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2016/11/30 | KAJIMOTO音楽日記

●ラン・ラン絶賛来日中!―― 来日前インタビューを公開します


SNSなどでも随時お知らせしています通り、ラン・ランが来日。初日の大阪公演を昨日終え、そのスーパースター・ピアニストぶりを遺憾なく発揮、満場のお客様は皆さまスタンディング・オベイションの大盛り上がり。

そのラン・ランが去る10月に行ったインタビューから一部を以下に公開します。
ぜひご一読ください!
(インタビュー全文は、演奏会場で販売している公演プログラムに掲載)



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── 伝統的なクラシック音楽の演奏と、多彩なアーディストとコラボした今回のアルバム「ニューヨーク・ラプソディ」のような新たな方向、この間をどのようにバランスを取って活動していくのでしょうか?

 今回のアルバムは初めての試みで、多くの時間を費やして制作したので、どのような反応があるかとても楽しみです。でも、当分はクラシック音楽の世界に戻って演奏したいと思っています。J.S.バッハ《ゴルトベルク変奏曲》、それからアルベニス、グラナドス、ファリャなど、スペイン作品を弾きたいですね。さらにレパートリーを広げ、ピアニストとして成長し続けなければなりません。
 2014年に今年3月に亡くなった指揮者のニコラウス・アーノンクールとモーツァルトのコンチェルト2曲を録音し、彼からモーツァルトについて学んだ『ミッション・モーツァルト』というDVDを作ることができたのは幸せでした。彼のモーツァルトは別次元の世界です。至高のモーツァルト、あのようなレベルでモーツァルトを録音できたのは奇跡だったと思います。



── あなたは多くの著名な指揮者に愛され、名門オーケストラと素晴らしい演奏を繰り広げて来ました。

 僕はラッキーだったと思います。クリストフ・エッシェンバッハ、ダニエル・バレンボイム、ズービン・メータ、サー・サイモン・ラトルなどのマエストロとの共演を通じて、実に多くのことを学びました。僕にとって彼らは父親のような存在です。
 新しい世代の魅力的な指揮者も次々に現れています。僕の大切な友人、グスターボ・ドゥダメル、それからアンドリス・ネルソンス、ヤニック・ネゼ=セガンなど。彼らは世界中でエキサイティングな演奏を繰り広げています。彼らと刺激し合いながら一緒に音楽をつくるのは、いつも素敵な経験です。秋のシーズンは、ネルソンス指揮ボストン交響楽団とのプロコフィエフ《ピアノ協奏曲第3番》でスタートします。そして、エッシェンバッハ指揮ナショナル交響楽団とベートーヴェン《ピアノ協奏曲第4番》。この秋もリサイタルのほかに、様々な指揮者、オーケストラとの共演があり、楽しみなんですよ。



── 11月の終わりからは2年半ぶりの日本ツアーが始まりますね。今回のプログラムについてお話しください。

 前半は、チャイコフスキー《四季》。それぞれの曲に、鮮やかな情景が目に浮かぶような詩的な情緒があふれていて、大好きな作品です。ショパン《スケルツォ》全曲は、一昨年のシーズンで《バラード》全曲を演奏したので、その流れで取り組むことにしました。ショパンは、ピアニストにとってやはり特別な存在です。それぞれのピアニストが彼の音楽に惹かれ、自身の内面を彼の音楽の中で表現しています。僕もそうです。スケルツォの意味は冗談、ユーモアですが、様々な要素のコントラストを描き出すのが難しいですね。エチュード、ワルツ、子守歌、ノクターン、ポーランドの民俗音楽などの要素が混じり合っています。バラードは長いストーリーを語りますが、スケルツォは様々な性格が瞬時に現れては消えていく。テクニック的にも挑戦すべきことが多く、難しい作品ですが、ショパンの魅力が凝縮されているように思います。


── 次世代のための教育活動やアウト・リーチ・プログラムにも熱心に取り組まれていますね。

 グラミーとユニセフの援助を受けてニューヨークに設立したラン・ラン国際音楽財団は、経済的に恵まれない地域の公立学校に音楽を普及させようと活動しています。ベネズエラの「エル・システマ」、ドゥダメル率いるシモン・ボリバル・ユース・オーケストラの活動から多くのことを学び、それを世界に広げていきたいと思っています。
 中国の深圳(しんせん)に開校した僕のミュージック・スクールでは、3歳から13歳までの約300人の子どもたちが学んでいます。ジュリアード音楽院、カーティス音楽院、パリ音楽院、モスクワ音楽院などの教授たちを招き、きわめてユニークでインターナショナルなミュージック・スクールになりつつあります。こどもたちが楽しそうに学んでいるのを見ると幸せな気持ちになります。彼らの人生が音楽によって豊かになったらいいなと願っています。
 ラン・ラン・ピアノ・メソッドという教材も制作しました。全5巻の教材で、世界中のあらゆるジャンルの音楽を使って、今の子どもたちが楽しく音楽を学べるよう考えた全く新しいメソッドです。英語版しかありませんが、日本でも興味を持ってくださる方がいたら嬉しいです。

(2016年10月 東京にて  取材・文: 森岡 葉)


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東京公演のチケットはかなり僅少ですが、横浜はまだ余裕がございますので、ぜひ多くの方にお聴きいただければ。
さらに成長・深化を続けるラン・ランにご期待ください!


【チケットのお申込みはこちらまで】
 

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