Ayana Tsuji
plays 8 SEASONS

辻 彩奈の〈8シーズンズ〉

Violinist :

AYANA TSUJI

©Makoto Kamiya

DATE

2023.3.19sun.
14:00

2023年3月19日(日) 14:00 開演(13:15 開場)

VENUE

東京/紀尾井ホール

PROGRAM

ピアソラ(デシャトニコフ編曲)
ブエノスアイレスの四季
ヴィヴァルディ
ヴァイオリン協奏曲集「四季」op.8

TICKET

  • S¥6,000
  • A¥4,000

主催:KAJIMOTO
協賛:名古屋宗次ホール

TICKET

一般発売
2022年11月19日(土)10:00


©Makoto Kamiya

俊才が深化を明示する
8シーズンの変幻

辻彩奈は、卓越した技術、艶のある音と豊かな表現力、さらには“自身の言葉で音楽を語る”抜群の訴求力を持ったヴァイオリニストだ。しかも近年は、様々な演奏家との共演や多数の代役等の経験を通して、音楽の幅や味わいをグングンと増している。2022年も然り。7月のリサイタルでの迫真的なショスタコーヴィチのソナタ、9月の群響とのエレガントなサン=サーンスの協奏曲等で、表現の広がりや深化を印象付け、3月のパガニーニ「カプリース」では技巧面の伸長をも明示した。

彼女は今度、ヴィヴァルディとピアソラの「四季」に挑む。前者はむろんバロック音楽の代名詞で、デシャトニコフ編の「ブエノスアイレスの四季」は、バロック風のテイストが交わるヴァイオリン協奏曲仕様の名作。後者には時折ヴィヴァルディのフレーズも混入するので、並べて聴くと実に愉しい。とはいえ、18世紀の北半球と20世紀の南半球の作品ゆえに、演奏者には柔軟な音楽性やセンスが求められる。 その点で辻彩奈の深化は大きな強み。今の彼女なら瑞々しく艶やかで躍動的な快奏を聴かせてくれるに違いない。

また両曲はソロも多い共演の弦楽アンサンブルが重要だが、今回は各楽団の首席級の名だたる奏者が居並ぶ上に、チェンバロを何と指揮者の阪哲朗が受け持つ豪華な陣容。彼らの辻とのやりとりも見どころだし、共演者たちの演奏を聴くだけでも足を運ぶ価値がある。これは、ソロ、共演陣、楽曲のすべてに魅力満載の、聴き逃せないコンサートだ。

柴田 克彦(音楽評論家)

【メンバー】
辻彩奈(ソロ・ヴァイオリン)
水谷晃(コンサートマスター)
千葉清加(ヴァイオリン)
白井篤(ヴァイオリン)
遠藤香奈子(ヴァイオリン)
安達真理(ヴイオラ)
安保惠麻(ヴィオラ)
伊東裕(チェロ)
三宅依子(チェロ)
加藤雄太(コントラバス)
阪哲朗(チェンバロ)※友情出演