© Chris Lee
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© Simon van Boxtel
ARTIST
ORCHESTRA

New York Philharmonic

ニューヨーク・フィルハーモニック

1842年、アメリカ生まれの指揮者ウレリ・コレッリ・ヒルに率いられた地元の音楽家達によって創立されたニューヨーク・フィルハーモニック(以下NYP)は、アメリカで最も長い歴史をもち、世界的にも最も古いオーケストラのひとつである。現在、年間約180回の公演を行い、2010年5月5日には世界的にも類を見ない15000回目の記念すべき公演を行った。

音楽監督には、1958年に就任し1969年に終身名誉指揮者となったレナード・バーンスタイン、ピエール・ブーレーズ(1971-77在任)、ズービン・メータ(1978-91)、クルト・マズア(1991年から2002年夏まで音楽監督、2002年に名誉音楽監督に就任)、ロリン・マゼール(2002-09)ら、20世紀を代表する音楽家が就任してきたが、2009年9月からアラン・ギルバートがこの地位に就いた。 創立当初から、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」やラフマニノフのピアノ協奏曲第3番(自身の独奏による)、ガーシュウインのピアノ協奏曲へ長調、コープランドの「管弦楽のためのコノテーションズ」をはじめ、多くの重要作品を委嘱、世界初演し、またベートーヴェンの交響曲第8、9番やブラームスの交響曲第4番などをアメリカ初演するなど、その時代の新しい音楽に積極的に取り組んできた。この先駆的な伝統は現在にも受け継がれ、グラミー賞とピューリッツァー賞を獲得したジョン・アダムズの「輪廻転生論」や、メリンダ・ワグナーのトロンボーン協奏曲、ウィントン・マルサリスの「スウィング・シンフォニー」(交響曲第3番)、クリストファー・ラウスの「オズナ・ジズン」、コリリャーノの「ワン・スウィート・モーニング」、リンドベルイのピアノ協奏曲第2番など21作品が、2012/13年シーズンの終わりまでに、現代音楽シリーズ「コンタクト!」で演奏された。

NYPを指揮した作曲家や指揮者には、セオドア・トーマス、ドヴォルザーク、マーラー(1909-11音楽監督)、クレンペラー、R.シュトラウス、メンゲルベルク(1922-20音楽監督)、フルトヴェングラー、トスカニーニ(1928-36音楽監督)、ストラヴィンスキー、コープランド、ワルター(1947-49音楽顧問)、ミトロプーロス(1949-58音楽監督)、テンシュテット、セル(1969-70音楽顧問)、ラインスドルフら、歴史的な人物が名を連ねている。

アメリカの音楽界を長きに渡って牽引するNYPは、過去1世紀の間に世界的にも有名になり、5大陸の61カ国431都市で公演を行った。2008年2月には、音楽監督ロリン・マゼールの指揮により、アメリカのオーケストラとしては初めて北朝鮮の平壌で公演を行い、その模様が世界中に配信された。またその功績により2008年にCommon Ground Award for Cultural Diplomacyを受賞している。2009年にはギルバートの指揮によってハノイのオペラハウスで公演し、NYPのベトナム・デビューとなった。

2012年にはロンドンのバービカンセンターと国際レジデンス提携を結んだ。「2013ヨーロッパの春」ツアーのハイライトとなったのは、ドレスデンのフォルクスワーゲン社「ガラスの工場」でリンドベルイ《クラフト》を演奏したこと、18年ぶりにトルコを訪れたことだった。

NYPはメディアにおいても革新的な功績を残しており、1922年に始まったラジオ放送は今日「The New York Philharmonic This Week」として年間52週、全国で放送されており、ホームページ(http://www..nyphil.org)やシリウス XM ラジオでも聴くことができる。また1950、60年代にCBSで放送されたバーンスタインの「ヤング・ピープルズ・コンサート」は一世を風靡、その後もPBSの「ライブ・フロム・リンカーン・センター」に毎年出演し、2003年にはオーケストラとしては初めて、世界中の注目を集めるグラミー賞授賞式でライヴ演奏をするなど、テレビ放送でも活躍を続けている。最近では、アメリカの主要オーケストラとしては初めて、コンサートのライヴ収録をiTunesのみにダウンロードできるというDGコンサートシリーズに演奏している。1917年以来、NYPは2000近くの録音を手掛け、現在500以上の録音が販売されている。また、2004年にはアメリカのオーケストラとしては初めて、ライブ録音をネットからダウンロードできるようになった。オーケストラ自体がプロデュースする「アラン・ギルバートとニューヨーク・フィルハーモニック2013」も継続している。

長年にわたって「ヤング・ピープルズ・コンサート」を続けているだけでなく、ニューヨークの音楽教育の質を高めることを目的とした「スクール・パートナーシップ・プログラム」など多彩な教育プログラムを開発してきた。また教育者の国際交流を促進する「ラーニング・オーヴァーチュア」は、日本、大韓民国、ベネズエラ、フィンランドなどを対象としている。

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