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2014/03/18 | KAJIMOTO音楽日記

●シャイー&ゲヴァントハウス管の日本ツアー、始まりました!

初日は東京オペラシティ コンサートホール。曲目はメンデルスゾーン「ルイ・ブラス」序曲(初稿版)、ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番・皇帝」、そしてショスタコーヴィチ「交響曲第5番」です。
客席で聴かせていただきました。



このコンビでの来日は3度目となりますが、一聴して、ああ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団はすっかりマエストロ・シャイーの“楽器”となったな、と感じました。どこからが指揮者のもので、どこからがオーケストラのものなのかわからないくらい、渾然一体となった阿吽のコンビネーションはもちろん、恐らく何の予備知識なしに初めて聴かれた方は、世界最古のシンフォニー・オーケストラってホント?と思われたかも。それくらい、明るく輝かしい響きが全体を支配していて、表現もものすごく積極的で烈しい。活気あふれるエネルギーが充満しています。
と、こう書くと、じゃ、もうゲヴァントハウス管らしさはないの?と昔からのファンの方々は心配になってしまうのかもしれませんが、そういうことでもなくて、中低音の豊かで柔らかなふくらみ具合、奥深さ、特にチェロやコントラバスの音がブンッ、ブンッと唸るように押し出してきて、サウンド全体の要となるあたりは、ああ、やはりドイツのオーケストラここにあり、と思わずにはいられません。

一晩の物語の始まりを告げるように「ルイ・ブラス」序曲が闊達に演奏された後の、巨匠ネルソン・フレイレがピアノを弾いた「皇帝」は見事でした。前日のアンドラーシュ・シフとはまた違う、スタインウェイ・ピアノを鳴らし切り、澄みきった響きと唖然とするような鮮やかな技巧で前のめりに疾駆するベートーヴェン。巨匠健在。ここはシャイーも、尊敬する大先輩をたてて、一緒に音を出すことを楽しんでいるように見えました。

さて後半のショスタコーヴィチ。ステージやホールの大きさを考慮して、この日は金管楽器の数を減らしたようですが、それでもすごい迫力。ゲヴァントハウス管がロシアのオケ以外では、ショスタコーヴィチの交響曲を全曲演奏した初めてのオケ、というのは今度のツアーで初めて聞いた次第ですが、とはいえロシアのオケとはかなり響きもスタイルも違います。
比較的明快でなおかつ厚い響きを基軸として、ここはオペラ指揮でも第一人者であり、イタリア屈指の音楽家ならではのスタイル感をもつシャイーが悲劇的なドラマを形成していった、という趣でしょうか。第1楽章あたり、こんなに流麗でいいのだろうか?と思いながら、マーラーの影響を思い切り受けたアイロニカルな第2楽章スケルツォは、シャイーの独壇場。なにやら楽しく賑やかな中に苦みが交る音を聴きながら、今度のマーラー「交響曲第7番・夜の歌」の演奏日にも期待がふくらんできました。
第3楽章の暗いながらもたっぷりとした静謐な美しさ、フィナーレのやや落ち着いたテンポの中に展開する迫真的で重厚なドラマ。今のゲヴァントハウス管の力を全部解放しきったこの曲の演奏は聴き応え十分であったと思います。

ぜひ、シャイー&ゲヴァントハウス管の、この後の公演にご期待下さい!


■チケットのお申込みはこちらまで



<ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 2014年ツアースケジュール>

指揮: リッカルド・シャイー
ピアノ: ネルソン・フレイレ(3/17)
ヴァイオリン: 五嶋みどり(3/18、19、21)

■2014年 3月17日(月) 19:00/東京 東京オペラシティ 【プログラムA】 ※終了
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 3月18日(火) 19:00/川崎 ミューザ川崎シンフォニーホール 【プログラムB】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 3月19日(水) 19:00/大阪 フェスティバルホール 【プログラムB】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960
*フェスティバルホール オープニングシリーズ

■2014年 3月21日(金・祝) 18:00/東京 サントリーホール 【プログラムB】 ※完売
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 3月22日(土) 17:00/京都 京都コンサートホール 【プログラムC】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 3月23日(日) 18:00/東京 サントリーホール 【プログラムC】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960


【プログラムA】
メンデルスゾーン: 序曲「ルイ・ブラス」op.95
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73 「皇帝」 (ピアノ:ネルソン・フレイレ)
        * * *
ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 ニ短調 op.47

【プログラムB】
メンデルスゾーン: 序曲「ルイ・ブラス」op.95
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 (ヴァイオリン:五嶋みどり)
     * * *
ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番 ニ短調 op.47

【プログラムC】
マーラー: 交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」

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