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ピエール=ロラン・エマール
Pierre-Laurent Aimard, Piano
Photo© Guy Vivien
 アーティストをある固定的なイメージで語る誘惑に、人は弱いものだ−ピエール=ロラン・エマールのユニークな経歴の、目を見張らんばかりの象徴的な出来事を見ると、そのような誘惑にまず囚われそうになる。1973年のメシアン・コンクール優勝−それからというものこの作曲家の作品といえば彼の名前が登場する。弱冠19歳の若さでピエール・ブーレーズによりアンサンブル・アンテルコンタンポランのソロピアニストに抜擢。また1980年代中頃から始まったジェルジ・リゲティとの極めて密接なコラボレーション。彼はこの偉大な作曲家に選ばれ全楽曲の録音を行なっており、またこの巨匠が作曲した数曲のエチュードは彼に捧げられている。ピエール=ロラン・エマールが新時代の音楽界における重要人物であることは疑う余地もない。
  しかし、様々な時代や出典の音楽を可能な限り広く探求することが、常々エマールのプロの音楽家として生きていく牽引力となってきた。彼は作品の歴史的、音楽的そして文化的な背景にとどまらず、同時代に、また時代世代を超えて作曲家同士が与え合った影響の重要性を明らかにするよう絶えず努めている。パリ音楽院やケルン音楽大学での指導経験、またコンサート/レクチャーの国際プログラム(1994−5年のシーズンにリヨンとパリで行われた20世紀のピアノを概観するという8回のコンサート・レクチャー・シリーズ)を通じ、彼は音楽の過去−現在−未来について独自の見解を浮き彫りにした。
  1957年フランス・リヨンに生まれたピエール=ロラン・エマールは、パリ音楽院に進み4度のプルミエ・プリに輝く。イヴォンヌ・ロリオとマリア・クルチョに師事した。現在は毎シーズン世界各地で著名なオーケストラや指揮者らと共演、一流コンサートホールでのリサイタルや室内楽プログラムで演奏を行っている。例えばクリーヴランド管やフィラデルフィア管、シカゴ響、ボストン響、ロンドン響、ニューヨーク・フィル、ロサンゼルス・フィル、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、ロンドン・フィル、パリ管、ロイヤル・コンセルトヘボウ管からの招聘を現在受けている。共演の指揮者には、ピエール・ブーレーズ、チョン・ミュン・フン、サー・アンドリュー・デイヴィス、クリストフ・フォン・ドホナーニ、クリストフ・エッシェンバッハ、ニコラウス・アーノンクール、ケント・ナガノ、サー・サイモン・ラトル、エサ=ペッカ・サロネン、フランツ・ウェルザー=メストがいる。
  全世界の主要諸都市でコンサート・プロジェクトを行なっており、2001年12月にはニューヨーク・カーネギーホールで、またエディンバラ、ザルツブルク、ルツェルン音楽祭でも待望のデビューリサイタルが行われた。またエマールは毎年、ジャン・ギアン・ケラス、ジョセフ・シルバースタイン、タベア・ツィンマーマンらと共に魅力溢れる室内楽プロジェクトを多数行なっている。
  ピエール=ロラン・エマールは、これまでにDGG、Sony、Erato、WergoおよびLyrinxで演奏録音を行っており、テレビ局のArteにおいて20世紀の偉大な作曲家に焦点をあてた映像シリーズの制作を継続して行なっている。このシリーズの最初のフィルムではピエール・ブーレーズを取り上げたが、これは大きな評判となり成功を収めた。近年テルデックで特筆すべき録音をしており、なかでもメシアンの「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」と「トゥランガリラ交響曲」は絶賛を博している。新しくリリースされたものには、ロイヤル・コンセルトヘボウ管との共演によるドボルジャークのピアノ協奏曲のライブ録音(アーノンクール)と、ヨーロッパ室内管弦楽団との共演によるベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲の録音(アーノンクール)がある。
 
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