NEWSニュース

2018/06/12 | KAJIMOTO音楽日記

●ゲルギエフによって豊かに生まれ変わったミュンヘン・フィル、ユジャ・ワンをソリストに強力来日!―― 先行発売は6/14(木)から


この1か月、さまざまな秋の公演の発売が続きますが、ことオーケストラとなるとロンドン、ハンブルク、パリ・・・そしてミュンヘンとなると「国」はもちろん、土地によってどうしてこんなにカラーが違うのでしょう。その音を思い浮かべるだに、まったく違った色合いが。
「土地を知るにはオーケストラを聴くこと」
―― ミュンヘン・フィルもまたまったく独自です。

12月のワレリー・ゲルギエフ指揮ミュンヘン・フィル with ユジャ・ワンカジモト・イープラス会員限定先行受付が6/14(木)から始まります!





[ワレリー・ゲルギエフ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 with ユジャ・ワン]

12/1(土)18時 サントリーホール
ブラームス: ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 op.83 (ピアノ: ユジャ・ワン)
マーラー: 交響曲第1番 ニ長調 「巨人」

12/2(日)14時 サントリーホール
プロコフィエフ: ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 op.26 (ピアノ: ユジャ・ワン)
ブルックナー: 交響曲第9番 ニ短調

*当初12/4にも公演があることが一部の広告その他で発表されていましたが、諸般の事情で12/1、2のみとなりました。

(チケット料金〉
S¥33,000 A¥29,000 B¥25,000 C¥19,000 D¥14,000

(発売日)
カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6/14(木)12時 ~ 17(日)18時
一般発売  ●お申し込み
6/24(日)10時~


ドイツを南北に分けるとすると、大都市にして音楽都市の北を代表するのはベルリン、そして南はミュンヘンですよね。ここにはオーケストラでいうとバイエルン放送響、バイエルン州立管(←これは主にオペラのオケですが)、そしてミュンヘン・フィルと、3つの主要楽団がしのぎを削っています。(余談ですが、17~18世紀頃に遡っても、モーツァルトの音楽を調べているとよくわかりますが、彼が若い時に旅ばかりしていた頃、マンハイムとミュンヘンというのは際立った音楽都市で、モーツァルトはそこに滞在したことでとても影響を受けていたようです)
その中でミュンヘン・フィルは戦後1944年にできたバイエルン放送響に比べるとぐっと歴史が古く、1893年創設。公演会場で配布しておりますチラシに評論家の満津岡信育さんが書いてくれておりますが、ブルックナーの弟子のレーヴェだとか、ハウゼッガーといった歴史的大家が首席指揮者として師の音楽の普及に努めたり、マーラーが自身の指揮で「第4」「第8」を初演、さらにその弟子のワルターが「大地の歌」を初演した、といった、なんだかクラクラするような歴史に彩られたオーケストラです。

しかしなんといっても音楽ファンにとってのミュンヘン・フィル、といったら、やっぱり“幻の巨匠”セルジュ・チェリビダッケが首席指揮者を務めた1980年代から90年代でしょうね(かくいう私もそう)。チェリビダッケの死後、生前彼が固く禁じた「録音」がどんどん世に出て、今やもう、“幻の・・・”ではなくなりましたし、80年代後半からは何回か来日しましたので、日本のファンにとっては何とも幸せなことでした・・・。(ここで一応誇っておきたいと思いましたが、その招聘は弊社が行っておりました)

そのときの、特にブルックナー・チクルス!―― サントリーホールとオーチャードホールでそれぞれ「第4」「第7」「第8」を演奏―― あれを聴いた方で忘れられる人がいるでしょうか。遅いテンポの中、ずっしり分厚く、それでいて弦・管トータルで全くにごりのない透明な音像がホールの中に立ち上がり、ブルックナーの音楽が自らを語りだす。「交響曲」というのは文字通り、「響きが交わって」できる音楽のことで、それは時間芸術とともに空間芸術でもある、と知覚した瞬間でした。(以来、私にとってミュンヘン・フィルはブルックナー・オーケストラとなってしまいました)
チェリビダッケの亡きあと、このオーケストラはレヴァイン、ティーレマン、マゼールと選りすぐりの名匠があとを率い、それぞれの時代に相応しい音楽を聴かせましたが、2015年からあのゲルギエフが就任、と聞いたときは驚きましたね!
ゲルギエフはブルックナー振るのかな?といった、私にとってそれはまあ、なんというか単なるイメージの問題だったわけですけど、ここで思い出したことが2つ。
かつてウィーン・フィルの元コンマス、指揮者には超キビしいライナー・キュッヒルさんが(何年前だったか?)、「ザルツブルク音楽祭でゲルギエフが私たちとワーグナー《パルシファル》を演奏するのだけど楽しみで仕方ない」と話してくれて、「えっ!?」と驚いたことがあったことと(彼の予想通り、大成功の由)、
ゲルギエフのロンドン響首席指揮者時代のマーラー演奏が素晴らしかったこと・・・自然な音楽の運びとあふれるドラマ、そしてマーラーの音楽に重要な音の“色彩”を巧みに引き出して。
じゃあ、ブルックナーはどうなんだろう?―― さらに驚いたことに、彼は着任早々、すぐにブルックナーにとりかかり、「第1」と「第3」をこの作曲家の「聖地」ともいうべきリンツのザンクト・フロリアン教会で録音します。私はNHK-BSの放送で観ましたが、なるほど、ゆったりとやわらかく、そして分厚く広がる弦楽器群の上にりょうりょうたる金管のファンファーレが重なり、祈り深き集中した充実の音。その中で時折テンポが速まる劇的な部分こそゲルギエフの個性を感じますが、ああ、これはあのミュンヘン・フィルのブルックナーの音だ!と。
これらブルックナーもマーラーも、実演で聴くのがかなり楽しみです。

***





そして今回の来日公演ではもう一つ、すごい共演ソリストが。ユジャ・ワンです。
今、聴きたいピアニストNo.1の一人であり、音大生がなりたいピアニストNo.1とも言われる(自分たちの頃はアルゲリッチでしたね・・・)彼女との、双方にとって十八番のプロコフィエフが1つ。
そして2月にニューヨーク・フィルとの共演で、ドイツの王道レパートリーに対して、ヴィルトゥオージティはもちろん、落ち着きと奥深い広がりを見せた(驚きました)ブラームスのピアノ協奏曲第1番に続き、同じ年内に、今度はさらなる高峰である第2番をミュンヘン・フィルとの共演で聴ける、という楽しみ。ゲルギエフとユジャはしょっちゅう共演している間柄ですから、ここにどんな達成が見られるのか。いやが上にもワクワクしないではいられないではないでしょうか?


■チケットのお申込みはこちらまで

カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●お申し込み
6/14(木)12時 ~ 17(日)18時
一般発売  ●お申し込み
6/24(日)10時~
 

PAGEUP