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指揮 ケント・ナガノKent Nagano

PROFILE


 1951年カリフォルニア生まれの日系3世。1984年小澤征爾の代役としてボストン響でマーラー「第9」を指揮して脚光を浴びる。以降、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、シカゴ響など欧米の主要オーケストラに定期的に客演、ハレ管、ベルリン・ドイツ響、リヨン国立歌劇場、バイエルン州立劇場の音楽監督としてカラフルでシャープな活動を続け、現在モントリオール響の音楽監督。オペラとシンフォニーの双方で独創性あふれるトップ指揮者として確固たる地位を築いている。
 明快で優雅、かつ知的な演奏で知られ、オペラとコンサートの両分野で高い評価を得ている指揮者。レパートリーは古典派からロマン派、現代音楽まで幅広く、有名曲から新たな魅力を引き出す能力はもとより、知られざる作品を紹介する活動も常に注目されている。2006年9月、モントリオール交響楽団(OSM)の第8代音楽監督に就任、同団とは2020年まで契約を結んでいる。2013年9月にイェーテボリ交響楽団の芸術監督・兼・首席指揮者にも就任し、2015年からはハンブルク州立歌劇場ならびに同フィルハーモニック管弦楽団の総音楽監督を任されることが決まっている。
 
 OSMとのこれまでの活動のハイライトとしては、2011年9月にオープンした新コンサートホール「ラ・メゾン・サンフォニック」(モントリオール)のこけら落とし公演が挙げられる。このほかOSMとはベートーヴェンとマーラーの全交響曲、シェーンベルクの《グレの歌》、ワーグナーの《タンホイザー》《トリスタンとイゾルデ》《ラインの黄金》(演奏会形式)、オネゲルの《火刑台上のジャンヌ・ダルク》、メシアンの《アッシジの聖フランシスコ》などを取り上げ、2010-2011年シーズンにはデュティユー、2011-2012年シーズンにはブーレーズのコンサート・シリーズを成功させた。OSM はナガノに率いられ、これまでカナダ、日本、韓国、ヨーロッパ、南米でツアーを行い、2014年3月にはヨーロッパでの大ツアー(チューリッヒ、ベルン、ジュネーヴ、ウィーン、マドリード、オビエド、ケルン、エッセン、ミュンヘン)を予定している。同コンビによる録音は、カナダのグラミー賞といわれるジュノー賞に輝いた『フランス革命の理想』(ベートーヴェンの交響曲「運命」ほか)、クリスティアン・ゲルハーエルとの共演による『マーラー:交響曲「大地の歌」』、ベートーヴェン・プロジェクトの一部としてリリースされた『ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番・第5番《皇帝》』などが挙げられるほか、ベートーヴェンの交響曲第3番・6番・8番・9番の録音をソニー・クラシカルとAnalektaレーベルから発表している。
 
 2006年から2013年まで総音楽監督を任されたバイエルン州立歌劇場では、《バビロン》(イェルク・ヴィトマン)、《檻》(ヴォルフガング・リーム)、《不思議の国のアリス》(チン・ウンスク)などの新作オペラを委嘱。このほか《ボリス・ゴドゥノフ》《ホヴァンシチナ》《イドメネオ》《エフゲニー・オネーギン》《ナクソス島のアリアドネ》《無口な女》《カルメル会修道女の対話》《アッシジの聖フランシスコ》《ヴォツェック》《リトゥン・オン・スキン》《ニーベルングの指環》などの新制作を発表し絶賛された。バイエルン州立歌劇場とはヨーロッパと日本でツアーを行ったほか、ブルックナーの交響曲第4・7・8番の名録音を残している。同歌劇場とは、2014年1月にヴィトマンの《バビロン》の再上演のため再び共演予定である。
 
 これまで、ベルリン・ドイツ響の芸術監督・兼・首席指揮者を担当(2000-2006年)。同団およびロサンゼルス・オペラと共同で行ったシェーンベルクの《モーゼとアローン》は高評価を得た。同団とはザルツブルク音楽祭でツェムリンスキーの《カンダウレス王》とシュレーカーの《烙印を押された者》を、バーデン・バーデン祝祭劇場で《パルジファル》と《ローエングリン》を取り上げた(制作:ニコラウス・レーンホフ)。同団との録音としては、ハルモニア・ムンディからリリースした『バーンスタイン:ミサ曲』『ブルックナー:交響曲第3番』『同6番』『ベートーヴェン:オラトリオ:オリーブ山上のキリスト』『ヴォルフ:管弦楽伴奏歌曲集』『マーラー:交響曲第3番』『シェーンベルク:ヤコブの梯子/地には平和を』『ブラームス:交響曲第4番』『シェーンベルク:管弦楽のための変奏曲』などが挙げられる。2006年1月、芸術監督の地位を離れる際には団員より名誉指揮者の称号を贈られたが、これは同歌劇場の60年の歴史上2人目という栄誉である。
 
 客演指揮者としても引く手あまたで、ウィーン・フィル、ベルリン・フィル、ニューヨーク・フィル、シカゴ響、ドレスデン・シュターツカペレ、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管など世界最高峰のオーケストラとたびたび共演。
 
 カリフォルニア生まれ。生地との繋がりを大切にし、1978年から30年間にわたり地元バークレー響の音楽監督を務めた。デビュー当時にボストン響で小澤征爾のアシスタント・コンダクターを務めたことも良く知られている。《アッシジの聖フランチェスコ》の世界初演では、作曲者メシアン自身の依頼で重要な役割を果たし、メシアンの死後に遺言により彼のピアノを贈呈されている。2年間の首席指揮者としての活動ののち、2003年にロサンゼルス・オペラの初代音楽監督に就任。アメリカでの成功はヨーロッパでの活躍の道を拓き、リヨン国立歌劇場の音楽監督(1988-1998年)、ハレ管弦楽団の音楽監督(1991-2000年)の歴任につながった。
 
 これまで指揮したオペラとして、ショスタコーヴィチの《鼻》(ベルリン州立歌劇場)、リムスキー=コルサコフの《金鶏》(パリ・シャトレ座)、ヒンデミットの《カルディヤック》(パリ・オペラ座)、《カルメル会修道女の対話》(メトロポリタン・オペラ)、ザルツブルク音楽祭での《ホフマン物語》、《カンダウレス王》、《烙印を押された者》、サーリアホの《彼方からの愛》(世界初演)などが挙げられる。このほか、バーンスタインの《ホワイトハウス・カンタータ》、ペーテル・エトヴェシュのオペラ《3人姉妹》、ジョン・アダムスの《クリングホファーの死》《エルニーニョ》の世界初演者でもある。
 
 現在はソニー・クラシカルに所属し、エラート、テルデック、ペンタトーン、ドイツ・グラモフォン、ハルモニア・ムンディの各レーベルにも録音を残している。リヨン・オペラ座管との『ブゾーニ:ファウスト博士』、ロシア国立管との『ピーターと狼』、ベルリン・ドイツ響との『サーリアホ:彼方からの愛』で米グラミー賞を受賞している。

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公式サイト: http://www.kentnagano.com/
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