Ivo Pogorelich
Piano Recital 2025

イーヴォ・ポゴレリッチ
ピアノ・リサイタル 2025

Pianist

IVO POGORELICH

©Andrej Grilc

DATE

2025.1.29wed.
19:00

2025年1月29日(水) 19:00 開演(18:30 開場)

PROGRAM

モーツァルト
アダージョ ロ短調 K.540
幻想曲 ハ短調 K.475
幻想曲 ニ短調 K.397
ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」
ショパン
ノクターン 変ホ長調 op.55-2
3つのマズルカ op.59
ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.35「葬送」

TICKET

  • S席¥17,000
  • A席¥13,000
  • B席¥9,000

主催:KAJIMOTO
協力:株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ

TICKET

カジモト・イープラス会員限定先行受付
2024年10月9日(水) 12:00 ~13日(日) 18:00

一般発売
2024年10月20日(日) 10:00

©Andrej Grilc

スクラップの後、光あるビルドへ ―― ポゴレリッチの今を聴く

スクラップ&ビルド―― ポゴレリッチのピアノを聴く人々は、多くが彼の音楽づくりについてそうした言葉を使う。たしかにそうかもしれない。彼はこれまでどのような楽曲でも音要素を、言ってみれば伝統的に弾かれてきたスタイルからいったん解体し、再構築して演奏してきた。もっとも「いったん解体」というのは、優れた演奏家なら誰しもすることで、ポゴレリッチの場合、そのあまりに独創的な「再構築」がいったいどういう感覚、思考を経て行われたのだろう?まさしく見当のつかないブラックボックスであり、ここにこの天才の深い謎(エニグマ)があった。

しかしこのスクラップ&ビルド。ポゴレリッチのことでいえば――こう言うのは乱暴だし、大雑把すぎるとは思うけれども―― 彼の辿る人生そのものがまたそうであったかもしれない。最愛の妻であり師を亡くしてからの、闇の中を彷徨うポゴレリッチは演奏そのものがスクラップと言ってもいいような一時期があり(それはそれで凄いというほかない瞬間もあったことは確かだが)、しかし彼は戻ってきた。光を伴ってのビルドがいつしか始まった。ここ数年のポゴレリッチの以前より磨かれた音や演奏にも、新しいレパートリが増えてきたことにも、それがはっきり見て取れる。

2023年に弾いたショパンのソナタ第3番には、それが如実に現れていた。2005年、先述の闇の時代にあっては、なんと45分もかかった彷徨いの演奏が30分強となったし(もちろん演奏時間の問題ではないが)。そこではシューマンのフロレスタンとオイゼビウスが如く、何かを訴えるような外面へと高揚するフォルティシモ、夢の中でささやくような内面的なピアニシモの交替が、独特ではあっても絶妙の調和を見せながら、巨きな音楽を築き上げていた。今回のソナタ第2番ではどうだろう?

そしてモーツァルトのソナタや幻想曲でも、シンプルな音使いがゆえに、却ってポゴレリッチのもつ今の“光”が浮かんでくるのではあるまいか。

SCHEDULE

2025 1.21 tue.

[プログラムB]

2025 1.25 sat.

[プログラムA]

2025 1.26 sun.

2025 1.29 wed.

[プログラムA]

PROGRAMA

モーツァルト
アダージョ ロ短調 K.540
幻想曲 ハ短調 K.475
幻想曲 ニ短調 K.397
ピアノ・ソナタ第11番 イ長調 K.331「トルコ行進曲付き」
ショパン
ノクターン 変ホ長調 op.55-2
3つのマズルカ op.59
ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 op.35「葬送」

PROGRAMB

ショパン
ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21

上岡敏之(指揮) 読売日本交響楽団