8/23（水）にムジカーザで行われます「北村朋幹ピアノ・リサイタル Tomoki Kitamura Real-time Vol. 5 “Années de pèlerinage II”」ですが、諸事情により当初の曲目が以下のように一部変更となりました。

誠に申し訳ありませんが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

KAJIMOTO

8月23日（水） 14時 追加公演
【変更前】
ドビュッシー：ピアノのための練習曲第8番「装飾音のために」
ガルデッラ：高地のソナタ（2021）
ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
リスト：巡礼の年 第2年「イタリア」S.161
           ↓
ドビュッシー：ピアノのための練習曲第8番「装飾音のために」
ガルデッラ：高地のソナタ（2021）
ショパン：舟歌 op.60
リスト：巡礼の年 第2年「イタリア」S.161

8月23日（水） 19時公演
【変更前】
ドビュッシー：夜想曲
ガルデッラ：高地のソナタ（2021）
ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
リスト：巡礼の年 第2年「イタリア」S.161
           ↓
ドビュッシー：夜想曲
ガルデッラ：高地のソナタ（2021）
ショパン：舟歌 op.60
リスト：巡礼の年 第2年「イタリア」S.161

〈本人からのメッセージ〉

新しい作品を勉強していくと、遠くから眺めていただけでは分からなかった、ささやかな表情や、色彩の移ろいに気が付きます。
それらをどのように表現するべきか、あれやこれやと思いを巡らせ、様々な寄り道を経た結果、当初描いていた形とは異なる、作品の全体像を発見することがあります。
今回演奏させていただく、リストの巡礼の年第2年「イタリア」の中の数曲で、僕には今そのような事が起こっており、先日初めて全曲を人前で演奏させていただいたところ、予想を上回る演奏時間となっている事が判明しました。

ホールの中にいるとすっかり忘れてしまうのですが、実は僕の大好きなMUSICASAは住宅地の中に佇んでいるため、演奏ができるのは21時までというルールがあります。そしてこのままでは、運の悪い場合、プログラムの最後の曲「ダンテを読んで」を、最後まで演奏することが出来ないという可能性が出てきてしまいました。

そこで今回、心苦しいながら、前半の曲目の一部を変更させていただきます。
ソナタの枠組みを越えて、レチタティーヴォやアリアを用いて語る”言葉のような”ベートーヴェンのあの作品は、今回のプログラムにはぴたりと当てはまるように思っておりました。しかし代わりに演奏させていただく（リストの友人でもあった）ショパンの舟歌は、間違いなく彼の最も美しい作品の1つであり、またそこに含まれているイタリアの響きは、プログラム全体と呼応するだけでなく、さらに美しい色彩を与えてくれると信じております。

このような変更を行うことを大変申し訳なく思っております。皆さまにはどうかご理解いただくことができましたら幸いです。

北村 朋幹