NEWSニュース

2019/09/11 | KAJIMOTO音楽日記

●イ・ムジチ合奏団より―― 先日急逝したコンサートマスター、アントニオ・アンセルミへの追悼メッセージ


先日お伝えいたしましたとおり、イ・ムジチ合奏団のコンサートマスター、アントニオ・アンセルミが急逝し、今月末からの日本ツアーには、代わってマッシモ・スパダーノがヴィヴァルディ「四季」のヴァイオリン・ソロを弾きます。


イ・ムジチ合奏団から、この長年にわたっての大切な仲間を悼んで、追悼メッセージが届きましたので、お読みいただければ幸いです。

また、その後に、弊社社長からのメッセージも掲載させていただきます。



アントニオ・アンセルミは、誰もが認める卓越したヴァイオリニストであり、音楽家でした。また、15年という永きにわたり、苦楽を共にしてきた我々イ・ムジチ合奏団のメンバーにとっては、この上なく愉快な旅の仲間でもありました。彼は、演奏会後のディナーでの他愛ない会話を愉快な即興劇に仕立て上げる天才であり、絶妙なタイミングで底抜けに明るいジョークを飛ばす才能に溢れ、またその表情・声色を駆使した至芸は、長旅や大舞台での演奏というストレスに飲み込まれそうな仲間たちを大いに勇気づけてくれたものでした。そして何よりも彼の音楽、そしてヴァイオリンに対する献身的な姿勢は、忘れがたいものです。長い時間演奏をしてきて、皆のエネルギーが尽きかけたときに、彼には、残された最後の力を振り絞って奇跡的な時間を生み出す、特別な力が備わっていました。彼の芸術、そして音楽に対する愛が、いつも我々を奮い立たせてくれました。アントニオは疲れることを知らず、つねに前を向いて進んでいました。ヴァイオリンを手にした彼は、その音色を通じて、人々に手を差し伸べ、力を与えることができました。音楽に満たされた別世界へ、我々を連れて行ってくれたのです。聴衆は皆、まるで魔法にかかったように彼に引き寄せられていました。そう、彼はまるで現代における「ハーメルンの笛吹き男(”Pied Piper”)」のようでした。

アントニオと重ねてきた数々の旅を思い返すと、ときに全く異なる性格や文化と対峙せねばならない場面もありました。そういったとき、彼はそのヴァイオリンを通じて、いつでも人々と分かり合うことができました。本当に偉大な人にのみ与えられる力を持つアントニオは、まさに「偉大なるヴァイオリニスト」と呼ぶに相応しい人でした。

我々が彼を失った悲しみは計り知れません。チャオ、アントニオ。あなたの音色…どこにいても、永遠に。


イ・ムジチ合奏団メンバー一同






 弊社がイ・ムジチ合奏団を招聘したのは2005年からです。1952年に結成されて以来、数限りなく来日公演を重ね、「四季」という名曲を広めた立役者であり、人気と尊敬を集めるこの名アンサンブルと仕事ができることをとても光栄に思いました。その中に、当時はコンサートマスターではありませんでしたがアントニオ・アンセルミさんがおられました。キリストのような風貌とそれに相応しい音楽へのストイックな姿勢が印象深く、同時に他のメンバー同様実に愉快で、食事時でも皆をちょっとしたことで楽しませるあたり、イタリア人はやはり素敵だなあと思ったものです。
 アンセルミさんは2008年にコンサートマスターになってから、そうした音楽への真剣さと楽しさを併せ持ったリーダーシップでイ・ムジチ合奏団を見事にまとめあげ、また「四季」でのソロも実に新鮮でした。そんなアンセルミさんを神様はどうしてこんなに早く天へと召してしまったのでしょう。とても残念で悲しくてなりません。しかし、イ・ムジチ合奏団と共に私たちに音楽の喜びを、燦々と降り注ぐ陽光のように与えてくれたことは、それ以上の感謝です。どうか天国でも素晴らしい音楽を奏でられていることを。
 

KAJIMOTO 代表取締役社長
梶本 眞秀




10/2 イ・ムジチ合奏団公演のチケットお申込みはこちらまで

特設サイト http://www.kajimotomusic.com/imusici2019/


 

PAGEUP