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2015/11/03 | KAJIMOTO音楽日記

●ベルリン・ドイツ響来日中! ―― ベルリン在住のピアニスト、北村朋幹さんからメッセージが届きました




先週よりトゥガン・ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団が来日し、各地で個性あふれる演奏を繰り広げていることを当HPでも随時アップしてきましたが、本日サントリーホール公演が最終日。メンデルスゾーン「フィンガルの洞窟」、ソリストにユリアンナ・アヴデーエワを迎えたベートーヴェン「ピアノ協奏曲第3番」、そしてブラームスの「交響曲第1番」です。

最終日とはなってしまいましたが、ここでベルリンに住み、ベルリン・ドイツ響を度々聴きに行っている弊社所属の若き俊英ピアニスト、北村朋幹さんがこのオーケストラに寄せる想いをメッセージとして頂戴しておりましたので、ここにアップ致します。
(北村さんは、先日狛江エコルマホールでの、複数のピアニストによるベートーヴェン・ソナタ全曲チクルスのため帰国。「ハンマークラヴィーア・ソナタ」ほかを弾き評判をとったばかりです)

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ヨーロッパの大都市に住んでいて楽しいのは、やはり素晴らしいオーケストラの演奏を頻繁に聴くことが出来る事でしょうか。僕の住むベルリンにも、大小様々なオーケストラが存在し、日々音楽を紡いでいます。

その中でも、ベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)の演奏会には、個人的に忘れられない瞬間がいくつもあります。最近ではたとえば、クリストフ・エッシェンバッハの振った、完全に開かれた心が天に向けて、どこまでも高く昇っていくようなブルックナー、血を吐くような、想像を絶する痛みを抱えながら静かに祈るようなショスタコーヴィチ、或いはトン・コープマンのこれぞ音楽の愉しみ、といった生命力とあたたかさ溢れるバッハ…どの演奏も、思い出すだけで心から幸せな気持ちになれるような、そんな瞬間でした。

DSOの音を聴くといつも、穏やかな森の中を1人で歩いているような気分になります。本当に透き通った弦の湖や、あちらこちらから語りかけてくる木管の囀り、遠くからは柔らかい金管のこだまが聴こえる、この世界のどこかにあったら良いと思えるような、自然の響きで創られた森。

そんな彼らが先日、首席指揮者ソヒエフと共に演奏したブラームスは、新たな大切な思い出となるような、心があたたかくなる幸せな体験でした。
これからも幾度となく思い返し、その度に勇気づけられる事だろうと思っています。


北村 朋幹(ピアニスト)



<ベルリン・ドイツ交響楽団 公演情報>
2015年11月3日(火・祝) 14:00開演 サントリーホール
指揮: トゥガン・ソヒエフ
ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ

メンデルスゾーン: 序曲「フィンガルの洞窟」 op.26
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op.37
ブラームス: 交響曲第1番 ハ短調 op.68
 

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