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チェロ


タチアナ・ヴァシリエヴァ (チェロ)
チェロ
タチアナ・ヴァシリエヴァ
TATJANA VASSILJEVA, Cello
Photo © Universal Music
 2001年、パリの第7回ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクールでロシア人初の優勝を果たし、2005年にはフランス音楽大賞“海外の新人”賞に輝いたタチアナ・ヴァシリエヴァは、世代を代表するチェリストとして極めて高い評価を得ている。
  “驚くべき天才”と評され、非の打ち所のないテクニックと大変魅力的な響きの幅を合わせ持つ音楽家だが、そのような最高水準の妙技でさえ、彼女に備わった音楽的個性と楽想の豊かさ、それを伝える卓越した能力に比べれば、さほど重要ではないと言える。
  音楽に対する持ち前の好奇心が、バロックから現代音楽に至る幅広いレパートリーを充実させ、世界初演もいくつも行っている。
  12歳で演奏活動を始めて以来、ヨーロッパ、アジア、南米、ロシア、ニュージーランドの各地で、ロシア・ナショナル・フィル、モスクワ・ソロイスツ、チューリヒ・トーンハレ管、バーゼル響、ドイツ響、リトアニア・フィル、東京フィルなどの名高いオーケストラと、ユーリ・テミルカーノフ、デイヴィッド・ジンマン、ウラディーミル・スピヴァコフ、ユーリ・バシュメット、ドミトリー・キタエンコ、ミハイル・ユロフスキ、サカリ・オラモ、クリストフ・エッシェンバッハ、クシシュトフ・ペンデレツキらの指揮で共演している。
  2006年には、クラウディオ・アバド率いるルツェルン・フェスティバル・オーケストラのメンバーとして日本公演を行ったのち、ロストロポーヴィチ指揮パリ管と、パリのサル・プレイエルとルクセンブルクのフィルハーモニーで一連のコンサートを行った。2007年のスケジュールは、エルサレム室内管との共演で始まり、ニースでのジェームズ・ジャッド指揮ニース・フィルハーモニー管とエルガーのチェロ協奏曲や、定期的に共演を重ねているベルリン・フィル・カメラータとの室内楽コンサートが続く。2月には、ペンデレツキの「コンチェルト・グロッソ」をまず作曲家本人の指揮で、続いてクルト・マズア率いるフランス国立管とのツアーで演奏した。
  室内楽奏者としても活躍、ロッケンハウス、クロンベルク、コルマール、エルバ島、シャンベリーの室内楽コンクール、ラ・グランジェ・デ・メレなど各地の国際音楽祭で、ヴィクトル・トレチャコフ、ユーリ・バシュメット、ギドン・クレーメル、マキシム・ヴェンゲーロフ、ユージン・イストミン、ニコラ・アンゲリッシュ、リリヤ・ジルベルシュテインらと共演している。ピアノのパウル・バドゥラ=スコダとは2005年にベートーヴェンのチェロとピアノのための作品全曲を演奏した。
  レコーディングでは、ナクソス・レーベルからストラヴィンスキー、ブリテン、デュティユー、ドビュッシーら20世紀作品を集めたCDでデビュー。その後はユニヴァーサル・アコール・レーベルから3枚をリリース、まず、現代の無伴奏作品への情熱にあふれた、シチェドリン、デュティユー、サーリアホ、シュニトケ、ストロッパ、ペンデレツキの作品集が権威あるディアパゾン賞を受賞し、続いてフランク、シューベルト、ストラヴィンスキーの作品集が発売された。しかし、批評家たちにとって何より衝撃的だったのが最新盤の、コダーイ、イザイ、チェレプニン、カサドによる無伴奏作品集で、このCDによって彼女は“チェロ界の新たなディーヴァ”となったのである。
  ロシアのノヴォシビルスク生まれ。6歳でチェロを始め、マキシム・ヴェンゲーロフやワディム・レーピンらを輩出した特別音楽学校でエフゲニー・ニロフに師事。1994年にミュンヘン国際コンクールで第2位となり、その後はミュンヘン音楽大学でヴァルター・ノルタスに師事し、優秀な成績で卒業。続いて、ベルリンのハンス・アイスラー音楽大学でダーヴィド・ゲリンガスに師事して修士号を得た。
  使用楽器は、フランスLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)社から貸与された1725年製ストラディバリウスの“Vaslin”である。

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