2011.2.13(Sun)


●祝・初来日から50年!ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管 Vol.2 ~ソリスト、カヴァコスの魅力~

シャイー指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の来日まで、いよいよあと3週間になりました。今年が1961年の初来日から数えて祝・50年目!ということで始まった当連載。Vol.1では、3月5日(土)に演奏される注目の曲目、ドヴォルザーク:交響曲第7番についてご紹介いたしました。





この日の公演のもう一つの目玉は、いうまでもなく、当代屈指のヴァイオリニスト、レオニダス・カヴァコスです!
ギリシャはアテネ出身のカヴァコスは、シベリウス・コンクール(85年)とパガニーニ・コンクール(98年)の覇者。ベルリン・フィルやコンセルトヘボウ管などと頻繁に共演し、ソリストとしてのみならず、指揮者や芸術監督としても手腕を発揮するなど、世界中で引く手あまたの音楽家です。このカヴァコスの来日は、2005年にN響の定期公演に出演して以来6年ぶり。なんと、日本で海外のオーケストラと共演するのは今回が初めてです。
(ところで2008年秋に日本でゲルギエフ指揮ロンドン響の「プロコフィエフ・チクルス」が行われ、その折の協奏曲のソリストはレーピンでしたが、その直前のエディンバラ音楽祭ではカヴァコスがソリストでした。レーピンとまた違った詩的な演奏が満員の聴衆に強い印象を与えたようです。)

カヴァコスが最後にシャイー指揮ゲヴァントハウス管と共演したのは2008年です(ブラームスのヴァイオリン協奏曲)。その際には「(カヴァコスは、)流れるようなリリシズムと巧みに力を抜いたルバートを操り、曲の形式と構造のバランスをとっていく。彼は、フレーズを歪めることなく形作っていく方法を心得ている」(『The Strad』誌、2008年9月)と絶賛されました。久しぶりのカヴァコス&シャイー&ゲヴァントハウス管の共演(世界ツアー)に、期待が高まります!


さて、最後にそんなカヴァコスの近況をご紹介します。というのも、去る1月中旬、カヴァコスはロンドンで2公演を終え、絶賛を浴びたのです。

一つめは、1月14日。ヨハネス・ヴィルトナー指揮ロンドン・フィルとの共演で、シベリウスの協奏曲のソリストとしてロイヤル・フェスティヴァル・ホールに登場。地元紙では、「レオニダス・カヴァコスは素晴らしい才能を持つヴァイオリニストであり、その神秘的な説得力は彼の弓が弦に触れた瞬間から発揮された」(Edward Seckerson、2011年1月15日付『The Independent』と評されています。

二つめは、1月16日のリサイタル。ピアニストにエンリコ・パーチェを迎えてウィグモア・ホールで行われました。プロコフィエフのソナタ第1番、シューベルトの幻想曲、(1973年生まれの作曲家)レーラ・アウエルバッハの前奏曲という大胆なプログラムで会場を沸かせました。
1月17日付けの『the arts desk』の批評は、「疑いなく、レオニダス・カヴァコスは世界を舞台に活躍するトップ・ヴァイオリニスト10人のひとりである。」と始まっており、カヴァコスの「この上ない、しかし同時に控えめな芸術的手腕」が絶賛されています。 (David Nice、『the arts desk』


ところで今回演奏されるドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。この曲も最近では演奏頻度が少なくなったような気がしますが、どっこい、これも名曲です。
メンデルスゾーンやブルッフなどのロマン派ヴァイオリン協奏曲のスタイルを踏襲して、パセティックな第1楽章、瞑想的で静かな第2楽章、舞曲風の第3楽章という構成ですが、
まずは第3楽章の、胸がワクワクして躍りたくなるようなフリアントのリズムが何といっても楽しくて耳に残りますし、第2楽章のブラームスの「ドイツ・レクイエム」や「ピアノ協奏曲第1番」の第2主題に似た祈りの音楽の純真さなどが心を打ちます。「なんでもっと演奏されないんだろう?」とよく思いますが、今回は演奏者の顔ぶれからして、この名曲を味わうに実にいい機会だと思います。
(CDでも、F.P.ツィンマーマン+W=メスト/ロンドン・フィル、テツラフ+ペシェク/チェコ・フィル、諏訪内+I.フィッシャー/ブダペスト祝祭管など、名盤が多いです。)


カヴァコスは、2月11日~13日には、準メルクル指揮(⇒リヨン管とともに6月に来日!)クリーヴランド響と共演。そのすぐ後にゲヴァントハウス管とのツアーにのぞみます。
皆様、ぜひカヴァコスの勇姿(勇音?)を見に堪能しに、サントリーホールへいらしてください!


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ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 プロフィール
リッカルド・シャイー (指揮) プロフィール
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Sunday February 13, 2011