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2013/10/29 | ニュース

◆パーヴォ&パリ管、来日直前! vol.2 ~ベトナム着&パリ公演レビューを振り返る




パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管弦楽団が、無事にアジア・ツアーの最初の地、ベトナムに到着しております。
フランスとベトナムは今年、外交関係樹立から40周年の節目。今年4月から2014年半ばまで「ベトナムにおけるフランス年」が、そして来年には「フランスにおけるベトナム年」が盛大に祝われます。
「ベトナムにおけるフランス年」を記念して初めて同国を訪れたパリ管は、本日29日にハノイ、そして明日30日にはサイゴンにて公演を行う予定です。

さてさて。先日にパーヴォ・ヤルヴィ&パリ管が、アジア・ツアー直前のパリ公演を行ったとお知らせしましたが(こちら)、その際に地元パリで出たレビューを、ご紹介しておきたいと思います。
日本公演がますます楽しみになる内容・・・いやはや、来日への期待は高まる一方です。


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 パリ管弦楽団とパーヴォ・ヤルヴィが提示する楽曲解釈と、揺るぎない“高精度”の演奏は、私たちに驚きを与え続けている。洗練された色彩と響きのパレットは時とともに広がる一方で、楽団は稀なる完成の域へとひたすら前進している。(略)並はずれた団結と、熟慮された明晰な指揮に寄り添う、奏者たちの鋭敏な“耳”・・・それらが各音楽作品に崇高な光を当てていく。シベリウスの「カレリア」組曲が鳴り始めた瞬間から――この日、初めて楽団のレパートリーに加わった作品だそうだ――、それは決定的だった。(略)輝かしいオーケストラは、作曲者シベリウスに霊感を与えたフィン人たちの想像世界をあますところなく浮き彫りにし、第1曲「間奏曲」を雄雄しく、第2曲「バラード」をチャーミングに、そして終曲を勝ち誇ったように陽気に鳴らしてみせた。(略)

 続くリストのピアノ協奏曲第2番は、パリ管が去る6月にカティア・ブニアティシヴィリを迎えて演奏した作品である。今宵のソリストは若きジャン=フレデリック・ヌーブルジェだった。超絶技巧を要するこの協奏曲において、ブニアティシヴィリのパフォーマンスは確かに魅惑的であったが、ヌーブルジェのそれは一段と勝り、私たちがブニアティシヴィリに与えた評価への再検討を促すほどの出来だった。ブニアティシヴィリは時に大げさな表現でドラマティックな演奏を展開したが、ヌーブルジェの終始シンプルで謙虚な演奏は、音楽にありのままに、そして明瞭に語らせた。それによってこの第2番のピアノ協奏曲は、単なる“超絶技巧を要する作品”であることをやめ、聴く者にその起伏に富んだ性格を意識させることになった。作品が内包する“移り気な”性格は、ヌーブルジェの率直な感情と、オーケストラの洗練されたニュアンス付けによって、いっそう高められていた。事実、この協奏曲は、陰鬱でインティメートな夢、暗く威圧的な、しかし熱狂的なギャロップ、軍隊マーチ、葬送行進曲等のあいだを揺れ動いていく。そうした要素は、作品前半で提示されたのちに、移調され、あるいは大きく変形され、作品全体に影響を与えていく。そうした全ての要素が、ヌーブルジェの手によって崇高で気高く、輝かしいものとして提示されていた。(略)リスト自身が譜に記した「交響的協奏曲」という言葉が、この日の公演でまさに重要な意味を付与されていたといえる。(略)

 後半の交響曲第3番「オルガン付」は、作者サン=サーンス(略)の美学を構成するあらゆる要素が統合された作品である。そこでは高尚さと理想を求めるサン=サーンスの姿がある。緊張やドラマが盛り込まれたこの交響曲が、この日は驚くほど燦々と輝いていた。ティエリー・エスケシュによるオルガンは(略)オーケストラに絶妙に溶け込んでいた――この作品の難しさはまさにこの点に集約されるだろう!劇的で激しいパッセージにおいてでさえも、オルガンとオーケストラという二つの怪物は、決して対立することなく、見事に融合していた。(略)パリ管はただ楽譜をなぞるだけでなく、美学的で楽曲の真に迫るアプローチを基盤とする素晴らしい演奏を披露した。ヤルヴィの生き生きとした明快な指揮と、オーケストラの正確な演奏が(略)、色彩とコントラストを――そもそも対立・コントラストこそが“交響曲”の核であろう――申し分なく浮き彫りにした。記憶に残る演奏であった。(後略)


Marie Charlotte Mallard
出典:http://toutelaculture.com/


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<パーヴォ・ヤルヴィ指揮 パリ管弦楽団 2013年来日ツアー>

■2013年11月2日(土) 15:00 京都/京都コンサートホール 【プログラムB】
※富士電機スーパーコンサート
【問】京都コンサートホール 075-711-3090

■2013年11月3日(日) 15:00 西宮/兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール 【プログラムA】
【問】芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255

■2013年11月4日(月) 15:00 東京/東京文化会館 【プログラムA】
【問】公益財団法人 都民劇場 03-3572-4311

■2013年11月5日(火) 19:00 東京/サントリーホール 【プログラムB】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2013年11月7日(木) 19:00 横浜/横浜みなとみらいホール 【プログラムB】
【問】横浜みなとみらいホール 045-682-2000

■2013年11月8日(金) 19:00 福井/ハーモニーホールふくい(福井県立音楽堂) 【プログラムB】
【問】ハーモニーホールふくい・チケットセンター 0776-38-8282

■2013年11月9日(土) 19:00 倉敷/倉敷市民会館 【プログラムB】
【問】くらしきコンサート 086-422-2140


【プログラムA】
ドビュッシー: 牧神の午後への前奏曲
ラヴェル: 左手のためのピアノ協奏曲 (ピアノ:ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ)
   * * *
プロコフィエフ: 交響曲第5番 変ロ長調 op.100

【プログラムB】
シベリウス: 「カレリア」組曲 op.11
リスト: ピアノ協奏曲第2番 イ長調 S.125 (ピアノ:ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ)
   * * *
サン=サーンス: 交響曲第3番 ハ短調 op.78 「オルガン付」 (オルガン: ティエリー・エスケシュ)

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