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2025年もよろしくお願いいたします 2025年もよろしくお願いいたします
新年明けましておめでとうございます。2025年が始まりました。
その前に。
昨年も多くの演奏会へ、たくさんの方々にご来場いただき本当にありがとうございました。指揮者・井上道義さんの引退、小澤征爾さんやマウリツィオ・ポリーニさんの逝去という大きく、そして寂しいこともありましたが、パッパーノ指揮ロンドン響、ソヒエフ指揮ミュンヘン・フィルといったオーケストラをはじめ、シフ、トリフォノフ、カントロフらが闊達な来日公演を行い、また若手から中堅、ベテランに至るまで日本人アーティストたちも含め、それぞれが目の覚めるような、心の奥底まで届く演奏を繰り広げてくれました。それらを通じ、私共としても嬉しい1年となったことは幸いです。
ただ一方で実社会に目を向ければ、昨年の元旦には甚大な被害をもたらした能登半島地震が起こり、まだまだ復興には遠いところにいます。また夏には生命を脅かすほどの、そして農作物の育成にも影響を及ぼす猛暑が。世界ではウクライナやガザなどにおける戦争が未だ出口の見えない状態。コロナ禍は一応の終わりを見ても、私たちを囲む状況は重苦しいものばかりで、「音楽」は何の力にもなれないのではあるまいかと、正直気も弱くなってしまいます。
しかし、音楽を創るも演奏するも「人」であり、聴くのも「人」。人の思いは決して弱いものではなく、きっと現状を変えていく力になるとも思うのです。お正月の新聞のあるインタビューを読みますと、昨年お亡くなりになった詩人の谷川俊太郎さんがこんな言葉を言っておられたとのこと。
「大きな視野で小さなことをやる。」
音楽をやり、関わること自体は今の世界の有り様にとって小さなことかもしれません。しかし、その中で喜びと祈りを積み重ね、先人たちが過去に創りあげた文化の中に多くの発見を見出しながら、なんとか前に進んでいけたらと弊社スタッフたちも考えています。
さて、1/8(水)のウィーン・リング・アンサンブルの愉悦に富んだニューイヤーコンサートから、KAJIMOTOの今年の演奏会の幕開けです。そしてポゴレリッチやラン・ラン、夏のノット指揮スイス・ロマンド管、秋のイ・ムジチ合奏団、マケラ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管、多彩なソリストと共演するアルミンク指揮シンフォニア・ヴァルソヴィアと同時に、若い世代の挑戦的な、ベテラン世代の経験と蓄積に充ちた日本人アーティストたちによるプロジェクトなどが目白押し。2025年も様々なコンサートが皆さまをお待ちしています。
よき年となりますように。そして多くの豊かな音楽がたくさんの方々とシェアできることを強く祈って。
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
KAJIMOTO