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2018/06/06 | KAJIMOTO音楽日記

●音楽シーンの最先端がついに来る!―― クルレンツィス&ムジカエテルナの先行発売、満を持してのスタート!


気が付けばもう10年近く前になるのでしょうか?テオドール・クルレンツィスというカミソリのように鋭い指揮者が、自ら結成したムジカエテルナというオーケストラを指揮してヨーロッパ音楽界で大きな話題を巻き起こしているらしい、という話を聞いたのは。

そのうち日本でもモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」のCD(ソニークラシカル)が衝撃の発売となって以来、次々と録音が発表され、また海外からの彼らのセンセーショナルな活動が大きく報道されるようになり、またたく間に「クルレンツィス&ムジカエテルナが世界の音楽界を席巻!!」ということがファンの間で認識され、心ざわめき、来日はいつなんだ!?と話されるようになったのです。

現代で最も先鋭的でキケンな(?)音楽集団、クルレンツィス&ムジカエテルナの来日公演、ついに来年2月に実現です。

3か所での東京公演それぞれの発売に先駆けて行われた、3公演セット券は即完売。
そして2/13サントリーホール公演のカジモト・イープラス会員限定先行受付は6/10(日)から!







[テオドール・クルレンツィス(指揮)ムジカエテルナ]

2019年2月13日(水)19時 サントリーホール

(曲目)
チャイコフスキー: 組曲第3番 ト長調 op.55
チャイコフスキー: 幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」op.32
チャイコフスキー: 幻想序曲「ロメオとジュリエット」

(料金)
S¥18000 A¥15000 B¥12000 C¥10000 D¥8000 プラチナ券¥23000

カジモト・イープラス会員先行受付
6/10(日)12時 ~ 13(水)18時  ●お申し込み
一般発売
6/23(土)10時~  ●お申し込み

ムジカエテルナ特設サイト www.musicaeterna2019.jp/





彼らの、何が新しくて、何がスゴイのか?
「スゴイ」一大ムーヴメントというのは、後になると色々客観的に話せるものですが、現在進行形の時は難しいものですね。まずはぜひ聴いていただいたり、手近なところではYoutube映像などを観てもらうと(たくさんアップされています)、とりあえず誰もが「んっ?なんか違う」と思ってくれるのでは? そうなんです。たとえ同じ曲でも、今まで聴いてきた演奏と一聴して何か違うんです。なんかよくわからないけど、これスゴイぞ!!と。(そういうところ、先日ご紹介したイーヴォ・ポゴレリッチのピアノに通じるものがあるかも)
・・・我ながら、実に適当な言い方で恐縮ですが(汗)、録音でも多少はご理解いただけるのではないか、と。

あと、彼らに関してはたくさんの識者が音楽雑誌等で書いてくれていたり、ファンの方々を含めればネットでの記事も膨大にあります。もちろんソニーのCD評なども。ちょっと目を向けていただけると幸いです。
(そして、今、演奏会などで入手できる、このムジカエテルナ公演のチラシ/フライヤーには、多分日本で彼らをいちばんよく聴いているだろう、音楽評論の伊東信宏さんの文章が掲載されており、それはとてもわかりやすくクルレンツィス&ムジカエテルナの凄さを伝えてくれます)

テオドール・クルレンツィスという指揮者は1972年生まれなので、今年46歳(実はそんなに若くない・・・)。
アテネ生まれ。サンクトペテルブルク音楽院でゲルギエフやソヒエフを育てた名教師のイリヤ・ムーシンに学んで、名匠テミルカーノフのアシスタントをした後、2004年にはノヴォルシビスク歌劇場の音楽監督に・・・という経歴は、ほとんどロシアの名指揮者たちのそれですが、その後が言ってみれば、彼本来のプロフィールです。
その2004年に、大都会「ではない」ペルミという街(あのディアギレフが生まれた土地)でロシアの腕利き奏者たちを自ら集めて「ムジカエテルナ」という管弦楽団と合唱団を作ったわけです。自主独立、自分たちの目指す音楽を求めて。(ムジカエテルナは現在、ペルミ国立オペラ・バレエ劇場の第1オーケストラでもあります)
彼らの中にはドイツの一流オケから来た奏者や、マーラー・チェンバー・オーケストラのメンバーなどもいて、そういうレベルの凄腕らと共にペルミという地方に「こもり」、楽曲が書かれた時代や作曲家によって楽器を変えたり(つまりピリオド(古)楽器だったり)、それに沿った奏法をフレキシブルに取り入れたり、弦楽器奏者は立って弾いたり、また1つの楽曲に異常なくらい長く入念なリハーサルをして完璧なものに・・・自分たちが「この音楽はこういう音楽である」と100%確信するまで練りあげる、ということをやってきました。
(クルレンツィスのドキュメンタリー映像では、「ドン・ジョヴァンニ」収録の、狂気と紙一重の天才の徹底ぶりを見ることができます。歌手とケンカもしますし、まるで妥協知らず)

ここまで書くと、これ、かつてサイモン・ラトルがバーミンガム市交響楽団としていた活動と似ているんですよね。彼らもまた、ロンドンという大音楽都市ではない場所で、膨大な時間をかけて、恐ろしい密度の音楽を作り上げていました。
クルレンツィスにとってラトルのことが意識にあったかは別として・・・妥協なく音楽を完璧に練り上げようと思ったら、きっと誰もが意識するでしょうね。それにむしろ、彼らの中にはアーノンクール&ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスらをはじめとする古楽の雄らのDNAを感じ、今(それこそラトルや)パーヴォ・ヤルヴィやグザヴィエ・ロトらが実践している、さらに発展上にあるHIP(Historical Informed Performance)の最先端を感じますが、ともかくはその結果がどうだったか?
未聞の、挑戦的で、革命的(?)な、そして驚くほど細部までパーフェクトに徹底した演奏が、「この曲ってこんなだっけか?」「いや実はそうだったんだ」と強制的に感じざるを得ないような演奏が出現しました。
これをもって西欧の音楽界は激震、震撼。好き嫌いは別として「音楽を愛好するなら今、クルレンツィス&ムジカエテルナを一度は聴かねばならない」という一大ムーヴメントになったのですね。録音で聴くラモーの音楽からモーツァルトのオペラ、ストラヴィンスキー「春の祭典」、ショスタコーヴィチ「交響曲第14番」・・・とりわけ、賞をとりまくったチャイコフスキーの「悲愴交響曲」は空前の話題を呼びました。

前進をやめない彼らは現在、ベートーヴェンの交響曲チクルスや、マーラーの交響曲などに取り組んでいます。

***

いささか長くなってしまいましたが、今回の初の日本公演で取り上げられる曲目は(先に「悲愴」のCDが話題になった、と書きましたが)、オール・チャイコフスキーのプログラム。
その中で弊社が主催する、2/13にサントリーホールで演奏するのは、「組曲第3番」と、幻想序曲「ロメオとジュリエット」、そして「フランチェスカ・ダ・リミニ」という一風変わったプロ。

一風変わった・・・のは、クルレンツィス一座のトレードマークみたいなものですが、チャイコフスキーの4曲ある組曲をお聴きになったことがありますでしょうか?
ちょうど交響曲「第4番」と「第5番」の間に、(資質は幻想的、色彩的でも)古典的なものを愛するチャイコフスキーが、交響曲までいかない・・・例えばバッハの管弦楽組曲やモーツァルトのディヴェルティメントのような美しく端麗なものを書きました。今回演奏されるのはそのうちの「第3番」。(ちなみに私はN響の定期公演において、マゼールの指揮で一度だけ聴いたことが)
「エレジー」「憂鬱なワルツ」「スケルツォ」「主題と変奏」の4つからなる40分ほどの曲で、ちょっとバレエの組曲のような感のある、チャイコフスキーらしい響きや香り、メロディがふんだんに聴かれる、とてもまとまった曲です。

・・・と書きましたが、クルレンツィス&ムジカエテルナのこと、果たしてそうした従来のイメージだけでおさまるかどうか。
そういう意味で、ほとんど交響詩のような「ロメオとジュリエット」や「フランチェスカ・ダ・リミニ」から、思いもかけぬ響きやドラマが生まれること、大いに楽しみにしようではありませんか。





■チケットの発売はこちらまで

カジモト・イープラス会員先行受付
6/10(日)12時 ~ 13(水)18時  ●お申し込み
一般発売
6/23(土)10時~  ●お申し込み

ムジカエテルナ特設サイト www.musicaeterna2019.jp/



*テオドール・クルレンツィス指揮ムジカエテルナの来日公演、東京3公演以外にも、大阪公演が決定しました!

2019年2/14(木) 時間未定
[大阪公演]
会場: フェスティバルホール

(曲目)
チャイコフスキー : ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.35
       (ヴァイオリン: パトリツィア・コパチンスカヤ)
チャイコフスキー : 交響曲第6番 ロ短調 op.74 「悲愴」

チケット発売は9月を予定しています。

主催 : 堺市/(公財)堺市文化振興財団
 

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