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2014/02/14 | KAJIMOTO音楽日記

●NYフィル、土曜のツアー最終日へ突進!小曽根真に訊く

NYフィルの日本ツアーが順調に進行しています!
残るはあと1公演(土曜午後の横浜みなとみらいホール)。
ちょっと寂しくて、でも楽しみで・・・始まりがあれば終わりもあるツアー、あとはこの二つの思いが交差するなかで、最終公演を見守るのみです。

二晩連続で、サントリーホールにて文字通り白熱の舞台を繰り広げたニューヨーク・フィル。会場全体が息を飲んだバティアシュヴィリとのショスタコーヴィチや、ナラティヴな魅力たっぷりの「パリのアメリカ人」など、話題は事欠きませんが・・・それはレポートとして別の回に譲り、ここでは土曜のツアー最終公演に備えておきたいと思います!
この日のソリストは、すでにソウル、大阪、東京(10代のためのコンサート)にてニューヨーク・フィルと舞台を共にした小曽根真。
実はツアーに先駆け、小曽根には本拠NYで聴いたニューヨーク・フィルの演奏の魅力、そしてアラン・ギルバートとの初対面時の思い出などを語ってもらっておりました。
このインタビュー、横浜で「ラプソディ・イン・ブルー」を"体感"する前に、ぜひお楽しみいただければと思います↓

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(聞きて・文: 小林伸太郎 /在ニューヨーク)

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アラン・ギルバートが指揮するニューヨーク・フィルハーモニックとガーシュウィン《ラプソティー・イン・ブルー》で共演する小曽根真。ニューヨークは住んでいたこともあり、彼の音楽活動の大切な部分を占める街なのだが、意外なことにニューヨーク・フィルの生演奏は、昨年10月まで聴いたことがなかったのだという。

「初めてニューヨーク・フィルの演奏を生で聴いたとき、彼らには出している音が全部聴こえている、つまり室内楽のブローアップ版だと思いました。これなら指揮者は必要ないんじゃないかと思うくらい、パーカッションからブラスから、タイム感が見事にあっていて、オーケストラでこんなことができるのかと感激しました。それを昨日、アラン(・ギルバート)に言ったら、一番嬉しそうでしたね。アランは、『このオーケストラは、スウィング出来るんだ』って言っていました。ニューヨーク・フィルには、オーケストラが指揮者を引っ張っているような余力を感じました。」



ギルバートに初めて会ったのは去年の6月、彼が横浜でベートーヴェンのクァルテット曲のマスタークラスを行った時だという。

「アランが一通りクァルテットの演奏を聴いて、まず彼らに『リズムはどこだ』って聞いたんです。僕はそれまで、ジャズは全てリズムの上にできている音楽であるけれど、クラシックは旋律が先導してテンポを作るというくらいの解釈しか持っていなかったので、これには驚きました。『どんなテンポでやっても構わない、でも君たちのクォーター・ノートが聴こえない、だからスピード感がないんだ』って言うんですよ。」

同じ日に、モーツァルトの父、レオポルド・モーツァルトが音楽におけるリズムの大切さを記した文献があることを偶然ある人を通じて知り、「音楽はリズム」ということを改めて認識する。

「ブラスとかって、もっとファ~ッと出ることが多いじゃないですか。でもニューヨーク・フィルって、パンという音の立ち上がりが、リズムなんですよ。ブラスがパーカッションに負けないんです。そういう意味で、ニューヨーク・フィルって、ビックバンドの音なんですよね。オーケストラからあんなブラスの音色が聞こえてくるというのも、僕にしてみたら夢のまた夢でした。」



「僕はジャズ屋なので、指揮者はもちろん見ていますが、指揮者は指揮者で自分のやりたいことをやって欲しいというのが、僕のやり方なんです。例えば今日はここで僕がウァって休符を作ったとしたら、今日はそう来たか、じゃあ指揮者はこっちだよって、そういうのが僕はセッションだと思っています。そうすると、ソリストも、オケを死ぬほど聴かないといけない。あらかじめ詳細を堅く決めるというのではなく、演奏を通じてソリスト、指揮者、オケの三者が音楽に翻弄されていくっていうか。それができるかというのが、僕にとっては大切なんです。オケがソリストにあわせなきゃ、という演奏はつまらないなぁと思うんです。ステージの上で音楽で真実に、一つになれるように演奏したい。アランとニューヨーク・フィルとは、そういう瞬間瞬間の中に生きるということが、絶対にできるという確信があります。」



<ニューヨーク・フィルハーモニック 2014年 2月 来日ツアー>

指揮: アラン・ギルバート
ピアノ: 小曽根真(2/10、2/15) イエフィム・ブロンフマン(2/12)
ヴァイオリン: リサ・バティアシュヴィリ(2/13)

■2014年 2月 9日(日) 14:00/名古屋 愛知県芸術劇場コンサートホール 【プログラムA】 終了
【問】中京テレビ事業 052-957-3333

■2014年 2月10日(月) 19:00/大阪 ザ・シンフォニーホール 【プログラムB】 終了
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 2月12日(水) 19:00/東京 サントリーホール 【プログラムC】 終了
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 2月13日(木) 19:00/東京 サントリーホール 【プログラムD】 終了
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960

■2014年 2月15日(土) 15:00/神奈川 横浜みなとみらいホール 【プログラムE】
【問】カジモト・イープラス 0570-06-9960


【プログラムA】
ラウス: 狂喜
バーンスタイン: 『ウエストサイド物語』より「シンフォニック・ダンス」
      * * *
チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 op.64

【プログラムB】
ブリテン: 青少年のための管弦楽入門
ガーシュウィン: ラプソディ・イン・ブルー (ピアノ:小曽根真)
      * * *
チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 op.64

【プログラムC】
ラウス: 狂喜
リンドベルイ: ピアノ協奏曲第2番(ピアノ:イエフィム・ブロンフマン)
     *  * *
チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 op.64

【プログラムD】
ベートーヴェン: オペラ「フィデリオ」序曲 op.72b
ショスタコーヴィチ: ヴァイオリン協奏曲 (ヴァイオリン:リサ・バティアシュヴィリ)
     * * *
ベートーヴェン: 交響曲第1番 ハ長調 op.21
ガーシュウィン: パリのアメリカ人

【プログラムE】
ラウス:狂喜
ガーシュウィン: ラプソディ・イン・ブルー (ピアノ:小曽根真)
     * * *
チャイコフスキー: 交響曲第5番 ホ短調 op.64


<関連公演> 終了
Sony Music Foundation(公益財団法人ソニー音楽財団)
10代のためのプレミアム・コンサート・シリーズ
アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィルハーモニック
2014年2月11日(火・祝)18:00開演
<会場>サントリーホール
指揮:アラン・ギルバート/ジョシュア・ワイラースタイン
管弦楽:ニューヨーク・フィルハーモニック
ピアノ:小曽根 真
<曲目> ブリテン:青少年のための管弦楽入門
       ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー
バーンスタイン:『ウエストサイド物語』より「シンフォニック・ダンス」 ほか
<お問い合わせ> Sony Music Foundation TEL 03-5227-5233

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