Arielle Beck
アリエル・ベック
パリ生まれの17歳のピアニスト。すでに数々の名だたる舞台に立ち、リサイタルやオーケストラとの共演を重ねている。類まれな感性と成熟した芸術性を兼ねそなえ、14歳でラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭へのデビューを果たした。その翌年の2024年には、ルツェルンのKKLホールを会場とするル・ピアノ・サンフォニック音楽祭でのリサイタルがMedici.tvでライブ配信され、2025年にはシャンゼリゼ劇場へのデビューとなるソロ・リサイタル(シューマン、シューベルト、メンデルスゾーンの作品を演奏)も配信された。
今シーズンは、アカデミー室内管弦楽団から招かれ、ロンドンでモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を演奏。また、シンフォニア・ヴァルソヴィアとシューマンのピアノ協奏曲で共演した。アジアでは、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、韓国のプチョン(富川)・フィルハーモニック管弦楽団と共演したほか、ラ・フォル・ジュルネ東京でソロ・リサイタルや室内楽コンサートを行った。引き続きフランス国内でも、名高いコンサート・シリーズや音楽祭から招かれている。来シーズンは、バルセロナのパラウ・デ・ラ・ムジカ(カタルーニャ音楽堂)へのデビューや、スイスでのルノー・カプソン指揮ローザンヌ室内管弦楽団との共演が予定されているほか、シャンゼリゼ劇場の舞台に再び立ち、ベートーヴェン、プロコフィエフ、リストの独奏曲を奏でる。
パリでイゴール・ラズコに師事した後、現在はパリ国立音楽院のクレール・デゼールとロマーノ・パロッティーニのクラスに在籍し、まもなく学士号を取得予定。並行して、9歳からスティーヴン・コヴァセヴィチのもとで、また近年はマレイ・ペライアのもとで研鑽を積んでおり、あわせてマルタ・アルゲリッチからも支援を受けている。
ベックの突出した才能を物語っているのが、2018年のショパン国際青少年ピアノ・コンクール(スイス)での第1位(グランプリ)獲得である。2024年、才能ある若手に毎年授けられるエルバ・フェスティバル賞(第20回)に輝く。2026年、フランス版グラミー賞と称されるヴィクトワール・ド・ラ・ミュジク・クラシック賞の最優秀新人部門を史上最年少のピアニストとして受賞。授賞式では、ラヴェルのピアノ協奏曲を全国放送のテレビ番組で生演奏した。同年、シモーネ&チーノ・デル・ドゥーカ財団の音楽賞も受賞。
2025年にミラーレ・レーベルからリリースしたデビュー・アルバムには、シューマンの《フモレスケ》op.20、ブラームスの《8つの小品》op.76に加え、自作《R.シューマンの主題による変奏曲》を収録。同盤はグラモフォン誌で「密度の高いポリリズム的な音の運びには、レオポルド・ゴドフスキーとフレデリック・ジェフスキの間に子供が生まれ、ロナルド・スティーヴンソンが助産師を務めたらこうなるのだろうか、と想像させるものがあった(略)。では、この魅力的で創意と機知に富んだ変奏曲を書いたのは誰か? それは他ならぬアリエル・ベック自身である! そう、言い忘れていたが、この才能ある音楽家は2009年生まれで、このアルバムを15歳で録音した。本物の天才だ」(ジェド・ディストラー)と激賞された。
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