© Sasha Gusov
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ARTIST
CELLO

Tatjana Vassiljeva

タチアナ・ヴァシリエヴァ

“逸材”と評され、非の打ち所のないテクニックと魅力的な響きの幅を併せ持つ音楽家。音楽的好奇心が旺盛で、バロックから現代音楽まで豊富なレパートリーを誇る。また世界初演も数多く行っている。

ロシアのノヴォシビルスクで音楽一家に生まれる。6歳からチェロを始め、特別音楽学校でユーゲニー・ニーロフに師事。1989年から1995年までモスクワ音楽院附属中央音楽学校でマリア・ジュラヴレワのクラスで学ぶ。1994年にミュンヘン国際コンクールで第2位を獲得し、その後、ワルター・ノータスに師事するためミュンヘン音楽・演劇大学に進んだ。さらに、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でダーヴィド・ゲリンガスに師事し修士号を取得した。

ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールで史上初のロシア人優勝者となり一躍世界の注目を集めた。以来、現代のチェロ界を牽引する存在として高く評価されている。これまでに、サンクトペテルブルク交響楽団、マリインスキー歌劇場管弦楽団、ロンドン交響楽団、フランス国立管弦楽団、パリ管弦楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、スイス・ロマンド管弦楽団、バーゼル交響楽団、ウィーン放送交響楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、NHK交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団と共演。指揮者では、ユーリ・テミルカーノフ、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、クラウディオ・アバド、ワレリー・ゲルギエフ、ヘルベルト・ブロムシュテット、デイヴィッド・ジンマン、ダニエレ・ガッティ、トゥガン・ソヒエフ、ドミトリー・キタエンコ、ミハイル・ユロフスキ、イルジー・コウト、サカリ・オラモ、クリストフ・エッシェンバッハ、ベルトラン・ド・ビリー、ワシリー・シナイスキー、ウラディーミル・フェドセーエフ、クシシュトフ・ペンデレツキらと共演している。

親しい作曲家の中でもペンデレツキとは特に親交が深く、3つのチェロとオーケストラのための『コンチェルト・グロッソ』は、あらゆる音楽家と何度も演奏している。2008年には、ペンデレツキ自身の指揮で改訂版『ラルゴ』を世界初演。さらに、チェロ協奏曲第2番の録音も行った。翌2009年には、スペイン・ツアーでも共演している。

室内楽にも積極的に取り組んでおり、ロッケンハウス、ヴェルビエ、クロンベルグ、コルマール、エルバ、シャンベリー、ラ・グランジュ・ドゥ・メレ、ナントと東京のラ・フォル・ジュルネといった国際音楽祭で度々演奏している。また、室内楽では、ヴィクトル・トレチャコフ、ウラディーミル・スピヴァコフ、ユーリ・バシュメット、デニス・マツーエフ、ギドン・クレーメル、マキシム・ヴェンゲーロフ、バイバ・スクリデ、庄司紗矢香、ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ、プラメナ・マンゴーヴァ、アントワン・タメスティ、ルノー・カプソン、ゴーティエ・カプソン、パウル・バドゥラ=スコダらと共演。2007年には、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者たちを集めてベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団を結成。ヨーロッパやアジアで勢力的にツアーを展開している。

録音も多く、ソロのCDでは、バッハやコダーイからシチェドリン、デュティユー、サーリアホ、シュニトケ、ストロッパ、ペンデレツキといった現代作曲家に至るまで、幅広いレパートリーの作品をリリースしている。これらのCDは、クラシカ誌のショック賞(最高推薦賞)、ディアパソン・ドールなど数多くの賞を受賞しており、“チェロ界の新たなディーバ”としての地位を確立している。

また、ミラーレからはジャン=フレデリック・ヌーブルジェとの共演でチェロ・ソナタを録音した《アルカン&ショパン》をリリース。ナクソスから発表したアントニー・ヴィット指揮ワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団とのペンデレツキのチェロ協奏曲第2番は、2012年国際クラシック音楽賞の現代音楽賞を受賞した。さらに、ペンタトーンに録音したベルリン・フィルハーモニー弦楽五重奏団のドヴォルザーク作品集も好評である。

ソロ活動と並行しながら、2014年よりロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席チェロ奏者を務めており、同楽団のソリストとしても演奏している。

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