2008.3.28(Fri)


●五嶋みどり、ブリテンの協奏曲を語る!

あっという間に桜の季節となりましたね。
今週末は皆さん、お花見でしょうか?

5月にエッシェンバッハ指揮フィラデルフィア管弦楽団が来日、
今回は五嶋みどりがチャイコフスキー(5/23,24)とブリテン(5/25、27)のヴァイオリン協奏曲のソリストとして同行します。

そのみどりさんから、ブリテンの協奏曲についてのメッセージが届きました


 五嶋みどりです。
 5月のフィラデルフィア管弦楽団の来日公演で日本の皆さまとお会いできるのを大変楽しみにしています。演奏会では、チャイコフスキーとブリテンのヴァイオリン協奏曲を共演します。23日と24日に演奏するチャイコフスキーは、ヴァイオリン協奏曲の中でも最も有名な曲の一つですので、ご存知の方も多いと思いますが、25日と27日に演奏するブリテンのヴァイオリン協奏曲はあまり知られていないようです。
フィラデルフィア管ソリスト 五嶋みどり(c)Timothy Greenfield-Sanders.JPG
(c)Timothy Greenfield-Sanders

 ベンジャミン・ブリテン(1913-1976)は『青少年の管弦楽入門』が有名なイギリスの作曲家で、声楽やオペラをたくさん書いています。彼は平和主義者であり人道主義者としても知られていて、第2次世界大戦が勃発する前に、アメリカに亡命しました。彼の作品には『戦争レクイエム』など"反戦"の思想や時代の不安が反映されたものがたくさんあります。このヴァイオリン協奏曲も第2次世界大戦前の緊張感に包まれた時期に書かれた作品(1939年作曲)で、イギリスの田舎を彷彿とさせる抒情的なやさしさと緊張の間を行き来する幽玄的な作品です。スペインのブロサというヴァイオリニストのために書かれた作品ということもあり、第2楽章にはフラメンコのリズムが用いられています。そして、独り言のようなカデンツァがあって、最終楽章に突入していきます。

 このツアーが決まり、指揮者のエッシェンバッハと曲目の相談をしたときに、私が「ブリテンはどう?」と聞いたところ、彼も「ずっとブリテンを演奏したかった」とのことで、すんなりこの曲が決まりました。

 ブリテンは趣深く、聴きどころも多く、現代のヴァイオリン協奏曲の中では屈指の作品だと私は思っていますが、残念ながらあまり演奏される機会がありません。お聴きなじみのない曲目かと思いますが、是非皆様にこの機会に聴いていただき、この曲の良さを感じていただけたらと思います。

 それでは、日本で近々お会いできますのを楽しみにしています。

 3月27日 五嶋みどり
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チケットはこちらまで

《ブリテン「ヴァイオリン協奏曲」演奏日》
5月27日(火)7時 サントリーホール
《その他の公演》
5月23日(金)7時 サントリーホール
5月24日(土)2時 サントリーホール

Friday March 28, 2008