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2019/10/23 | KAJIMOTO音楽日記

●私たちが共にする音楽が、人々を高め、豊かにできることを願っています。―― フィラデルフィア管の来日直前、音楽監督ネゼ=セガンは語る




 「私はフィラデルフィア管との特別な繋がりを、2008年に初めて共演した時から感じていました。このオーケストラには、有名なユニークなサウンド、卓越性と創造性の豊かな歴史があります。私たちの間のケミストリーは、オーケストラを長年にわたって導いて来た指揮者の素晴らしい血筋を基に築かれたものなのです。」

 「フィラデルフィア管とのこれまでの成果を誇りに思います。成長した領域としては、最初のシーズンにヴェルディ《レクイエム》を取り上げて以来、オペラやオラトリオ、声楽作品がオーケストラの主要なイニシアチブになったことが挙げられます。フィラデルフィアで触れる機会の少なかった作品、ストラヴィンスキー《春の祭典》、 J.S.バッハの《マタイ受難曲》、プッチーニ《トスカ》など、音楽を中心にしたスリリングな上演を重ねて来ました。」

 「私はフィラデルフィア管のシーズンは全て、オーケストラが奉仕する多様なグローバルコミュニティを代表するものでなくてはならないと情熱的に信じています。今シーズンのWomenNOWという現在過去の女性イノベーターによる作品を取り上げるシリーズ、17人の現在活躍する作曲家の作品をシーズン通じて取り上げることなどはすべて、オーケストラの現在の音楽に対するコミットメントの一部です。もちろん過去の誰もが愛する名曲をこれからも指揮し続けます。しかし私はオーケストラが、伝統的なカノンを超えたところを見据え、私たちのコミュニティおよび今日の問題を代表する多様なアーティストの音楽を提示することも非常に大切だと考えています。」

 「私は、私たちが共にする音楽が、私たちの周囲の人々を高め、豊かにすることができ、お互いに対して、そして世界に対して、より素晴らしい責任感を作り上げることができることを願っています。」


(来日公演の曲目について)
 「今回の来日公演ではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番をハオチェン・チャンと演奏します。レパートリー中、最も壮大で有名な曲ですが、ラフマニノフは著名な作曲家、ピアニスト、指揮者として、フィラデルフィア管と深い繋がりがありました。のちに彼は、作曲する際にフィラデルフィア管のサウンドを頭に描いて臨んだとさえ述べています。ドヴォルザークの壮麗な交響曲第9番《新世界から》も、フィラデルフィア管の素晴らしい演奏家たちのショーケースの一つとなるでしょう。マーラーの交響曲第5番では、フルレンジのエモーションをオーケストラは実に美しく探求します。オーケストラの友人であり素晴らしい音楽家、ハオチェン・チャン、リサ・バティアシュヴィリとの共演もとても楽しみにしています。」

(フィラデルフィア管、MET、モントリオール・メトロポリタン管の3つのリーダーを兼任することについて)
 「音楽を人々にもたらすことは、喜びをもたらすことです。しかもそれを最も偉大な世界的音楽団体とできることは、私にとって恩恵と言えます。いろいろな意味で、主に(北アメリカの)東海岸に活動を集中させることは、長い旅行のストレスなしに集中することを可能にします。それに私は、パートナーのピエールと3匹の猫とリラックスして、肉体的健康にフォーカスする時間も作っています。毎日、音楽の喜びを共有できることに感謝の気持ちでいっぱいです。」

 「私がフィラデルフィア管とMETという2つの音楽団体での役割を兼ねることで、エキサイティングなコラボレーションの扉が開きました。両団体は作品を共同委嘱して、まずフィラデルフィア管が作品を演奏会形式で初演し、それからMETが舞台上演初演を行う計画です。」

 

聞き手・文: 小林 伸太郎 (音楽ジャーナリスト/ニューヨーク在住)



*インタビュー全文は、公演会場で販売するプログラム冊子に掲載いたします。



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