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ピアノ


ニコライ・ルガンスキー (ピアノ)
ピアノ
ニコライ・ルガンスキー
Nikolai Lugansky, Piano
偉大なるロシアン・ピアニズムの明日を担う若きヴィルトゥオーゾ


 「完璧なまでのテクニック」、「透明に磨き抜かれた音色」、「鋭敏なタッチを活かした瑞々しい表現」、「豊かなダイナミックレンジ」、そして「音楽の品の高さ」。欧米で確固たる人気を得ているルガンスキーだが、ソ連崩壊後もモスクワを離れず、ホロヴィッツ、リヒテル、ギレリスから続くロシアン・ピアニズムの伝統を着実に受け継ぎつつ成熟を深めている。日本でもシャイー、ゲルギエフら著名な指揮者との共演で名演を残してきたが、前回2004年には、リサイタル、ヴァイオリンのワディム・レーピンとのデュオ、東京フィルとラフマニノフの協奏曲2曲の共演と、縦横無尽の活躍ぶりを見せ、日本の聴衆に鮮烈な印象を焼き付けた。今回は待望の本格的なリサイタル・ツアーとなる。
 CD=ワーナー・ミュージック


●プロフィール


 1972年モスクワ生まれ。ロシアの高名なピアニストであり教師でもあったタチアナ・ニコラーエワの愛弟子。1990年17歳で、ロンドンのウィグモアホールでのイギリス・デビュー、アムステルダムのコンセルトヘボウでのリサイタルなどで絶賛を獲得、以後次々と欧米各地にデビューを飾る。1994年チャイコフスキー国際コンクール1位なしの2位。
1996年アメリカにデビュー、ゲルギエフ指揮キーロフ歌劇場管とのチャイコフスキーの協奏曲でセンセーションを巻き起こす。レコーディングも数多く、受賞ディスクも多い。最新盤は、オラモ指揮バーミンガム市響との『ラフマニノフ:協奏曲第2番、第4番』。


●コンサート評から


 一音一音を確かめるように打鍵しながらその音たちを有機的に結び付け、起伏の大きな音楽像を打ちだしたモーツァルトも魅力だったが、やはりお国もののプロコフィエフ、ラフマニノフ、スクリャービンがより際立っていた。プロコフィエフは、鋭く攻撃的で、そして実にダイナミックな演奏である。フォルテは強靱でピアノはデリケートそのもの。これがピアノの演奏かと信じがたいほどに多彩な色彩に彩られ、表情は実に豊か。ラフマニノフは多感なうえにファンタジーに溢れ、スクリャービンも実に幻想的。全盛期のリヒテルやギレリスを彷彿とさせた。 (5月29日 彩の国さいたま芸術劇場)

百瀬 喬 (音楽の友 2004年8月号)


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