NEWSニュース

2011/12/21 | KAJIMOTO音楽日記

●ヘンゲルブロック&ハンブルク北ドイツ放送響、出港!vol.1

昨日、ヘンゲルブロック&ハンブルク北ドイツ放送交響楽団(以下、NDR)の初録音がリリースされるとお知らせしたばかりですが、この注目の新コンビ、ヨーロッパでは一足早くこの新譜を発表し、秋にはお披露目演奏会も盛況に終えています。
当ブログでは、ヨーロッパ音楽界が注視する新婚コンビの近況をご紹介していきたいと思います。





その前に、ヘンゲルブロックについて少し。

皆さまご存知の通り、ヴァイオリニストとしてそのキャリアをスタートさせたドイツ出身のヘンゲルブロックは、かつてアーノンクールのウィーン・コンツェントゥス・ムジクスにも参加。1985年にフライブルク・バロック・オーケストラの創設に関り(彼らの初録音にはシュタイアーが参加しています)、この古楽オーケストラで指揮者も兼ねるようになります。
その後ヘンゲルブロックが、バルタザール=ノイマン合唱団&バルタザール=ノイマン=アンサンブルを創設し、ピリオド楽器&奏法/唱法のもと、モンテヴェルディからバッハにいたる声楽曲の理想的な再現に成功したことは特筆に価します。
ヘンゲルブロックは、93年のウィーンでのグルック「アルチェステ」の上演以降、オペラ指揮者としても活躍。2003年まで、今度はそれまでと毛色の違うウィーン・フォルクスオーパーの音楽監督をという重役を任され、2011年5月にNDR首席指揮者に就任しました。パリ・オペラ座(2月にはピナ・バウシュ振付の「オルフェオとエウリディーチェ」を振ります!)やコヴェントガーデン王立歌劇場、バーデン・バーデン祝祭劇場での活動はその都度高く評価され、バイエルン放送響、ミュンヘン・フィル、ヨーロッパ室内管にも客演しています。
今年7月のバイロイト音楽祭デビューも記憶に新しいところですね。

そんなヘンゲルブロックを迎えた由緒あるNDRに、劇的な化学反応が起こったと、ヨーロッパでは現在、話題沸騰中なのですが、まずは、新譜の反響から。

ドイツの日刊紙「ディ・ヴェルトDie WELT」は、彼らの初録音「メンデルスゾーン&シューマン」の特徴をこう形容しています!

***
トーマス・ヘンゲルブロックは、自らの特徴を浮き彫りにするために最高のサウンドを、オーケストラから引き出している。この録音には、古楽で鍛えられた耳を有しつつ、現代的ロマンチシズムへと向かおうとする者が存在する。そこには、わざとらしい表現は一切ない。演奏はよどみなく自然に流れ、いかなる不自然さも見当たらないのである。メンデルスゾーンの交響曲は溌剌として力強く、シューマンの交響曲では疑いと熟慮の瞬間に出会う。
***

ちなみにこの録音では、ヴァルヴなしのホルンとトランペット(シューマンでは旧式のヴァルヴ・トランペット)、そして古式の小型ティンパニが使用されています(弦楽器は対抗配置です)。


ところで、ヘンゲルブロック自身はこのNDRとのコラボレーションをどう感じているのでしょうか。
今年11月17日付の独「ディ・ツァイトDIE ZEIT」紙上でインタビューを受けた彼は、以下のようにその意気込みを表明しています。

***
現在では、独裁主義的なオーケストラ運営は一時しか続きません。現代のリーダーには、部下たちのモチヴェーションを上げる能力が求められるのです。
***
NDRのプログラムをさらにフレキシブルにし、様々な編成にチャレンジしていく必要があります。ベートーヴェンからストラヴィンスキーまでの時代の作品を演奏するのみならず、オーケストラ作品のあらゆるレパートリーに挑戦していきたいのです。113人の全団員にそれぞれ、少なくとも一度は、現代音楽からバロック前期の小編成の作品までを演奏するよう促そうと決めています。一オーケストラとして、様々な音楽様式に対するスキルを磨いていきたいのです。さらには、新しいコンサートの形体も模索し発展させていく必要があります。
***

実はヘンゲルブロック、早速9月の首席指揮者お披露目公演では、この「新しいコンサートの形体」にチャレンジしています。その内容と反響を、次回のブログでレポートしたいと思います!お楽しみに!


<東京 サントリーホール公演 詳細> ※1月より一般発売がスタート!!

【日時】
2012年5月29日 (火) 19:00

【出演】
ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
指揮 : トーマス・ヘンゲルブロック
ヴァイオリン : クリスティアン・テツラフ

【プログラム】
モーツァルト: オペラ「フィガロの結婚」序曲
メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 (ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ)
ブラームス: 交響曲第1番 ハ短調 op.68

【カジモト・イープラス会員限定先行受付】 (おかげさまで好評のうちに終了いたしました)
2012年 1/11(水)12:00 ~ 1/15(日)18:00

【一般発売】
2012年 1/21(土)10:00 ~  ●お申し込み


【問】
カジモト・イープラス 0570-06-9960


<ヘンゲルブロック&NDR 新譜情報>

■発売日 2012年1月25日予定 (Sony Classical)
■収録曲目
1.メンデルスゾーン:交響曲第1番ハ短調作品11
2.メンデルスゾーン:八重奏曲変ホ長調作品20~スケルツォ[オーケストラ版:メンデルスゾーン]
3.シューマン:交響曲第4番ニ短調作品120[1841年初稿]

ハンブルク北ドイツ放送交響楽団
指揮:トーマス・ヘンゲルブロック

[録音]
2011年3月10日~12日、リューベック、ムジーク・ウント・コングレスハレ
(シューマン:ライヴ・レコーディング)
PAGEUP