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こんなときだから…公演プログラム冊子より、はみ出しページを特別蔵出し!(2)── ロンドン交響楽団編

今日は2018年9月に来日した、サー・サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団のプログラム冊子から。


A男:今回のラトル&ロンドン響(LSO)、本当に楽しみ!

B子:A男くんは、かつてラトルがバーミンガム市交響楽団(CBSO)と何度か来日した時に仕事しているんだよね?

A:うん。逆に彼のベルリン・フィル(BPO)との日本公演は1度しか聴けなかった。 マーラーの「第9交響曲」。

B:いいじゃん。それだけでも。

A:まあね。ところで1992年のCBSO来日公演の時もこの曲をやったんだよ。これはこれでBPOとはまた違った空気、頭からお尻まで、スミからスミまでリハーサルし尽した、徹頭徹尾「これがオレのマーラーだ」って言わんばかりの、おそろしい密度の演奏だった。だから今回のLSOとの演奏も楽しみ。

B:ラトルにとって、マーラー「第9」って勝負曲なのね。その時のCBSOの公演話って何度か聞いたけど、別の日のメシアン「トゥーランガリラ交響曲」がまたすごかったらしいじゃない。

A:そうなんだよな~。あれは私の聴いた公演史上(?)でも屈指かも。すべての音が分析・吟味し尽されていて、なおかつ血があふれんばかりに通って肉と化しているという。何だか巨大な生き物みたいだった…。客席でそれを聴いていらっしゃった武満徹さんがすごく興奮されていたのをよく覚えてる。

B:そのラトルがBPOという、いわば頂点に行って、今度は里帰りして英国随一のLSOへ。なんかすごくいい感じがする。私、そもそもLSOが好きなのよ。“カメレオンみたいな”って言われるけど、どんな楽曲にも、どんな指揮者にもすぐ対応して描き分けちゃう力量。でもまったく違うものに化けちゃうんじゃなくて、ある種ずっしりした深さや厚みをキープしつつ、スッと変化するの。う~ん、うまく言えないわ!

A:わかるよ、その感じ。フレキシブルなんだけど、やっぱりLSOの音だな、ってわかるよね。物理的にも精神的にもパワーがあって、そして「品格」がある。アバドが指揮したベルリオーズ、ブーレーズのストラヴィンスキーやドビュッシー、ティルソン・トーマスのマーラー、C.デイヴィスのベートーヴェン、ゲルギエフのプロコフィエフ、ハイティンクのブルックナー…。どれもが見事に違ってて、どれもが見事にLSOの演奏だ。こうしてみるとLSOの公演の思い出って多いよ。

B:大体、LSOの55年の間の来日同行指揮者って多彩すぎるくらい多彩よね。首席指揮者や音楽監督以外の巨匠もいて。チェリビダッケ指揮の公演なんて聴いてみたかったなー。

A:僕も…。諸先輩方から色んな伝説聞くよ。ドビュッシーの「イベリア」なんて、本当に音楽が「気配」や「香り」になってたって。

B:すごーい。本当に多彩なるLSO! ところでラトルに話を戻すけど、そういう意味でも今回のプログラムってこれまた超多彩で、そんなLSOに、そしてラトルにピッタリなんじゃない?

A:そう思う。「多彩なる20世紀」を体感するには、これ以上のコンビはないんじゃないかな。

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