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2018/02/19 | KAJIMOTO音楽日記

●豊麗と余裕と ―― 大人の関係、メータ&イスラエル・フィル来日公演の先行発売がスタートします。


「ワールド・オーケストラ・シリーズ2018-2019」のシリーズ・セット券の発売が終わり、たくさんの方々のお申込みをいただき、本当にありがとうございました!

その中の第1弾、5月に行われるズービン・メータ指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団カジモト・イープラス会員限定先行受付が、2/23(金)から始まります。


[ズービン・メータ指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団]
5月28日(月)19時 サントリーホール
5月31日(木)19時 ミューザ川崎シンフォニーホール

カジモト・イープラス会員限定先行受付
2/23(金)12時 ~ 26日(月)18時 ●お申し込み
一般発売
3/3(土)10時~ ●お申し込み




イスラエル・フィルは1936年に創設・・・ですが、イスラエルの建国が1948年ですので、それまではパレスチナ管弦楽団でした(イギリス統治下時代)。大ヴァイオリニストのフーベルマンが発起人となり、ヨーロッパ中の不遇なユダヤ人演奏家を集めたのです。デビュー・コンサートの指揮は、かのアルトゥーロ・トスカニーニ。

ここは大風呂敷を広げ、また踏み込んで論じる場ではないので走り書き程度に留めますが、多くの音楽ファンが知る通り、ユダヤ系の演奏家というのはソリスト、室内楽奏者、オーケストラ楽員を問わず、とにかく優れた音楽の才をもつ人が多く、おそらく全世界の演奏家の相当の割合になるはすです。

そういうこともあり、イスラエル・フィルは早くから第一級のオーケストラの仲間入りをしたのは当然の帰結。そして若き天才指揮者ズービン・メータが1969年にミュージック・アドヴァイザーに、1977年には音楽監督に、さらに1981年に終身音楽監督となり、まったく安定したクォリティの演奏で活動を続けています。もう60年近くになるわけです!こんな長いコンビは現代に存在しません。昔はメンゲルベルク&コンセルトヘボウ管が50年とか、オーマンディ&フィラデルフィア管が42年など、そういうコンビもありましたが、何かとスピードの速い現代においては希少。

さて、イスラエル・フィルの最大の特徴といえば、これはもう誰もが称賛する「世界一の弦」。以前WOSの紹介文を書きました時に、恥ずかしながら同団を聴いたのは前回来日の2014年が初めて、と告白しましたが、ここで恥話を繰り返しましょう。
このとき演奏されたヴィヴァルディやモーツァルト「リンツ交響曲」、マーラー「第5交響曲」で、その噂の弦とはこれか!!?と驚嘆してしまったのです。一応こういう仕事をしておりますので、世界の大体のメジャー・オーケストラを聴いておりますが、これは衝撃でした。
豊麗な弦楽セクションといえば、ウィーン・フィル、コンセルトヘボウ管、シュターツカペレ・ドレスデン、フィラデルフィア管などがあげられますが、そのどれとも違う。シルキーでグラマラス、とにかく豊麗で余裕があって・・・。

余裕といえば、彼らを率いる巨匠メータもしゃくしゃくの余裕で、オーケストラを恰幅よく存分に鳴らし、会場に充ちるサウンドのなんとも心地よいこと。まさに大人の音楽です。どんな道でも熟知した名ドライバーがロールスロイスか何かの高級車を運転し、いかなる難所でも乗っている人間(聴衆)はそれに気づかないくらいの快適感。マーラー「第5」のフィナーレなんて、上手過ぎて普通に聴こえかねないくらい。(先日のオリンピックでの羽生さんのスケーティングみたい)
同じ曲のアダージェットでは、作曲家とルーツを同じくする人たちだから?心の叫びと悲しみがじんわり伝わるという至芸。
(私は1985年の伝説の日本公演・・・バーンスタイン指揮でのマーラー「第9」を聴けませんでしたが、その時の演奏がいかに凄かったかは先輩たちから何度も聞かされ、羨ましく思ったものです)

しかし返す返すもメータは大巨匠。81歳ですし、ほぼ同期の故アバドや小澤征爾とともに、カラヤンの後継者などといわれて大活躍していた若いころから、何十年もたちました。今はその通りの大家に。考えてみると、インドや日本からこんな才能が出るなんて、当時の西欧人は驚いたでしょうね。今の音楽界がこれだけインターナショナルになったのは、マエストロ・メータたちのおかげもあったのだと思います。
また2011年3月11日の東日本大震災のあと、臆せず予定通り来日し、N響と「第9」を高らかに演奏してくれたマエストロの姿は忘れられません。

いささか話がそれましたが、そのメータがイスラエル・フィルの音楽監督でいるのは2019年までで、これが「そのポストとしての」コンビ最後の来日公演となります。
メータ&イスラエル・フィルの総決算として、たくさんの方々とその音楽を分かち合えますように。
そして、今回メータにオーディションを受けて見事ソリストとなった、モントリオール国際コンクールの優勝者・辻彩奈の情感溢れるヴァイオリンにもどうぞご期待ください。




カジモト・イープラス会員限定先行受付
2/23(金)12時 ~ 26日(月)18時 ●お申し込み
一般発売
3/3(土)10時~ ●お申し込み


 

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