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2011/12/15 | KAJIMOTO音楽日記

●アレクセイ・ヴォロディンの手腕 ~最近の批評から:ルツェルン・フェスティバル~

1月にリサイタルを行う若き俊英、アレクセイ・ヴォロディン。
シューベルトの「即興曲集」、ベートーヴェンの「悲愴」ソナタ、ラフマニノフの「楽興の時」(←試聴できます!)、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」という聴きごたえ十分なプログラムによる彼のピアノ・リサイタルまで、あと1ヶ月+少しとなりました。
心待ちにしてくださっている皆さまに、一足はやく先月11月のヨーロッパでのヴォロディンの活躍ぶりをお知らせしたいと思います!





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11月26日(土)、ヴォロディンは名高い「ルツェルン・フェスティバル(ピアノ)」に堂々登場しました。
この日はルツェルン・KKLホールにて、キリル・カラビッツ指揮 南西ドイツ放送交響楽団との共演。ヴォロディンは、オーケストラによるリャードフ作曲「キキモラ」の演奏ののち、リストの協奏曲第1番&『死の舞踏』のソリストとして登場しました。
11月28日付の地元紙「新ルツェルン新聞Neue Luzerner Zeitung」では、以下の様に絶賛されています!

~ルツェルン・フェスティバル(ピアノ)~
ロシア出身のアレクセイ・ヴォロディンとキリル・カラビッツ率いる意気揚々とした南西ドイツ放送交響楽団が、リストの協奏曲第1番と『死の舞踏』を演奏した。リストの爆音をともなう超絶技巧の魔力を現代に置き換えた彼らの演奏は、この作曲家の際立った魅力を明瞭に提示した。ヴォロディンが、その輝く見事なテクニックに加え、実に多彩な音楽的才能を持ち合わせているという事実は、彼がアンコールでショパンの夜想曲を披露した際にはっきりと示された。彼は楽譜に記された音のみならず、さらに鍵盤それ自体の打音も聞かせることで、各メロディ・ラインをつき動かしていた。小さな奇跡であった。

 

(Urs Matt Berger)


ちなみに・・・批評といえば、話はかなり遡り昨年のことになりますが、フランクフルトでのゲルギエフとヴォロディンの共演(2008年・東京でのこの二人の共演も大成功でしたね)もヨーロッパの各紙誌で話題になりましたので、ひとつご紹介してみます。

~オーケストラとソリスト:同等の力を持つ者同士のせめぎあい~
ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場管弦楽団がアレクセイ・ヴォロディンをソリストに迎え、フランクフルト・アルテ・オパーにて公演を行った。(略)ヴォロディンがソロを務めたのは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番変ロ短調。(略)オーケストラとソリストの力量は疑いなく同等で(略)、ヴォロディンはその無限ともいえるテクニックを披露した。しかし彼が度を越した"これみよがし"な演奏をするタイプではないことは明らかである――彼は第1楽章の両手によるオクターブをきらびやかに連打することはしなかったし、最終楽章の簡潔なリズムによるコサック・ダンスも、効果を狙った騒がしい曲と化すことは一切なかった。こうした演奏態度は、この作品を貫くヴィルトゥオジティを考慮のうえ敬意とともに認められるべきものであり、その意味でこの最もポピュラーな協奏曲の演奏の伝統を左右するものであった。(略)

(Wolfgang Sandner)
2010年11月18日付「フランクフルト一般新聞FAZ」より


完璧かつ迫力あるテクニックを誇りながらも「エンターテイナー」に陥ることのないヴォロディンの真摯な姿勢が、この批評からも垣間見られますね。

リサイタルは、年明けの1月25日(水)。
お楽しみに!


<アレクセイ・ヴォロディン ピアノ・リサイタル>
2012年1月25日(水) 19:00 東京オペラシティ コンサートホール
シューベルト: 即興曲集 D899, op.90
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 op.13 「悲愴」
ラフマニノフ: 楽興の時 op.16
ストラヴィンスキー: ペトルーシュカからの3楽章

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アレクセイ・ヴォロディン プロフィール
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