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2018/12/10 | KAJIMOTO音楽日記

●音楽監督ジョナサン・ノットに聞く、スイス・ロマンド管の4月来日公演聴きどころ


来年4月に来日公演を行う、創立100年を迎える伝説のオーケストラ、スイス・ロマンド管弦楽団
大阪公演は発売中ですが、東京サントリーホール公演(4/9)は今週12/14(金)からカジモト・イープラス会員限定先行受付が始まります。

先日、東京交響楽団の指揮のため来日した、スイス・ロマンド管の音楽監督ジョナサン・ノットにこのオーケストラのこと、演奏曲目の聴きどころなどをインタビューしましたので、どうぞご一読ください!





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「スイス・ロマンド管弦楽団のこと」

 スイス・ロマンド管弦楽団(OSR)は、当初はロシアの音楽を、そのあとドイツの音楽をレパートリーとしてきた歴史があります。けれども、私はまずフランスの音色、フランスの伝統について話したいと思います。というのも、OSRは基本的にフランス語を話す、フランスの美学をもつオーケストラだと思うからです。それとともに、多くの音色を表現する“統一国家”としての才もあります。プログラムも、フランスの伝統とフランスの音楽を基本として、ドイツの音楽もミックスしたレパートリーに重きをおいています。

 私はこのオーケストラと歴史を歩み始めたばかりですが、21世紀のオーケストラは、確かな技術でもって音色やスタイルを適切に曲目によって使い分ける必要があると思います。ドイツ、オーストリアの音楽、フランスの音楽は、それぞれ異なる音色をもっていますね?モーツァルトの音色がベートーヴェンやシューベルトとは異なるように、このオーケストラは技巧(ヴィルトゥオージティ)で表現を変えることができます。それが、この日本での100周年を記念するプログラムで異なる様式をもつ曲目をミックスした理由です。


「公演曲目のこと」

 今回、4/9にサントリーホールで演奏するプログラムにはとても面白い要素があります。ストラヴィンスキーの《3楽章の交響曲》はあまり演奏されませんが、とても力強く、あらゆる要素のある興味深い曲です。詩的霊感にあふれていると同時に、理知的な技術が駆使されています。ストラヴィンスキーは、偉大です。新古典主義につらなる曲で、炎のような力強いリズムで書かれています。この技術はすごいですね。私は個人的に大好きです。ストラヴィンスキーに関しては、明確な構造とカンティレーナで書かれたフレーズとのバランスが大切です。構造なしに感情的になるような、ぎこちない演奏にはしたくないです。彼は構造を重んじていました。しかし、私は無味乾燥な表現にはしたくない。ストラヴィンスキーはいつも踊っているような人で、いつも抒情的に歌う人でしたから(カンティレーナ)。
 先程の話に戻りますが、異なる要素をミックスしたいと思います。静的なフランスの要素、カンティレーナ、詩情、香りと、リズムにあふれたヴァイタリティです。

 前半は、ドビュッシーの《遊戯》です。この曲もあまり演奏されませんね。とても難しい曲で、この曲のもつパワーと明るさをきちんと演奏できるオーケストラは少ないです。言語は文化ですから、フランス語のことを忘れてはいけません。スイスの時計のように、完璧さ、明確さをもって、正確に動く高い技術がオーケストラに要求されています。夏にも演奏しましたが、この曲をもう一度演奏できるとは、とても恵まれています。フランスの音楽を演奏するには、知性が必要です。モーツァルトの音楽もそうですね。モーツァルトもとても賢い人で、知性が表現にあふれ出ている音楽です。
 ドビュッシーの《ピアノと管弦楽のための幻想曲》も、あまり演奏されない曲です。ご存知のように、ドビュッシーが存命中には演奏されなかった曲ですね。ヌーブルジェが独奏しますが、彼は素晴らしい音色と素晴らしい技術を持っているピアニストです。そして驚くべき人で、作曲家でチェスもうまい。天才ですね。私はブラームスとバッハを彼と一緒に何度か共演したことがありますが、彼とドビュッシーを共演できることをとても楽しみにしています。

 デュカスの《魔法使いの弟子》もとても優れた曲です。思うのですが、偉大な音楽は心と頭がミックスされています。この曲も、ウィットとユーモアにあふれた、とても知的な音楽だと思います。有名な曲ですが、それでいて音楽的内容がよく知られているとは思えません。ですから、ぜひ今回の私たちの演奏で改めてよく聴いてみてください。
(談)



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