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2019/04/30 | KAJIMOTO音楽日記

●ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2019 直前連載 ――出演ア-ティストへ突撃インタビュ-!Vol.2 ラケル・カマリ-ナ(ソプラノ)


ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2019(LFJ)開催まで、あと3日!
会場の装飾も着々と完成しつつあります。
出演ア-ティストへのインタビュ-2人目は、ソプラノのラケル・カマリ-ナさんです。

ポルトガルで声楽と演劇を学んだ後、パリ国立音楽院修士課程修了。瑞々しい声質と細やかな表現が評価され、2017年にヴィクトワ-ル・ド・ラ・ミュジク年間最優秀新人賞にノミネ-ト。
きめ細かくなめらかで強く、心に深く浸透してくる歌声。若々しいのに、どこか懐かしさを感じさせるところも魅力です。
昨年のLFJで初来日、話題になりました。

聞き手は今回も、音楽ライタ-の高坂はる香さんです。

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◆ラケル・カマリ-ナさん インタビュ-



-歌や音楽とはどのようにして出会ったのでしょうか?

 5歳でピアノを始めましたが、うまくいかなくてやめてしまいそうになったところ、先生が他のものをやってみたらどうかとフル-トと歌を勧めてくれました。それで、歌が合っていることがわかったのです。歌には言葉があり、そこから詩や人格を感じられたことが楽しかったのでしょうね。

-声楽とあわせて演劇も勉強されていたそうですが、その経験は歌やオペラの舞台でどのように役立っていますか?

 音楽とお芝居を結びつけて考えるようになりました。言葉を充分に生かして表現する経験、ある人物を具現化してみせるという経験が、とても役立っていると思います。
 歌い手は、言葉を大切にしなくてはいけません。その言語を知らない方たちの前で歌うときでも、意味をよく理解して伝えようとすれば感情が伝わっていくと思います。

-歌う中で、ご自分とは違うキャラクタ-を表現しなくてはならないこともあると思いますが、そんな時には、どのようにそのキャラクタ-に入っていくのでしょうか。

 確かに、自分と違う性格の人物を演じることもあります。日常生活の中、状況やそのときの感情によって、自分で自分の性格が違って感じられることもあります。他人を見ていても、状況によって違うキャラクタ-が現れることがあります。こうした局面を観察しておくと、この役柄は自分のこの人格に近いのではないかとか、前に見たあの人に似ているなどと考えて、表現に生かすことができます。

-では、普段から周りの人をけっこう観察している?

 はい(笑)。他者の観察もそうですが、自分自身も状況が変化した時にどんな反応をするのか、またその行動にどんな意味があったのかを考え、舞台での表現に生かすことがあります。

-今回は、ギタ-と共演する公演、室内アンサンブルとの共演、そしてガラコンサ-トと、3つのプログラムに出演されます。

 ギタ-のロスフェルダ-さんとの公演は、スペインや南米の曲が中心なので、享楽的で陽気な雰囲気。室内アンサンブルとの共演では、ベリオ、ドラ-ジュ、ストラヴィンスキ-のエキゾチックな作品を、そして、ガラコンサ-トではオペラの叙情的なアリアをお届けします。
 それぞれタイプの違う演目なので大きなチャレンジとなりますが、みなさんにさまざまな声の表現をお聴かせできたらと思っています。

-昨年のLFJが初来日だったそうですね。東京の印象はいかがでしたか?

 東京のLFJは、とても段取りがよく、来場者のみなさんもとても幸せそうに歩いていて、楽しかったです。前回は私も、自分の子供を連れて「0歳からのコンサ-ト」を聴きにいきました。会場の半分は子供でうまっているというのに、みんなきちんと聴いているし、ベビ-カ-も整然と置かれていてびっくりしましたね。ナントのLFJの西洋風の段取りとは、やっぱり違うなと思いました(笑)。LFJのあとは、休暇をとって京都と奈良に1週間滞在しました。

-ご自身の故郷と比べて、日本はどう見えましたか?

 私はポルトガルの小さな村で育ち、その後、パリで過ごしているので大都市は経験していますが…やはり東京は街が美しく、近代的なものと伝統の両方がうまく融合した場所だと思いました。

-カマリ-ナさんが歌を通じて人に伝えたいことはなんでしょうか?

 私は、歌手の使命とは、作曲家や詩人が伝えようとしたメッセ-ジを理解し、その感情を伝えることだと思っています。そうして、人と人を結びつける役割を果たすことを大切にしています。


(文:高坂はる香)





■LFJ出演公演
公演番号:316
世界を巡る音楽の旅絵巻

※その他の出演予定公演は完売いたしました。
 

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