| 稀有の精神性と深い内省に基づく新しいピアノ演奏の地平
身を削るように深い内省をもって音楽を極めようとし、その静謐な演奏で世界的な注目を集めているアンデルジェフスキー。バッハ、ベートーヴェン、ショパン、バルトーク、シマノフスキ、ヴェーベルンらの崇高な作品に傾倒し、ひたすら高みに向かおうとする姿はストイックですらある。
2001年に発売されたCD『ベートーヴェン:ディアベリ変奏曲』の録音過程は、世界の一流演奏家たちだけの創造の姿を追い続ける世界的な映像作家、ブルーノ・モンサンジョンによってDVDに記録され、その独特なピアノの世界は大きなセンセーションを巻き起こした。
2002年に初の来日リサイタルを開き、聴衆や専門家から絶賛を集めている。
CD=ヴァージン・クラシックス/東芝EMI
●プロフィール
ポーランド人とハンガリー人の両親のもと、ワルシャワに生まれる。ロンドンのウィグモアホール、パリのシャンゼリゼ劇場、ウィーン楽友協会ホール、ニューヨークのリンカーン・センター、東京オペラシティなど世界の名高いホールでリサイタルを行い、ボストン響、シカゴ響、ガーディナー指揮ロンドン響、ミュンヘン・フィルなど欧米の名だたるオーケストラとの共演を重ねるとともに、多くの室内オーケストラに弾き振りで出演。2002年に『バッハ:パルティータ第1番、3番、6番』、2003年に『ショパン:リサイタル・アルバム』をリリース、大きな注目を集めている。1999年シマノフスキ賞、2001年ロイヤル・フィルハーモニック協会2000年最優秀演奏家賞、2002年ギルモワ・アーティスト・アワードをそれぞれ受賞。
●CD評から
そうした歌いくち、リズム運びのすべては、何か、一個のピアニストの創意工夫と言うより、彼を介して働いている不思議な超自然の力、という気さえする。それほど、筆舌には尽くせない、神話の領域にある歌いくち、リズムの運びなのである。
濱田 滋郎 (レコード芸術 2004年10月号
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