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2011/09/28 | KAJIMOTO音楽日記

●パッパーノ&サンタ・チェチーリア管 来日直前特別編4 ~地中海芸術の粋~

ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団&パッパーノの来日まであと少し!

ところで・・・
先日、パッパーノがメッセージの中で

「ローマは遥か昔から存在する都市ですが、"イタリア国"という概念はごく最近のものなのですよ。」

と言っていましたね。
そう、ローマというのは今さら強調するまでもなく、紀元前に古代ローマ帝国が存在していたところです。当時、東はトルコあたりまでを領地とし、4大文明のひとつとして未曽有の繁栄をみせていたローマ文明。このあたりのことは、マンガ大賞2010と手塚治虫文化賞をダブル受賞して映画化も決定した大ヒットコミック、「テルマエ・ロマエ」(ヤマザキマリ著。タイトルを直訳すると「ローマの浴場」)でも、興味深く描かれています。カラカラ浴場の遺跡などから、古代ローマ人の風呂好きと日本人のそれをリンクさせるという卓抜な視点ですし、とても面白いコメディですので、ぜひオススメです!今よりもっともっとイタリアへの親近感が深まることウケアイ。


・・・ちょっと話が逸れかけましたが、古代ローマ文明は、同じく地中海沿岸でおこったギリシア文明よりも後に栄えた文明です。ヨーロッパの文化はローマから始まった、といっても言い過ぎではないかと思います。音楽はもちろんですが、彫刻や絵画などを見てもそれはハッキリとイメージできるのではないのでしょうか。
では、そのローマ → イタリア文化のキモは何なのでしょう? (随分乱暴で大雑把な提起ですみません・・・)

ミケランジジェロのダビデ像、ミロのヴィーナスなどの彫刻、ヴァチカン寺院やミラノのドゥオモなどの建築、ヴェルディのオペラ、トスカニーニやポリーニらの演奏、フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカー、グッチなどの鞄・・・・



パッパーノ:ローマのカンピドリオ広場にて


これらを思い浮かべた時、底に共通して流れているのは「美しいかたちへの飽くなき追求」ではないでしょうか?
ものすごく平たく言ってしまえば「カッコよさ」を求める文化。(ちょっとぶっちゃけすぎでしょうか?)
力と情熱をはらみ強靭な意志に支えられた、均整美をもったプロポーション・・・(イタリア語ではかたちのことを「フォルマ」というそうですね。)

話を音楽に戻しますと、イタリアの演奏家に見出せる美点、つまり「メロディラインを美しく歌うこと、美しいカンタービレ」も、先の「美しいかたち」への追求の一つの大事な要素なのかもしれません。トスカニーニが指揮するヴェルディやプッチーニのオペラはもちろんですが、ポリーニが弾く現代曲も、微妙な息づきをもって歌われ、全体が美しい建築や彫刻のように響いて私たちを魅了します。

ところで、これは全てのイタリアのアーティストに当てはまるのでしょうか?・・・やはり、「超一流」の一握りのアーティストだけが、はじめてこうした「かたち」を実現し、「カッコいいなー!」と私たちをシビレさすわけで、先のポリーニや、現代の指揮者でいえばアバドやムーティやルイージ、ガッティや我らがパッパーノが、その"一族"(?)にあたるのだと思われます。
そしてそれは、イタリアの"オーケストラ"の場合には、超一流の腕利きイタリアン・アーティストを擁する今回のサンタ・チェチーリア管と、ミラノ・スカラ座管に限られると思います。イタリア文化の粋、最良の血、DNAたる「美しいかたちへの飽くなき追求」と「それを実現するセンス」は、彼らにこそ宿っているのです。


そうしたわけで、ぜひ今回のパッパーノ&サンタ・チェチーリア管の公演を聴きにいらしていただきたいと思います。
陽気でラテンの血みなぎる開放的な楽団・・・というイメージはもちろん、それをはるかに超えて、古代ローマから続く厳しい意志と情熱に支えられた「美しいかたち」を目指す、造形芸術の粋を体験できるはずです!



■アントニオ・パッパーノ(指揮) ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団 【東京公演】
2011年10月5日(水) 19:00 東京/東京オペラシティ コンサートホール
チケットのお申し込みはこちらまで


【ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団 2011年10月 来日ツアー】
アントニオ・パッパーノ(指揮)
ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)

ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団 プロフィール
ボリス・ベレゾフスキー プロフィール

■2011年10月1日(土) 14:00 名古屋/愛知県芸術劇場コンサートホール 【プログラムB】
~第29回名古屋クラシックフェスティヴァル~
【問】中京テレビ事業 052-957-3333

■2011年10月2日(日) 15:00 京都/京都コンサートホール 【プログラムC】
【問】京都コンサートホール 075-711-3090

■2011年10月3日(月) 19:00 東京/NHKホール 【プログラムD】
~NHK音楽祭2011~
【問】NHKプロモーション 03-3468-7736

■2011年10月5日(水) 19:00 東京/東京オペラシティ コンサートホール 【プログラムA】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2011年10月6日(木) 19:00 福井/ハーモニーホールふくい 【プログラムE】
【問】ハーモニーホールふくい チケットセンター 0776-38-8282


【プログラムA】
プッチーニ: 交響的前奏曲
ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 op.18 (ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー)
  ***
R=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」 op.35

【プログラムB】
R=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」 op.35
  ***
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

【プログラムC】
ロッシーニ: オペラ「ウィリアム・テル」序曲
ヴェルディ: オペラ「アイーダ」序曲 (*)/オペラ「運命の力」序曲
  ***
R=コルサコフ: 交響組曲「シェエラザード」 op.35

【プログラムD】
ヴェルディ: オペラ「アイーダ」序曲 (*)
リスト: ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 (ピアノ:ボリス・ベレゾフスキー)
  ***
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

【プログラムE】
ロッシーニ: オペラ「ウィリアム・テル」序曲
プッチーニ: 交響的前奏曲
ヴェルディ: オペラ「アイーダ」序曲 (*)
  ***
チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

(*) ヴェルディのオペラ「アイーダ」では、通常冒頭に「前奏曲」が演奏されますが、
今回の「序曲」は「前奏曲」とは別に作曲された、演奏機会の少ない希少な曲です。


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