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2011/11/27 |

★愛すべき美味しい音色――パリ管来日中!その4(11/26サントリーホール)

大熱演でした!パーヴォ・ヤルヴィ指揮パリ管弦楽団のサントリーホール初日公演です。





「幻想交響曲」のフィナーレやアンコールでは、楽員さんたちもどうかなっちゃうんじゃ!?と思うくらいテンションMAX・能力全開!という感じでしたが、それはイケイケドカーン、という体当たり的ものではなく、あくまでフレージング、リズム、パート同士のバランス、ひいては音楽のかたちや品位を保ち、その上にパリ管にしかない豊かで多彩な音色が加わるのですから、それはそれは壮観でした。

そう、このパリ管のカラフルでふくよかな唯一無二の音色。どうしてこんな音がでるのでしょう!最初のウェーバー「魔弾の射手」序曲で、この曲といえば、私なんかは例えばバイエルン放送響あたりの深くほの暗いサウンドをイメージしてしまうのですけど、今日のパリ管の序奏出だしのクレッシェンドの音、「ん?何か違う」・・・けど、弦楽器も管楽器も素晴らしくふくよかな厚みのある音で、随分明るめではありますが、これはこれで完全に説得されてしまいます。

次のメンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」でも、諏訪内晶子さんの凛とした美音、情熱を内に秘めつつ隅々まで鍛え上げられ、ピシッと引き締まったヴァイオリンの旋律線に、オーケストラの、殊に木管楽器群の(この曲では)聴いたことのないような魅惑的な美しい音色が飛び出してきて、絡んだり合の手を入れるさまは愉しいかぎり。この名曲がこんなにも豊かに聴こえるなんて!

そうしたパリ管独自の音色、そして最高級のヴィルトゥオジティが活きるのは、まさしくメインのベルリオーズ「幻想交響曲」です。
この曲はオーケストレーションだけをとっても音楽史上、破天荒なもののわけですが、パリ管はこの破天荒な音楽に嬉々として、生きた音色で十二分に応えます。(さすが十八番のレパートリー)
第3楽章のコールアングレとオーボエが立体的に聴こえるような吹く場所の工夫(前のレポートにも出ていましたね)なども加わり、白熱した演奏の中、まさに音色の饗宴となりました。先に書いたフィナーレなどは、骸骨の踊りなど地獄の化け物たちの様子をクラリネットが、ファゴット、フルートが彼らの秘術を尽くして多彩に表現していましたし、それにこんな大きな音が出るの!?という音量で吹かれるさまは、快感であり、圧巻でした。
(パリ管の木管楽器群はベルリン・フィルをも超えていますね・・・。ところで、視線を移すと、ティンパニの渋いおじさんの〝決め"の音がカッコいいのと、チューバのお兄さんが自分が音を出していないところでもノリノリで体を揺すっているのが印象的でした。)


この強力なオケを統御し、燃え上がらせているのは、やはり指揮をしているパーヴォ・ヤルヴィの力が大。音楽へ没入し激しく情熱を燃やしつつも、キッチリ音の行方とバランスをコントロールしていく様子もまた、見ていて大いに感じるものがありました。やっぱりカリスマ的な天才ですね!

・・・いや、しかしこのコンビ、凄いです。

そしてこのパーヴォの(ちょっとモダンな)音の統御の力と、パリ管の豊かな音色の相乗効果を目の当たりにしながら、これは2日目のストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」などはさぞや・・・、とワクワク感がこみ上げてきているのは私だけでしょうか?
(あっ、丁度BSテレビで放映している頃?)


この新鮮で理想的なニュー・コンビ。11/27の公演でもぜひ多くのお客様に、音楽の喜びと愉悦を分かち合っていただければ、と思っています。
どうぞご期待下さい!!


(ところで、パリ管の団員さんたちは情報通り、オシャレにジャン=ルイ・シャレルの服装でキメています。裏地が赤(!)なのですけど、それを事前に確かめて今回の販売プログラムの裏紙も赤にしていまして、弊社プログラム編集担当が、彼らが舞台に入ってきた姿を見てガッツポーズをしていたのを私は見逃しませんでした。。。)

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