2011.5. 1(Sun)
●P.ヤルヴィ&パリ管 追記――パーヴォ・インタビューinパリ
先日のブログに書きましたが、
エストニア出身の49歳のマエストロ、パーヴォ・ヤルヴィが早くもパリ管弦楽団との音楽監督の契約を2016年まで延長すると発表しました。彼のインタビューが「フィガロ」紙に掲載されています。
これはパリ管弦楽団が2011-12年シーズンのプログラムを発表した折に行われたものです。
「大勢で室内楽を演奏しています」
――音楽監督就任6ヶ月目で契約を延長するというのは"普通"なんでしょうか?
Jarvi (J):普通なら就任2年目でオーケストラ側から契約延長を(もしくは解除を!)通達されますよね。しかし今回は、オーケストラと私とのパートナーシップにあまりに多くの良い兆候がみられたので、「2016年までの延長を」という申し出に二つ返事でお受けしました。
"パートナーシップ"は私たちの協力関係の鍵になる言葉だと思います。パリ管弦楽団は実にすばらしいオーケストラです。
(中略)
今後6年間という歳月をともに歩んでいけることを意識すると、長い時間をかけて何かを構築していけるのだという、たっぷりとした余裕を得られます。これからオーケストラとともに一緒に成長していく時間があると知ることは重要です。
――オーケストラというものをグループとして捉えていますか?それとも個人の集まりと考えているのでしょうか?
J:私はつねに個人個人、と考え接しています。というのも、抽象的な"グループ"にはどう接すればよいかわからないのです、、、。奏者ひとりひとりが、自分がオーケストラの重要な構成員であり関係者であると意識するべきだと思います。
――指揮者とオーケストラの信頼関係についてはどうお考えですか?
J:必要不可欠なもの、互いが持つべきもの、ととらえています。若い指揮者は、自分がいなければオーケストラは演奏が出来ない、自分が全てをコントロールしたい、と考えがちです。しかし指揮者にとって最も重要なことは、どのタイミングには指揮をしなくてよいか、そしてどの瞬間にはオーケストラに任せてしまってよいか、を知ることです。そしてオーケストラが指揮者を必要とした瞬間に、これに応えて振ればよいのです。私の父(ネーメ・ヤルヴィ)は、この点については見事です。父は時に指揮棒をおろし、指揮することを完全にやめてしまったかのように見えるのですが、目や肩の動きでフルートやホルンをサポートしてコントロールします。パリ管弦楽団の音楽家たちは優秀ですから、何も全ての拍子をとってやる必要はないのです。むしろそれは彼らを子供あつかいすることになります。たとえば先日、ベートーヴェンの緩徐楽章を演奏したのですが、私は各楽器がより自由に歌えるように、拍を示しませんでした。自由に演奏すればするほど、彼らの音は豊かになります。事実、わたしたちは大勢で室内楽をしているのです。指揮者がただ交通整理のためだけにそこにいるのでは、面白くないですからね。
――あなたの公演から湧き出てくるエネルギーはどこから来るのですか?
J:音楽は精神的で知的で感情的な現象ではありますが、わたしにとっては何よりもまず、身体的なものです。そして、完璧な演奏であるか否かは問題ではありません。全てが計画通りだけれども何も起こらない演奏は、非常に退屈です。指揮者のユーリ・テミルカーノフが述べているように、「退屈コンサートは、弁解無用」なのです。
LE FIGARO(「フィガロ」紙)2011年3月14日
インタビュアー:Christian Merlin
■チケットのお申し込みはこちらまで
カジモト・イープラス会員限定先行受付 ●お申し込み
5月6日(金)12時 ~ 5月10日(火)18時
一般発売 ●お申し込み
5月15日(日)10時 ~
→ パリ管弦楽団 プロフィール
【パーヴォ・ヤルヴィ指揮 パリ管弦楽団 関連記事】
・ 注目コンビ・その1――P.ヤルヴィ&パリ管、発売中 (2011.4.29)
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・ パリ管来日公演を前に―― パーヴォは語る・動画インタビュー(その1) (2011.10.25)
・ P.ヤルヴィ&パリ管弦楽団11/26公演、関係者席開放のお知らせ (2011.10.28)
・ パリ管との来日を前に――ダヴィッド・フレイ大いに語る(動画インタビュー) (2011.10.29)
・ P.ヤルヴィ&パリ管、来日直前特別編その1―― パリでのライヴがWeb生中継! (2011.11.4)
・ P.ヤルヴィ&パリ管、来日直前特別編その2―― 音楽都市「パリ」と今回のプログラム(前編) (2011.11.7)
・ パリ管来日公演を前に――パーヴォは語る(動画インタビュー)その2 (2011.11.10)
・ P.ヤルヴィ&パリ管、来日直前特別編その3―― 音楽都市「パリ」と今回のプログラム(後編) (2011.11.12)
・ パリ管来日公演を前に――パーヴォは語る(動画インタビュー)その3 (2011.11.15)
・ P.ヤルヴィ&パリ管、来日直前特別編その4―― パーヴォが語る、一目惚れのパリ管 (2011.11.17)
・ パリ管弦楽団来日!パーヴォ・ヤルヴィのトークイベントが横浜で開催 (2011.11.18)
・ パーヴォ・ヤルヴィ&パリ管の記者会見、盛況に終了! (2011.11.19)
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・ 愛すべき美味しい音色――パリ管来日中!その2(横浜公演) (2011.11.21)
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・ 愛すべき美味しい音色――パリ管来日中!その4(11/26サントリーホール) (2011.11.27)
エストニア出身の49歳のマエストロ、パーヴォ・ヤルヴィが早くもパリ管弦楽団との音楽監督の契約を2016年まで延長すると発表しました。彼のインタビューが「フィガロ」紙に掲載されています。
これはパリ管弦楽団が2011-12年シーズンのプログラムを発表した折に行われたものです。
「大勢で室内楽を演奏しています」
――音楽監督就任6ヶ月目で契約を延長するというのは"普通"なんでしょうか?
Jarvi (J):普通なら就任2年目でオーケストラ側から契約延長を(もしくは解除を!)通達されますよね。しかし今回は、オーケストラと私とのパートナーシップにあまりに多くの良い兆候がみられたので、「2016年までの延長を」という申し出に二つ返事でお受けしました。
"パートナーシップ"は私たちの協力関係の鍵になる言葉だと思います。パリ管弦楽団は実にすばらしいオーケストラです。
(中略)
今後6年間という歳月をともに歩んでいけることを意識すると、長い時間をかけて何かを構築していけるのだという、たっぷりとした余裕を得られます。これからオーケストラとともに一緒に成長していく時間があると知ることは重要です。
――オーケストラというものをグループとして捉えていますか?それとも個人の集まりと考えているのでしょうか?
J:私はつねに個人個人、と考え接しています。というのも、抽象的な"グループ"にはどう接すればよいかわからないのです、、、。奏者ひとりひとりが、自分がオーケストラの重要な構成員であり関係者であると意識するべきだと思います。
――指揮者とオーケストラの信頼関係についてはどうお考えですか?
J:必要不可欠なもの、互いが持つべきもの、ととらえています。若い指揮者は、自分がいなければオーケストラは演奏が出来ない、自分が全てをコントロールしたい、と考えがちです。しかし指揮者にとって最も重要なことは、どのタイミングには指揮をしなくてよいか、そしてどの瞬間にはオーケストラに任せてしまってよいか、を知ることです。そしてオーケストラが指揮者を必要とした瞬間に、これに応えて振ればよいのです。私の父(ネーメ・ヤルヴィ)は、この点については見事です。父は時に指揮棒をおろし、指揮することを完全にやめてしまったかのように見えるのですが、目や肩の動きでフルートやホルンをサポートしてコントロールします。パリ管弦楽団の音楽家たちは優秀ですから、何も全ての拍子をとってやる必要はないのです。むしろそれは彼らを子供あつかいすることになります。たとえば先日、ベートーヴェンの緩徐楽章を演奏したのですが、私は各楽器がより自由に歌えるように、拍を示しませんでした。自由に演奏すればするほど、彼らの音は豊かになります。事実、わたしたちは大勢で室内楽をしているのです。指揮者がただ交通整理のためだけにそこにいるのでは、面白くないですからね。
――あなたの公演から湧き出てくるエネルギーはどこから来るのですか?
J:音楽は精神的で知的で感情的な現象ではありますが、わたしにとっては何よりもまず、身体的なものです。そして、完璧な演奏であるか否かは問題ではありません。全てが計画通りだけれども何も起こらない演奏は、非常に退屈です。指揮者のユーリ・テミルカーノフが述べているように、「退屈コンサートは、弁解無用」なのです。
LE FIGARO(「フィガロ」紙)2011年3月14日
インタビュアー:Christian Merlin
■チケットのお申し込みはこちらまで
カジモト・イープラス会員限定先行受付 ●お申し込み
5月6日(金)12時 ~ 5月10日(火)18時
一般発売 ●お申し込み
5月15日(日)10時 ~
→ パリ管弦楽団 プロフィール
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