NEWSニュース

2019/03/14 | KAJIMOTO音楽日記

●祝!創立100年。来日直前のスイス・ロマンド管をめぐって(3)――演奏曲目を駆け足でご紹介


今回のスイス・ロマンド管来日公演における演奏曲目は、音楽監督のジョナサン・ノットがインタビューで話している通り、2つのプログラムが大きな対称をなしています。
音楽好きの皆さまにとっては名曲ばかり・・・とはいえ、特に4/9サントリーホール公演の曲目は、そう頻繁に演奏されるものばかりでないことは確かですし、駆け足で簡単に紹介させていただきます。


4/9サントリーホール公演
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=718/

ドビュッシー: 遊戯

ストラヴィンスキー「春の祭典」などと同じくディアギレフの依頼で1913年に作曲。シャンゼリゼ劇場のこけら落としで、まさに大騒動となった「春の祭典」初演の2週間前、同じ劇場においてニジンスキーの振付で初演されたバレエ音楽です。
公園でテニスボールを探す1人の青年、2人の少女の様子を描いたものですが、すべては抽象的で、音色の明滅と音の運動がモダンでとても魅力的。

ドビュッシー: ピアノと管弦楽のための幻想曲

ドビュッシーにピアノ協奏曲のスタイルをとる楽曲があったことを知らない方も多いかも?
1890年に完成した3楽章構成の作品です。第2楽章が特に幻想的で、アレグロの闊達な第3楽章に切れめなく続きます。どの楽章にも同じ主題を絡ませた循環形式をとっています。地味ながら一度は聴いておきたい佳曲。

ストラヴィンスキー: 3楽章の交響曲

バレエ音楽ばかりでなく、意外と「交響曲」を書いているストラヴィンスキー。
1945年の終戦直前に完成した「3楽章の交響曲」は、彼の“新古典主義”時代の産物で、精緻なパズルが各部ピタッとはまるような心地よさと勢い、または神秘的な側面があったり、ストラヴィンスキー一流の作曲技巧が結集した一作です。

デュカス: 交響詩「魔法使いの弟子」

これを紹介するのに、この曲に映像をつけたディズニー映画「ファンタジア」の最初の部分――あの超有名なネズミのキャラクターが掃除をラクにすませようと箒(ホウキ)に魔法をかけてえらい目にあう――を観ていただくほどわかりやすい方法はないのですが(ぜひ一度観てください)、とりあえず書きますと・・・。
作曲は1897年。ゲーテのバラードに基づいています。魔法使いの弟子が師の留守中に魔法を使って箒に掃除をさせます。箒はせっせと水を汲みに行きますが、止まらなくなってしまい、仕方なく弟子は箒を割りますが、分裂してしまった箒はさらに水を汲みまくり家は大洪水に。「助けて!」。その時帰ってきた師が魔法で箒を元に戻してメデタシ・・・。魔法をかけるときの不思議な空気感や、箒がリズミカルに水を汲む様子、箒が暴走した末の大洪水のスペクタクル(?)がものの見事に音楽で表現され、標題音楽の一つの極点といえる名曲です。


4/14(日)大阪ザ・シンフォニーホール公演
http://www.kajimotomusic.com/jp/concert/k=719/

メンデルスゾーン: ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64

ご存知「メンコン」。育ちのいい最高に洗練された才能と知性が晩年、意外にも6年もかけて作曲・推敲して完成させたこの古今東西屈指のヴァイオリン協奏曲は、ロマンティックな情緒と快活、簡潔で美しいフォルムが完全に調和し、なおかつそれまでなかった大胆な試みまで加えた名曲中の名曲です。

マーラー: 交響曲第6番 イ短調 「悲劇的」

妻のアルマも言った通り、マーラーの中でももっとも私的なものが内在する作品。公私にわたって充実していた頃だからこそ、悲劇的なイデーに立ち向かい、しかし倒れる英雄を描くが如く、その諸相を堂々たる4楽章形式で示すこの第6交響曲には、それまでマーラーが培った作曲技法や音色の妙・・・そのための打楽器や特殊楽器が総動員され、驚くべき密度を誇ります。ドラマティックな終楽章で主人公を打ち倒すハンマーの炸裂は、視覚的にも見もの。


【チケットのお申込みはこちらから】
 

PAGEUP