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2018/04/10 | KAJIMOTO音楽日記

●サー・サイモン・ラトル、ベルリンより故郷へ帰還―― そして9月のロンドン響との来日公演はまもなく発売開始!


サイモン・ラトル、バーミンガム市響から一躍ベルリン・フィルの首席指揮者へ!というニュースを聞いたのがつい最近のような気がしていたものですが(もう20年ほど前)、長きにわたるベルリンでの任を終え、昨シーズンから今度は故郷のロンドン交響楽団(LSO)の音楽監督へ。
この「音楽監督」というポストをLSOが作るのは、1983-88年のアバド以来ですから、オーケストラの方にしても「同胞のラトルと共に!」という気概がうかがわれます。
そのラトル&LSOの9月の日本公演、カジモト・イープラス会員限定先行受付が、4/14(土)からスタートです!





[サー・サイモン・ラトル指揮 ロンドン交響楽団]
9月24日(月・祝)18時 サントリーホール
  バーンスタイン: 交響曲第2番「不安の時代」
    (Pf: クリスチャン・ツィメルマン)
  ドヴォルザーク: スラヴ舞曲集op.72
  ヤナーチェク: シンフォニエッタ

9月25日(火)19時   サントリーホール
  H.グライム: 織りなされた空間(日本初演)
  マーラー: 交響曲第9番 ニ長調

9月29日(土)14時   サントリーホール
  ラヴェル: バレエ「マ・メール・ロワ」
  シマノフスキ: ヴァイオリン協奏曲第1番 op.35
     (Vn: ジャニーヌ・ヤンセン)
  シベリウス: 交響曲第5番 変ホ長調 op.82

カジモト・イープラス会員限定先行受付
4/14(土)12時 ~ 17(火)18時  ●お申し込み
一般発売
4/22(日)10時~  ●お申し込み





「サー」となったサイモン・ラトルについて、彼がどれだけ「優れた」「凄い」「面白い」指揮者かは、今更あまり説明しなくていいのは助かりますが、私の想い出で言いますと、1980年代後半にバーミンガム市交響楽団という、イギリスの中央でもなく、また上手かったわけではない(失礼!)オーケストラとじっくり時間をかけて演奏を作りこみ、密度を上げ、恐ろしいほどの説得力と生命感を漲らせる音楽を響かせていたことが、まず頭に浮かび上がってきます。スーパー張り切り指揮者で、ビートルズ世代ならではの(?)あのモップヘッドをバッサバッサ振り乱しながら、真っ赤なカマーベルトをして、野獣のように指示を飛ばすあの姿。そして同時に非常に研究熱心で知的でもあり、1990年前後には、早くも彼らのベートーヴェン演奏にピリオド的(古楽的)アプローチが取り入れられていました。アーノンクールやブリュッヘンに教えを乞うたとか。
私が楽屋で「英雄交響曲」の演奏を「レボリューショナル!」と興奮して申しますと、彼は「その通りだ!ベートーヴェンは革命者だから、そういう演奏をしなくては!!」と即座に返されたものです。倍くらい興奮しながら(笑)。
(そんなあたり、今ものすごく勢いのあるクルレンツィス&ムジカエテルナの関係を想起させます)
そしてバーミンガム市響は、コンビ最後の来日公演では、初来日時とは別物のオーケストラとなっていました。

ベルリン・フィルの音楽監督に大抜擢されてからは、少し思慮深い大人になったようですけど(?)、さらに色々なことをアクティブに試行錯誤していき、またもちろんオーケストラが特別ですから、自身もまた各段と成熟してきたと思います。数年前のラトル&ベルリン・フィルのブラームス・チクルスやマーラーの「第9」など、他のどの指揮者とオケがあれだけの演奏をするでしょう?
また「ベルリンで?あのベルリン・フィルと!?」というような斬新な教育プログラムや、自分たちの演奏を高音質・高画質でライヴ配信する画期的な「デジタル・コンサートホール」を始めたのは、ラトルの才気ならではだなあ、と思います。今では一流オーケストラにとってスタンダードとなった手法を先陣きって開拓したのは、まぎれもなく彼らだったのではないでしょうか?

***




そして長い任期を終え、ラトルは再び故郷へ。今度は故国最高のオーケストラであるLSOの音楽監督です!
これまでバーミンガムやベルリンで開拓し、培ったことをLSOにすべて注ぎ込み、プラス、さらにまだまだたくさんのディメンションを見せてくれるハズ。ワクワクですね。
演奏で言えば、既に「LSOライヴ」(彼らの自主レーベル)からラトル指揮の演奏がいくつか出ていまして(シューマン「楽園とペリ」やドビュッシー「ペレアスとメリザンド」という、実にラトルらしいディープなプロ)、期待通り、いや期待以上・・・LSOというオーケストラがまた素晴らしい力を発揮していて・・・で、さて今回の来日公演のプログラムに目を移してみましょう。


バーンスタイン+ドヴォルザーク+ヤナーチェクのプロ
20世紀の巨人バーンスタインはなんていっても、ラトルが尊敬していたマエストロの一人ですし、今年は生誕100年。ラトルは盟友ツィメルマンと、この交響曲第2番「不安の時代」を昨年冬からベルリン・フィル、LSOと演奏を続けており、そのままの組み合わせで日本へも。ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」(村上春樹「1Q84」で流行りましたね!)と共に、現代の“世界の苦悩”を聴き手とシェアするには、ラトルは最高の伝道者。ドヴォルザークのスラヴ舞曲集をはさむのは、対する“自然”への憧憬でしょうか?

ヤナーチェクもそうですが、ポーランドのシマノフスキもフィンランドのシベリウスも、ヨーロッパからすると、いわば辺境の民。いえ、悪い意味ではなく、辺境の人間だからこそ言えたことがあり、伝えられることがあり、近代において独自の道をいった、これまた“自然と共に”生きる人の音楽を、精緻なオーケストレーションを通じてラトル&LSOはくっきりと響かせてくれるハズ。

そしてマーラー「第9交響曲」はラトルの勝負曲?バーミンガム市響とは1992年の、ベルリン・フィルとは2011年の来日公演でそれぞれ取り上げており、再び今度はLSOと。
私は過去2度とも聴いておりますが、それは確かに並々ならぬ力の入った演奏で、特にベルリン・フィルとの演奏における、「青い空に雲が消えゆくように」(ブルーノ・ワルターの言った言葉)のラスト、微妙なニュアンスの先にまだ微妙がある、といった、音としても精神としても、これ以上の現象があるだろうか?!という驚きは今でも脳裏を離れません。
LSOともきっと。
そして前半に演奏される、日本初演のハンス・グライムの「織りなされた空間」とはどのような曲なのでしょう?ラトルが日本に持ってくる同時代作曲家の音楽は、一味違うものが多いですから、これも楽しみ。

豪華「すぎる」ソリストたちとあわせ、それこそ楽しみしかないラトル&LSOのコンビ初来日公演。どうぞご期待ください!





【チケットのお申込みはこちらから】

カジモト・イープラス会員限定先行受付
4/14(土)12時 ~ 17(火)18時  ●お申し込み
一般発売
4/22(日)10時~  ●お申し込み
 

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