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2025年もありがとうございました 2025年もありがとうございました

様々なことが起こった1年でしたが、今年も弊社の演奏会へ多くの皆さまにご来場いただき、本当にありがとうございました。心から感謝申し上げます。

どの演奏会が、またどんなアーティストが皆さまに感銘や発見をもたらしたでしょうか?それは一人一人、大いに違うでしょう。そうして皆さまにとって喜びがあり、新しい世界を拓いていく機会になったのであれば、こんなに嬉しいことはありません。

私たちスタッフにとっても様々な「文化」の継承──色んな面で若い世代へ大切なものが繋がれていくさまを見ることとなり、同時にその必要性を痛感する1年でもありました。
一例をあげれば、秋のロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の来日公演で、この世界最高の1つにして歴史ある老舗のオーケストラを、次期首席指揮者で才能溢れる29歳のクラウス・マケラが指揮をしました。そこには、楽団のたっぷりとした伝統を若き指揮者が尊重し、またそれを受け取っていく様子が現れていて印象的でした。
また、日本人の演奏家でも、弊社所属のヴァイオリニストの山根一仁やチェリストの上野通明が、90歳を超す大ベテランの小林道夫のフォルテピアノと共演し、2人とも大変な刺激を受けていました。彼らに限らず、縦横に自らの才を羽ばたかせる若いアーティストたちと、多くの経験やワザを蓄えたベテランとを繋ぐことの重要性を私たちは感じています。広く社会においても同様であるはずです。大切なことは受け継がれ、語り継がれなければなりません。

一方で、ピアニストのサー・アンドラーシュ・シフが25年もの間共に親しく合奏を続けてきた、彼の音楽仲間であるベテラン・アーティストたちが集う室内オーケストラ、カペラ・アンドレア・バルカは3月に最後の日本公演を行いました。また実に34回も来日し、お正月にニューイヤーコンサートを開き続けてくれたウィーン・リング・アンサンブルから、その創設者でありリーダーのライナー・キュッヒルが引退することになりました。彼らもまた、続く世代に「音楽文化の何たるか」「音楽の喜び」など多くのことを伝えてきた人たちです。先人たちが、若い演奏家はもちろん、私たちスタッフにも、そうしたタスキを伝えてくれていたことを忘れないようにしたいと思います。

またKAJIMOTOは、11月に文化庁の文化芸術活動基盤強化基金「クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業」のサポートで、新しい才能を育てるための「ルツェルン・フェスティバル・アカデミーin JAPAN 2025」を行いました。また来る2026年2月には同じサポートにおけるKAJIMOTO製作によって、葛飾北斎の生涯を描いたオペラ《The Great Wave》(作曲:藤倉大/台本:ハリー・ロス/演出:宮城聰 ほか)がスコットランドのグラスゴーで初演、エディンバラ音楽祭でも上演されます。これらもまた、次の世代を育て繋げる大きなプロジェクトです。

皆さまもどうかよき音楽とともに、よき年末年始を過ごされますよう、スタッフ一同心から祈っております。そして来年も様々な企画を開催してまいりますので、これからも変わらずご愛顧のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

KAJIMOTO

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