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2012/05/26 | KAJIMOTO音楽日記

●若手の旗手ソヒエフ&トゥールーズ・キャピトル管 まもなく発売開始!その2

先日アップしました、「幻想交響曲」他、の演奏動画はご覧いただけましたでしょうか?このオーケストラ独特の音色が、ソヒエフのドラマを生み出すしなやかな指揮にうまく彩りを加えている感じがします。


◆フランスの美しき地方都市が産んだ特色ある音色





さて、一躍フランスの三大トップ・オーケストラに選出されたトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団。

トゥールーズという都市ですが、フランスの南西部にあり、かつて古代ローマの都市として発展しました。
伝統的な暖色の煉瓦造りの建物が連なる世にも美しい眺めから、今でも「薔薇色の街」というニックネームを持っています。
未だに古代ローマの面影を残す街・・・。
そして、スペイン国境とは目と鼻の先で、古きバスクの文化とも接しながら、パリとは全く違う文化を育んできました。

そういうルーツがあって(もちろん気候風土もあるでしょう)、オペラ劇場付のオーケストラであることも相まって、首都パリとは随分違った音色を持ったオーケストラが誕生しました。
そして30年以上のあいだ名匠ミシェル・プラッソンの薫陶を得ながら、パリ管の豪奢な華やかさとも、リヨン管の透明な洗練とも異なる、原色的色彩をもつ独自の演奏スタイルを築き上げていったのです。


◆ライジング・サン!若き天才指揮者トゥガン・ソヒエフ





トゥガン・ソヒエフは2005年、28歳の頃からアーティスティック・アドヴァイザーとしてトゥールーズ・キャピトル国立管に関わり、2008年には音楽監督として迎えられました。
同郷であるロシアの巨匠テミルカーノフに師事し、ゲルギエフのアシスタントなどもしつつ、オペラハウスなどで下積みを積んできた青年時代から、一躍の抜擢でした。

指揮者というのは、昔から不思議とある時期に才能ある同世代の人間が固まって出てくる傾向(?)があって、
60年代に小澤征爾さんやアバド、マゼール、ハイティンク、メータ、ムーティらが一挙に出てきた頃があったり、
私なんかは学生時代、80年代後半にラトル、サロネン、ケント・ナガノ、ゲルギエフらが次々出てきた頃をよく覚えています。

そして現在は30代に傑出した才能が目白押し。
その中でもソヒエフは、グスターボ・ドゥダメル(現ロサンジェルス・フィル音楽監督)、ヤニック・ネゼ=セガン(次期フィラデルフィア管音楽監督)、アンドリス・ネルソンス(現バーミンガム市響)と共に“四天王”(!?)の一人といえるのではないでしょうか?

ソヒエフも既にウィーン・フィルとベルリン・フィル両方にデビューし、コンセルトヘボウ管、シカゴ響などをはじめ、トップ・オーケストラからにもかなり数多く客演、マーラー・チェンバー・オーケストラとプロコフィエフのオペラなどを指揮したり、かなり広範な活動をしています。
そしてついに今年の秋からは、メッツマッハーの後を継ぎ、かつてマゼールや、シャイー、アシュケナージ、ケント・ナガノが務めた名門ベルリン・ドイツ交響楽団(旧ベルリン放送響)の音楽監督に就任します。

「四天王」(勝手に決めつけてしまってすみません・・・)の中でも、ソヒエフは曲の構成に知的な目配りをしつつも、特に、しなやかにドラマを引き出す術に長けているようです。
前にも書きましたが、前回このコンビで来日した際のチャイコフスキー「第5交響曲」は、かなりギリギリまでテンション・アップして、羽目が外れる一歩寸前で踏みとどまり
(もっとも最終日だったので、若さ余って実は外していたような気もしますけど)、
すごいエネルギーで「魂のドラマ」を描き出していました。
でも曲のかたちは崩れないし、トゥールーズ管の音色を効果的に散りばめたり、
凄い才能だな、と思いました。

彼はベルリン・ドイツ響の音楽監督になるとはいっても、トゥールーズの方も今後まだまだ続けるとのことですし、ここでの、じっくりと丁寧にリハーサルをして納得いく音楽を創る環境がとっても好きなようです。(ところで普段の彼はとても真面目な人です)
そういうところが、またしても、かつてサイモン・ラトルが(首都ロンドンでなく)バーミンガムでやっていたことを思い出すのですよね。





納得いく音楽作り、といえば、諏訪内晶子もまたそれを求める音楽家としては人後に落ちない人ですから、前回以上にソヒエフとのコラボレーションに期待していまいます。
前回の共演での、特にチャイコフスキーは突き詰めに突き詰めた凛とした美音とパッション溢れる音楽が、神々しいくらいでした。
今回はサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番!ということで、
この気品ある名協奏曲がフランスのオーケストラで演奏してくれることがまずは嬉しいのですが、(最近なぜあまり演奏されないのでしょう?)
諏訪内との組み合わせで、というのがかなり楽しみです。


どうぞご期待下さい!


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カジモトイープラス会員限定先行受付  ●お申込み
5月29日(火)12時 ~ 6月2日(土)18時
一般発売  ●お申込み
6月9日(土)10時~
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