新倉瞳 × 南沢奈央
ベートーヴェンの小径
HITOMI NIIKURA
20th Anniversary
Cello Recital
The Room Vol.3
Photo by Sotaro Goto
DATE
2026.12.3thu.
19:00
2026年12月3日(木) 19:00 開演(18:00 開場)
VENUE
PROGRAM
語りとともに綴るベートーヴェンの世界
- ベートーヴェン
- チェロ・ソナタ全曲(抜粋を含む) ほか
構成・脚本・演出:新倉 瞳
TICKET
- S¥10,000
- A¥8,000
主催 : KAJIMOTO
協力 : セント・フォース/Mark’s & Co. LLC/天然回帰 -Feel Organic-
TICKETS
新倉瞳Official Members “瞳の小部屋” メンバーズ先行(抽選)
2026年7月17日(金)12:00 〜 7月20日(月・祝)23:59
カジモト・イープラス会員限定先行受付
2026年7月23日(木)12:00〜7月26日(日)23:59
一般発売
2026年8月1日(土)12:00
音楽・言葉・空間が交差する特別な一夜
デビュー以来、瑞々しい音楽性と確かな技術に裏打ちされた表現力で国内外の聴衆を魅了してきた新倉は、近年、ジャンルの枠を越えた活動にも積極的に取り組み、若手音楽家との共演にも力を注いできました。こうした歩みの中で、“唯一無二のチェロ”とも評される独自の表現世界を築いています。シリーズ第3弾となる《The Room Vol.3》の最大の見どころは、俳優・南沢奈央(語り)を迎え、言葉と音楽の融合に挑む新たな試みです。また、このステージをともに創り上げるのは、若手ピアニストの横山瑠佳、そして近年アンサンブルでの共演を深めてきている大萩康司(ギター)、佐藤芳明(アコーディオン)、大渕愛子(フィドル)、渡辺庸介(パーカッション)ら、それぞれの楽器の名手たち。横山と挑む「ベートーヴェン:チェロ・ソナタ全曲」を主軸としつつ、ベートーヴェンの人生を辿る音楽をお届けします。南沢奈央の語りと多彩な共演陣が織りなす、唯一無二のステージにどうぞご期待ください。

デビュー20周年に寄せて
2006年7月。
まだ学生でありながらEMIレーベルからCDデビューを果たした私は、右も左もわからないまま、大手メジャーレーベルのプロフェッショナルな大人の皆さまに導かれ、大きな舞台に立つようになりました。テレビ出演も多く、CMにも出演しました。しかし、若くしてコンクール歴もないままにデビューした自分に自信が持てず、「もっとキャリアを積みたい」と悩み、日本でのコンサートから半ば逃亡気味に海外へ渡り、研鑽を積みました。
するとどうでしょう。私はどんどん自由になっていきました。
もともと音楽を聴くと身体が動き、踊り出したり、笑顔になったり、涙が溢れたりと、感情の歯止めが効かない子供だったこともあり、国内外を問わずジャンルを越えて素敵だと思う音楽が増え、信頼できる仲間ができ、いつの間にか“優等生でありたい”という気持ちは消え、「このまま楽しめばいいんだ」と清々しい気持ちになりました。
そうすると、いつの間にか受賞歴も増え、自由に音楽と向き合うことがキャリアとして認められるようになっていったのです。
あれから20年。
今、私は以前よりもっともっと音楽が好きで、もっともっと知らないことを知りたくて、人生が愉しいです。クラシックとその他の芸術の枠を越えていくことは、本当に時間がかかり、大変繊細なことだと改めて感じています。しかし、それによって生まれる笑顔と美しい世界が確かに存在することも強く感じています。
そこで今回、記念すべき20周年リサイタルのプログラムとして、クラシック音楽の真骨頂であるベートーヴェンの残した5つのチェロ・ソナタ全曲を取り上げることにしました。そして、クラシック音楽を日頃聴かない皆さまにも楽しんでいただけるよう、舞台のようにお届けしたいと思い、気付いたら脚本を書き上げていました。
その脚本の「語り」を担当してくださるのは、ドストエフスキーの名作『罪と罰』(2019年、Bunkamura30周年記念事業・シアターコクーン)の舞台で共演した俳優・南沢奈央さん。共演後は互いの公演に足を運んだり、食事をする仲となりましたが、彼女も今年が芸歴20周年ということもあり、今回の共演をお願いしました。
また、ここ数年共に舞台に立ち、切磋琢磨しているアコーディオン奏者・佐藤芳明さん、ギタリスト・大萩康司さんをはじめ、素晴らしい音楽家の皆さまにも、ソナタの幕間を繋ぐ重要な音楽を奏でていただきます。
独自の道を突き進んだベートーヴェンの人生を、私自身も重ねながら、私もまた自分の道を歩んでいるのだと感じています。
これからも楽しみながら、誠心誠意、精進して参ります。
新倉 瞳

新倉 瞳(チェロ)
HITOMI NIIKURA, Cello
桐朋学園大学音楽学部を首席で卒業し、皇居桃華楽堂新人演奏会に出演して御前演奏を行う。バーゼル音楽院ソリストコース・教職課程の両修士課程を最高点で修了。これまでに毛利伯郎、堤剛、トーマス・デメンガの各氏に師事。国内外で数多くの賞を受賞し、2017年に第18回ホテルオークラ音楽賞、2020年度に第19回齋藤秀雄メモリアル基金賞チェロ部門を受賞。在学中にEMI Music JapanよりCDデビューし、同レーベルから3枚、アールアンフィニから4枚のソロアルバムをリリース。ほかにも多数のアルバムを発表。ヨーロッパ各地や中央アジアでも幅広く活動している。使用楽器は宗次コレクションより貸与のマッテオ・ゴフリラー(1710年製)。2026年にデビュー20周年を迎えた。

南沢 奈央(語り)
NAO MINAMISAWA, Narration
埼玉県出身。舞台・ドラマ・映画の他、ラジオのパーソナリティー、エッセイ連載・書評執筆などで幅広く活躍する俳優。2019年の舞台『罪と罰』で新倉瞳と共演し、音楽と演劇が緊密に絡み合う構成の中で、互いの表現を響かせ合う濃密な舞台を創り上げた。近年は朗読や語りの分野にも活動を広げ、作品の世界観を深く掘り下げる声の表現にも高い評価を得ている。2024年には、舞台『No.9 -不滅の旋律-』に出演。ベートーヴェンの精神性と向き合う創作現場を経験したことで、音楽の内的世界を言葉で立ち上げる表現への関心と探究がさらに深まった。今回のベートーヴェン・プログラムでは語りとして参加し、音楽と物語を結ぶ存在として、公演に新たな奥行きと呼吸をもたらす。

横山 瑠佳(ピアノ)
RUKA YOKOYAMA, Piano
北海道苫小牧市出身、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学、同大学院修了。学内にて、アカンサス音楽賞、同声会賞、藝大クラヴィーア賞受賞。2019年よりミュンヘン音楽演劇大学にて研鑽をつんでいる。第18回東京音楽コンクールファイナリスト。2025年ミュンヘンピアノコンペティション第1位、第29回ハイメスコンクール第1位。また、第2回芦屋音楽コンクール室内学部門にて第1位受賞など、室内楽奏者としても積極的に活動している。2017年度青山音楽財団奨学生。2020年度明治安田クオリティオブライフ文化財団海外音楽研修生。2020年度江崎スカラーシップ奨学生。これまでに、楠雅子、丸山滋、植田克己、青柳晋の各氏、現在ミヒャエル・シェーファーに師事。またフォルテピアノをクリスティーネ・ショルンスハイムに師事。

大萩 康司(ギター)
YASUJI OHAGI, Guitar
パリのエコール・ノルマル音楽院、パリ国立高等音楽院、イタリア・キジアーナ音楽院で学ぶ。1998年ハバナ国際ギター・コンクール第2位&審査員特別賞受賞。これまでに『情熱大陸』『クラシック倶楽部』『題名のない音楽会』など出演多数。日本における代表的な音楽祭のほか、モスクワ、コロンビア、台湾など海外の国際フェすスティバルにも定期的に招かれている。2000年ビクターエンタテインメントからのデビュー以来20枚超のCDをリリース。第6回ホテルオークラ音楽賞、第18回出光音楽賞受賞。 洗足学園音楽大学、大阪音楽大学各客員教授。
公式WEBサイト yasujiohagi.com
公式Instagram @yasujiohagi_official
公式X @yasujiohagi

佐藤 芳明(アコーディオン)
YOSHIAKI SATO, Accordion
国立音楽大学在学中に独学でアコーディオンを始め、卒業後渡仏、C.I.M.Ecole de JazzでアコーディオニストDaniel Milleに師事。既存のアコーディオンのイメージにとらわれない独自のサウンドで、ライブ、レコーディング、アーティストサポート、舞台音楽など、様々な現場で数多くの仕事をこなし、国内外を問わずジャンルを超えて幅広く活動。『ガレージシャンソンショー』『森山威男グループ』など個性的なユニットに在籍する一方、スタジオミュージシャンとしては椎名林檎、あいみょん、三宅純、梶浦由記、大友良英、米津玄師、桑田佳祐など数多のアーティストのレコーディングに参加、CMや劇伴でもファーストコールのアコーディオン奏者としてあらゆるオーダーに応え続けている。

大渕 愛子(フィドル)
AIKO OBUCHI, Fiddle
1986 年東京生まれ。友人の影響で5才からヴァイオリンを習い始める。
17 才の時に初めて耳にしたリバーダンスのフィドル奏者、アイリーン・アイヴァースの演奏に衝撃をうけ、独学でアイリッシュ・フィドルをスタート。現在は演奏活動のほかゲーム・アニメなどの劇伴録音、アーティストサポートをおこなうほか、ケルト音楽とブルースのミクスチャープロジェクト「HARMONICA CREAMS」で、海外音楽フェスティバルへの出場実績を重ねている。5弦ヴァイオリン等のアコースティック楽器に加え、エレクトリック・ヴァイオリンとエフェクターを使用した演奏スタイルで活動中。様々なユニット・プロジェクトで作編曲・作詞も多く手掛けている。
Festival de Ortigueira コンテスト部門日本人初優勝(2012/Spain)
Festival Interceltique de Lorient コンテスト部門日本人初優勝(2018/France)
Montelago Celtic Festival 出演(2025/Italy)etc.

渡辺 庸介(パーカッション)
YOSUKE WATANABE, Percussion
1986年生まれ、東京在住。京都出身。打楽器からボイスパーカッションまで駆使した、ジャンルにとらわれない柔軟で大胆な演奏が持ち味。幼い頃から和太鼓に親しむ。2005年、大学時代に北欧音楽バンド『Drakskip』を結成し、パーカッションと出会う。卒業後プロとしてのキャリアをスタートし、これまでに国内のみならず、様々な国と地域で演奏。民族音楽、ポップス伴奏、劇伴、コンテンポラリー音楽まで、ジャンルを問わず幅広い活動を続けている。
20 Years of Sound & Story
新倉瞳 20年の歩み

2006|デビュー
EMI Music Japan(現ユニバーサル ミュージック)よりアルバム『鳥の歌』でデビュー。「私たちのチェリスト」というキャッチフレーズで身近な存在のチェリストとして親しまれ、あどけなさが残る面影とは対照的な、年輪を重ねたような深みのあるチェロの音色が注目を集め、若手チェリストとして頭角を現す。
2007-2009|初期作品の展開と飛躍
『トロイメライ』(2008)、『ラルゴ~愛の挨拶』(2009)をリリース。当時の J-Classicシーンを牽引し、デビュー後の存在感を確立した時期。森下仁丹ビフィーナのイメージキャラクターとしてTVCMに出演し、音楽番組への出演も増えた時期。
2010‒2015|スイス時代:表現の基盤を築く
更なるメディアでの活躍も期待されていた最中、『ラルゴ~愛の挨拶』リリース後、スイスのバーゼルへ拠点を移す。バーゼル音楽院で研鑽を積み、室内楽・協奏曲・リサイタルを通じて表現の基盤を築く。バロック音楽、現代音楽、クレズマー音楽との出逢いにより音楽解釈が深化。自身がチェロで“語る”語法が整った時期。
2016‒2018|深化と探求の始動
カメラータ・チューリッヒのソロ首席奏者に就任しバーゼルからチューリッヒへ拠点を移すと共に、クレズマー音楽を深めていく中で弾き歌いをして伝承音楽を伝える現在のスタイルが形成される。 この時期には、ステージ衣装のプロデュースにも取り組み、音楽と造形表現を横断する活動が広がる。 2018年には朗読舞台『セロ弾きのゴーシュ』で歌舞伎役者・尾上松也と共演。
2018|音楽のジャンルの壁を越えて
ジャズ、J-POP、民族音楽などの音楽界のあらゆるジャンルで活躍するアコーディオン奏者・佐藤芳明と出逢い、デュオでの演奏を深める中、即興性のある音楽にも目覚め、より一層音楽のジャンルの壁を越えた音楽性が深まる。
2019|言葉と音楽の融合へ
朗読・演劇とのコラボレーションが増加し、演奏家と表現者という二面性が際立つ時期。 2019年にはBunkamura30周年記念事業・シアターコクーン『罪と罰』で南沢奈央と共演。 この出逢いが今回の《The Room Vol.3》での再共演へとつながった。
2020|齋藤秀雄メモリアル基金賞受賞
唯一無二の音楽家としての活動が賞へ繋がった。コロナ禍でありながらもメディアでの露出も増え、NHK「クラシック音楽館」での無人チェロ・リサイタルが放映され話題となる。
2021‒2022|デビュー15周年
ファジル・サイ、藤倉大、和田薫、佐藤芳明、挾間美帆へ新曲を委嘱し、記念アルバム『11月の夜想曲~委嘱作品集』をリリース。 15年の歩みを凝縮した節目の作品となる。
2023|事務所移籍
キャリアの転換点となる移籍を経て、新シリーズ《The Room》構想が始動。
2024|The Room シリーズ始動
“音楽の核心に迫る親密な空間”をテーマにした新シリーズを展開。《The Room Vol.1》は【浪漫回想】と題し、自身の原典に立ち返りロマン派の作曲家を取り上げたリサイタルは多くのファン層から支持を集めた。
2025|関心が形へ実る
中央アジアやコーカサス地域への関心が形となり、ジョージアを代表する作曲家アザラシヴィリのチェロ協奏曲を現地に招待され演奏し、《The Room Vol.2》では【欧亜を駆ける】と題し、中央アジアとコーカサス地域のクラシック作品を集めたリサイタルを開催。前例のない民族音楽とクラシック音楽の融合が話題を呼び、新しいファン層からも大きな支持を集めた。
2026|デビュー20周年へ
20年の歩みと未来への創造をつなぐ《デビュー20周年記念チェロ・リサイタル The Room Vol.3》を開催。
To be continued…
SCHEDULE
2026 12.3 thu.
PROGRAMA
語りとともに綴るベートーヴェンの世界
- ベートーヴェン
- チェロ・ソナタ全曲(抜粋を含む) ほか
構成・脚本・演出:新倉 瞳