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2015/05/16 | KAJIMOTO音楽日記

●伝統のドイツ楽団を活性させる若き2人―― ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ響withアヴデーエワの先行発売、始まります!

ハイティンク指揮ロンドン響、ヒメノ指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管と、好評理に秋のチケット販売が続き(お買いいただきました皆さま、本当にありがとうございます)、
今度は21日(木)からトゥガン・ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団(ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ)カジモト・イープラス会員限定先行受付が始まります。


[トゥガン・ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団]
11月3日(火・祝)14時 サントリーホール

カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●チケットのお申し込み
5月21日(木)12時 ~ 25日(月)18時
一般発売  ●チケットのお申し込み
5月30日(土)10時~




ベルリン・ドイツ交響楽団について簡単におさらいを。
東西ドイツに分割されていた時代の1946年、旧西ドイツにおいてRIAS交響楽団という、放送局のオケとして誕生し、当時の大指揮者で夭折したフェレンツ・フリッチャイのもとで数々の名演の歴史を築き、1956年にはベルリン放送交響楽団と改称、この頃には若きロリン・マゼール、リッカルド・シャイーらによって楽団の充実の栄光が引き継がれました。
現在の名称になったのは1993年で、ケント・ナガノやインゴ・メッツマッハーによって、さらに現代的な視点からレパートリーや演奏能力が拡大、2012年には若い世代を代表する天才指揮者のひとり、トゥガン・ソヒエフが首席指揮者となって現在に至ります。

このオーケストラは、こうして名前こそ大きな変遷がありますが、フリッチャイに率いられていた頃から一貫して、ドイツ的な重厚なサウンドバランスと、濁りなく明快でモダンな響きを基本に、精緻かつパワフル、ベルリンにおいてベルリン・フィルに肉迫する名楽団として実も名も馳せていました。
フリッチャイと録音したベートーヴェンやバルトークなどの名盤ディスクは、今でもそれらの楽曲のスタンダードですし、マゼールとのストラヴィンスキー、シャイーとのマーラー、ケント・ナガノと来日した際のブルックナーやメッツマッハーとの近・現代作品などは、注目に値する演奏ばかりです。



こうした首席指揮者たちの系譜のあと、才能は申し分ないまでもトゥガン・ソヒエフがこのドイツの名門オーケストラの音楽監督に選ばれるというのは、彼がロシア出身でテミルカーノフやゲルギエフに師事してきたことや、フランスのトゥールーズ・キャピトル国立管をこれまで率い、また現在はボリショイ劇場の音楽監督も務めている人だと考えると面白い・・・
・・・と、ここまで書いてきて思いましたが、マゼールもシャイーも、ケントも大変にオペラ指揮が得意なマエストロたちでした。そうして考えると、ソヒエフもまたそういう種類の指揮者であり、ベルリン・ドイツ響は伝統的にそういうタイプを求めるのかもしれませんね。
そう、このソヒエフという指揮者、トゥールーズ管でもN響に客演したときでも、実演に接した方ならよくおわかりと思いますが、彼が触れた音楽はすべて「ドラマ」になると言いますか、フレーズの一つ一つに魂が吹きこまれ、立ち上がって躍り上がり、音楽がこちらへ駆けてくるよう。そして一面では非常に冷静沈着に音符をコントロールしていて、この両者のバランスが絶妙なのです。そして(私のこれまで聴いた感じだと)、そのバランスがその時々によって微妙に変わります。
そうした感じが、先日リリースされたソヒエフ&ベルリン・ドイツ響のコンビ初CD、プロコフィエフ「イワン雷帝」で素晴らしく生きていました。こんな面白い音楽劇だったのだなあ、と。

ただし、今回の来日公演の曲目は、メンデルスゾーン、ベートーヴェン、ブラームスと、ベルリンのオーケストラにして典型的なドイツ・レパートリー。彼らはどんな演奏をするのだろう?というのは楽しみなところで、一つ思い起こすのは、6年前にソヒエフがウィーン・フィルにデビューした際、ブラームスの第4交響曲を指揮していて(メータの代役)、とてもきれいな「歌」に満ち満ちた、重層的な演奏だった、ということ。確かにソヒエフの「冷静と情熱の間」(?)という資質を考えれば、頷けます。今回もそういう驚きと納得が待っているのでは!?



さて、このコンビと今回共演するソリストは、2010年のショパン・コンクール優勝者のユリアンナ・アヴデーエワ。ソヒエフとアヴデーエワは今年2月のトゥールーズ管の来日公演でも息の合った共演をした間柄で、彼女もまたロシア出身。しかしアヴデーエワのベートーヴェンは、先年N響と共演したときのモーツァルト(K.467)での的確な構築、自然な歌の流れと思い起こすと、想像がつくか、または嬉しい驚きが待っているか?
(また、つい先日のラ・フォル・ジュルネ音楽祭の最終公演でのグリーグの協奏曲は、現在の彼女の力量の充実を知るに余りある鮮烈さでした。心あるヴィルトゥオーゾ・・・)
彼女もソヒエフと共通して、楽曲のスタイルや色合いを自分の個性に無理に引き寄せることなく、一から見直し、組み立てられる知性とワザの持ち主で、何処何処の国の人がベートーヴェンを弾くとこんな風になっちゃうんだよなあ、と言われてしまうような(?)間違いを決して犯しません。


このコンサートで、この若いコンビによって、ベートーヴェンが、そしてブラームスが、自分たちの音楽に盛り込んだ“伝統と革新”、といった命題を真っ向から、そしてよりクローズアップして聴けるのではないかと、ぜひ期待していて下さい。


■チケットのお申込みはこちらまで

カジモト・イープラス会員限定先行受付  ●チケットのお申し込み
5月21日(木)12時 ~ 25日(月)18時
一般発売  ●チケットのお申し込み
5月30日(土)10時~


[トゥガン・ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団]
11月3日(火・祝)14時 サントリーホール

メンデルスゾーン: 序曲「フィンガルの洞窟」 op.26
ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op.37
           (ピアノ: ユリアンナ・アヴデーエワ)
ブラームス: 交響曲第1番 ハ短調 op.68

・ プロフィールページ
ベルリン・ドイツ交響楽団
トゥガン・ソヒエフ (指揮)
ユリアンナ・アヴデーエワ (ピアノ)

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