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2011/12/16 | KAJIMOTO音楽日記

●トランペットは人生そのもの!「10人のミラクル・トランペッター」リーダー、オットー・ザウターに聞く

クリスマス・ツアー(東京・名古屋・横浜)のため今週来日した「10人のミラクル・トランペッター」(以下、10TP)。先日は、メンバーの井上直樹さんのインタビューをご紹介しましたが、本日は「10TP」のリーダーで世界的なトランペットの名手、オットー・ザウターに話を聞きました。
ザウターとトランペットの出会い、知られざる意外な別の顔?!、アンサンブル・リーダーとしての想いや今後の展望などに迫ります!





―「10TP」の主役である楽器「トランペット」はザウターさんにとってどの様な存在なのでしょうか?

ずばり、トランペットは私の人生そのものです!師でトランペット奏者のピエール・ティボー(1929- 2004)は常にこう言っていました。「僕たちは生きるためにトランペットを演奏しているが、オットーはトランペットを演奏するために生きている」と。

―ザウターさんの"人生そのもの"である「トランペット」との出会いはいつ、どこで?

私が幼少期を過ごしたのはドイツ南部のボーデン湖(コンスタンツ湖)近くですが、この地域では昔から吹奏楽がとても盛んです。私の父はアマチュアのトランペット吹きで、母はプロのソプラノ歌手でしたから、ごく幼い頃から、音楽は私の生活の一部でした。家では毎日、歌や音楽が流れていました。
父が初めてトランペットを与えてくれたのが4歳の時で、すぐさま父から奏法を教わるようになりました。7歳でプロの音楽教師のもとで勉強を始め、16歳の時にスイス・チューリヒ州のヴィンタートゥールの音楽院に入学しました。
私にとっては、人生の選択肢は2つしかなかったのです。トランペット奏者になるか、もしくは父の跡を継いで馬の交配に関る仕事に就くか。実はどちらも実現したのですが(笑)


―"同じ楽器を演奏する10人のプレイヤーが集まったグループ"というコンセプトは珍しいですが、アイデアの発端は何だったのでしょうか?

私がブレーメンのオーケストラで首席トランペット奏者を務めていた頃、当時世界最大のトランペット音楽祭だった「ブレーメン国際トランペット週間」、そして世界中からトランペットを学ぶ優秀な学生が集まる「ブレーメン国際トランペット・アカデミー」に出会いました。これが、そもそものきっかけです。というのも、この音楽祭の第1回(1991年)開催中、テレビ局「ドイツ公共放送連盟(ARD)」から招かれて、ある有名なトーク番組で演奏したんです。その後、私が中心となり、パリのピエール・ティボー、ソ連(当時)のティモフェイ・ドクシツェル、アメリカのドナルド・グリーンなど、10人の著名なトランペット教師を招いて、「ブレーメン国際トランペット週間」でマスタークラスやコンサートを行いました。この間、私が自ら10人のトランペット奏者と打楽器のための曲を2作アレンジして、上記の番組で皆で演奏したりしたんです。これが大成功で、もっとこのプロジェクトを続けたいなあと。そこですぐにドイツで初ツアーを行い、1997年には初来日ツアーもしました。

―「10TP」の最大の魅力はどこにあるとお考えですか?

私が気に入っているのは、10人が皆、それぞれ異なる個性を持ちながら、共通のパッション、つまりトランペットへの情熱を抱いている点です。おまけに、ソリストとしてではなくグループの一員として演奏するのは、メンバーひとりひとりにとって非常にエキサイティングなんです。

―そんな「10TP」を長年率いてきたザウターさんにとって、"リーダーシップ"とは何でしょうか?

グループにしかるべき道筋を示すこと、でしょうか。そのためにはアンサンブルにとって最適なキャラクターと音楽とを見出す必要があります。

―"「10TP」にとって最適なキャラクターと音楽"とは具体的にどういうことでしょうか?

私の目的は、非常に独特なサウンドと音楽スタイルを併せ持つアンサンブルを聴衆の皆さんにお届けすることなんです。私が重要だと考えているのは、「10TP」の音楽を耳にした時に皆さんがすぐさま、「あっ、10人のミラクル・トランペッターの演奏だ!」と気付いてくださるような個性を持つ、ということです。
さらに大切なのは、ブラス・バンド仲間という"内輪"の世界だけでなく、広く多くの方に私たち「10TP」の音楽を聴いていただきたいという点です。
だからこそ、異分野のアーティストとのコラボレーションも大事にしています。例えばこれまでも、有名なポップス・バンド「Level 42」のキーボード奏者マイク・リンダップ、巨匠スティングと多々共演しているギタリストのドミニク・ミラー、ポップス・オーケストラ・バンド「James Last」のパーカッション奏者パブロ・エスカヨラ等と共に演奏しています。


―とはいえ、次回の「10TP」のクリスマス公演には、吹奏楽ファンが多々来場すると思います。最後に、吹奏楽を演奏する方々に向けてメッセージをお願いします!

楽器を演奏できる力と人前で音楽を演奏できる機会は、天からの授かりものだと思います。もしもこのチャンスを手にいれたら、ぜひ、最高の結果を目指して日々チャレンジしてください。10人の聴衆の前で演奏することと2000人の聴衆の前で演奏することに違いはありません。どんな状況でも、常に自身最高の演奏を目指してください。
ブラス・バンドを構成する全ての楽器の音は、私たち自身の体から生まれます。唇が音を作りだし、マウスピースはマイク、楽器はアンプ(拡声器)の役割を担っています。そういう意味で、私たちが演奏する木管楽器・金管楽器はピアノや弦楽器とは異なるのです。ですから、絶え間なく体を鍛えて、いつでも体を瞬時にコントロールできるように準備しておく必要があります。才能は天から授かるものですが、日々の練習は最高の演奏を生み出す基本です!




<10人のミラクル・トランペッター 公演情報>
■東京公演
12月23日(金) 14:00 東京オペラシティ コンサートホール 【プログラムA】

チケットのお申し込みはこちら


■12月18日(日) 13:30 愛知/愛知県芸術劇場 【プログラムA】
【問】中京テレビ事業 052-957-3333

■12月19日(月) 19:00 東京/武蔵野市民文化会館 【プログラムB】
【問】武蔵野文化事業団 0422-54-2011

■12月20日(火) 19:00 神奈川/横浜みなとみらいホール 【プログラムA】
【問】横浜みなとみらいホールチケットセンター 045-682-2000


【プログラムA】
クリスマス・アラウンド・ザ・ワールド
L.レトナー:ベツレヘムの小さな町
H.シメオン、K.K.デイヴィス、H.オノレイティ(D.スプリングフィールド編):ザ・リトル・ドラマー・ボーイ
F.グルーバー:きよしこの夜
J.S.バッハ:トッカータ ニ短調
J.S.バッハ:G線上のアリア
J.S.バッハ:トランペット・トッカータ
A.マルチェッロ/D.ミラー(O.ザウター編):Les Sables
W.A.モーツァルト(C.リッパス編):トルコ行進曲
***
N.パガニーニ:常動曲
A.ドヴォルザーク:ラルゴ(交響曲第9番「新世界より」から)
H.ジェームス:トランペット・ブルース&カンタービレ
M.コロンビエ:エマニュエル
J.レノン、P.マッカートニー:ビートルズ・イン・コンサート
L.ハーライン:星に願いを
R.フラック:やさしく歌って
S.イーストン(シーベルト編):ユア・アイズ・オンリー(映画「007」から)
マイアミ・サウンド・マシーン(シーベルト編):コンガ

【プログラムB】
クリスマス・アラウンド・ザ・ワールド
L.レトナー:ベツレヘムの小さな町
F.グルーバー:きよしこの夜
J.S.バッハ:トッカータ ニ短調
J.S.バッハ:G線上のアリア
W.A.モーツァルト(C.リッパス編):トルコ行進曲
A.ドヴォルザーク:ラルゴ(交響曲第9番「新世界より」から)
J.レノン、P.マッカートニー:ビートルズ・イン・コンサート
L.ハーライン:星に願いを
S.イーストン(シーベルト編):ユア・アイズ・オンリー(映画「007」から)


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