© Cosimo Filippini
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ARTIST
PIANO

Maurizio Pollini

マウリツィオ・ポリーニ(1942-2024)

マウリツィオ・ポリーニという名は、この上なく卓越したキャリアや、ある男の、世界中で誰もが知る演奏家のストーリーを喚起するだろう。そしてそれは聴衆やあらゆるジャンルや世代の批評家たちから絶賛されている。40年以上にわたり、ヨーロッパ、アメリカ、日本などの主要ホールで演奏を繰り広げ、あらゆる重要な指揮者やオーケストラと共演してきた。

これまでに数々の国際的な賞を受賞、1987年ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団名誉賞、1995年ザルツブルク州ゴールド勲章、1996年ミュンヘンでエルンスト・フォン・シーメンス賞、1999年ヴェネツィアでアルトゥール・ルービンシュタイン賞、2000年ミラノでアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ国際賞、2010年日本で高松宮殿下記念世界文化賞をそれぞれ受賞している。

1995年には、東京で開かれた「ピエール・ブーレーズ・フェスティバル」のオープニングに携わったほか、ザルツブルク音楽祭で「ポリーニ・プロジェクト(Progetto Pollini)」を開催し、様々な時代や異なるスタイルの作品を一緒に組み込んだプログラムを披露した。そして、その哲学に基づいた新しい形のツィクルスを1996年から2006年にかけて展開、ニューヨークのカーネギーホール(1999-2000年シーズンおよび2000-01年シーズン)、パリのシテ・ド・ラ・ムジークと東京(2002年)、ローマのパルコ・デッラ・ムジカ(2003年)では室内楽やオーケストラ曲も取り入れたプロジェクトが絶賛、ジェズアルドやモンテヴェルディの音楽にもポリーニが強い関心を抱いていることを示した。また、2004年夏にはルツェルン・フェスティバルの“アーティスト・エトワール”を務め、リサイタルのほか、アバドやブーレーズが指揮するルツェルン祝祭管弦楽団と共演した。その後、さらに新しいツィクルスが考案され、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院(2008年)、パリのシテ・ド・ラ・ムジークとミラノ・スカラ座(2009年)で披露された。

ポリーニのレパートリーはJ.S.バッハから現代作曲家(マンゾーニ、ノーノ、シャリーノの作品の初演を含む)にわたり、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏は、ベルリン、ミュンヘン、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン、ウィーン、パリで行なわれた。

録音も数多く、古典派、ロマン派、現代の多岐にわたるレパートリーを収め、それらは数々の国際的な賞に輝いている。その中でも、シェーンベルクのピアノ作品全集、ベルク、ヴェーベルン、マンゾーニ、ノーノ、ブーレーズらの作品集は、彼の20世紀音楽に対する大きな情熱を抱いていることを表明している。また、「ショパン:夜想曲集」は聴衆や批評家を熱狂させ、2006年にはドイツのエコー賞、フランスのショク賞、ヴィクトワール・ド・ラ・ムジーク賞、ディアパゾン賞、2007年にはグラミー賞最優秀器楽ソロ奏者部門やイタリアのディスコ・ドーロ賞を受賞した。そのほかには、ウィーン・フィルを弾き振りした「モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番/第24番」「モーツァルト:同第17番/第21番」、ショパンに捧げた「ショパン・アルバム」などがある。最新の録音は、2011年秋にCDおよびDVDでリリースされたティーレマン指揮ドレスデン・シュターツカペレとの共演による「ブラームス:ピアノ協奏曲第1番」。また、2012年1月には、3枚組のベスト盤「ザ・アート・オブ・マウリツィオ・ポリーニ」がドイツ・グラモフォンからリリースされた。

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Maurizio Pollini – Beethoven: Piano Sonata No.30 in E major, Op. 109: 1. Vivace ma non troppo

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