©Dario Acosta/DG
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ARTIST
PIANO

Daniil Trifonov

ダニール・トリフォノフ

豊富なピアノ協奏曲のレパートリーを持ち、ソリスト、室内楽奏者、作曲家としてクラシック界で今もっとも勢いのあるロシア人ピアニスト。完璧なテクニックと類まれな感受性や深みを合わせ持ち、聴く者に畏怖の念を抱かせるほど圧倒的な演奏を繰り広げる。マルタ・アルゲリッチは、「優しさも悪魔的な一面も…彼はすべてを持ち合わせている。こんな素晴らしい演奏、今まで聴いたことがありません。」と言っている。

ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、数々のCDが賞を受賞している中、最近では同レーベルからリリースした3枚目のアルバム『超絶!トリフォノフ・プレイズ・リスト』が第60回グラミー賞“最優秀クラシック器楽ソロ賞”(2018年)を受賞した。

2018/19年シーズンのニューヨーク・フィルハーモニックのオープニング・ガラコンサートでは、音楽監督のヤープ・ヴァン・ズヴェーデンと共演し、ラヴェルのピアノ協奏曲ト長調を披露。同曲は、サー・サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団とのツアーでも演奏した。さらに、ウィーンのムジークフェラインでウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と共演した際には、ラヴェルのほかにもトリフォノフ自身が作曲した《ピアノ協奏曲》のオーストリア初演も行った。マイケル・ティルソン・トーマス指揮ロンドン交響楽団、ジャナンドレア・ノセダ指揮ワシントン・ナショナル交響楽団、ルイ・ラングレ指揮シンシナティ交響楽団、フランツ・ウェルザー=メスト指揮クリーヴランド管弦楽団とのアジア・ツアーでは、いずれもベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番《皇帝》を演奏した。  今シーズンは、カーネギーのメイン・ホールでリサイタルを行い、ベートーヴェン、シューマン、プロコフィエフを演奏する。また、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のレジデンシーを務めており、ソロ公演のみならず、彼がメンバーとなっているピアノ五重奏団の公演も行っている。アリエル弦楽四重奏団とは、シンシナティにデビューを果たした。さらに、ベルリンとニューヨークの92ndストリートYでは、頻繁に共演しているドイツ人バリトン歌手、マティアス・ゲルネとデュオ・リサイタルを行った。

ベルリン・フィルのレジデンシーとしては、シーズン中を通してアンドリス・ネルソンスと共にあらゆる活動に意欲的に取り組んでいる。また、カーネギーホールのスターン・オーディトリアムへの再登場でワレリー・ゲルギエフ指揮メトロポリタン歌劇場管弦楽団と共演するシューマンのピアノ協奏曲、マリン・オルソップ指揮シカゴ交響楽団とのプロコフィエフのピアノ協奏曲第3番、ネルソンス指揮ボストン交響楽団とのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番など、精力的に演奏活動を展開している。

ほかに近年のハイライトとしては、シカゴ交響楽団の創立125年記念ガラ・コンサートでリッカルド・ムーティの指揮でフィナーレを飾ったチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番、ニューヨーク・フィルハーモニックのラフマニノフ・フェスティバル、フィルハーモニア管弦楽団との共演、そしてミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団とのツアーで演奏したラフマニノフのピアノ協奏曲全曲チクルス、シカゴ交響楽団、ボストン交響楽団、クリーヴランド管弦楽団、フィラデルフィア管弦楽団、モントリオール交響楽団、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団、ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、BBCプロムス、ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団、シュターツカペレ・ベルリンへのデビュー、さらに、ラトルの指揮で恒例のジルヴェスター・コンサートに出演したベルリン・フィルハーモニー管弦楽団へのデビュー、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団とのアジア・ツアーなどが挙げられる。

カーネギーホール、ロンドンのウィグモア・ホール、ウィーンのムジークフェライン、サントリー・ホール、パリ・ルーブルのオーディトリアムでリサイタル・デビューを果たした後、ワシントンDCのケネディー・センター、ボストンのセレブリティー・シリーズ、ロンドンのバービカン・センター、ロイヤル・フェスティバル・ホール、クイーン・エリザベス・ホール、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ベルリンのフィルハーモニー・ホール、ミュンヘンのヘラクレスザール、バイエルンのシュロス・エルマウ、チューリッヒのトーンハレ、ルツェルン・ピアノ音楽祭、ブリュッセルのパレ・デ・ボザール、パリのシャンゼリゼ劇場とサル・プレイエル、バルセロナのパラウ・デ・ラ・ムジカ、東京オペラシティ、ソウル・アーツ・センター、メルボルンのリサイタル・センターなど、世界の名だたるホールでソロ・リサイタルを行っている。

2010/2011年シーズンに、ワルシャワで開催されたショパン国際ピアノ・コンクールで第3位獲得、アルトゥール・ルービンシュタイン国際ピアノ・コンクールで優勝、モスクワのチャイコフスキー国際コンクールで優勝およびすべてのカテゴリーの中の最高位に与えられるグランプリも受賞するという栄誉に輝き、クラシック界でもっとも権威ある3つのコンクールで優秀な成績を収めるという偉業を成し遂げた。また、2013年には、イタリアの著名なフランコ・アッビアーティ賞のベスト・インストゥルメンタル・ソリスト賞を受賞した。

1991年、ニジニ・ノヴゴロド生まれ。5歳で音楽を始め、モスクワのグネーシン音楽大学でタチアナ・ゼリクマンに師事。その後、クリーヴランド音楽大学に進み、セルゲイ・ババヤンのもとで研鑽を積み、作曲も学んだ。現在もピアノ、室内楽、オーケストラのための作品を書いている。2013年に自身の《ピアノ協奏曲》を初演した際に、クリーヴランド・プレーン・ディーラー紙は、“実際に見たけれど、とても信じられない。これこそがピアニスト/作曲家ダニール・トリフォノフの芸術的才能だ”と評した。2016年、グラモフォンのアーティスト・オブ・ザ・イヤー受賞。

2013/14年シーズンは数多くの録音をリリース。ドイツ・グラモフォンの専属アーティストとして初めて録音したCDは、《カーネギー・リサイタル》。2013年のカーネギー・ホール・デビューをライブ録音したこのCDは、グラミー賞にノミネートされた。また、ヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団との共演で録音した《ラフマニノフ:変奏曲集》もグラミー賞にノミネートされた。ほかにも、デッカからはショパンのアルバム、ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場管弦楽団の自主レーベルでは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番をリリースしている。2017/2018年シーズンには、ドイツ・グラモフォンから4枚目となる《ショパン・エヴォケーションズ》を発表。さらに2018/2019年シーズンには、ヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団との共演で録音した《ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、第4番 他》をドイツ・グラモフォンからリリースした。

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Daniil Trifonov – Bach: Contrapunctus 14, BWV 1080, 19 (Compl. by Trifonov)

Daniil Trifonov – Chopin: Fantaisie-Impromptu In C-Sharp Minor, Op. 66

DISCOGRAPHY