「輝かしい若きヴァイオリニスト、ダニエル・ホープが次に何をするのか・・・決してわからない」
ニューヨーク・タイムズ
イギリス人ヴァイオリニスト、ダニエル・ホープは、幅広い音楽的才能と独創性において世界中で名声を博している。2007年1年にはドイツ・グラモフォンと専属契約を結び、今後様々なプロジェクトを行う予定である。2004年にはベルクとブリテンの協奏曲のレコーディングが、イギリスのクラシカル・ブリット賞、ドイツのレコード大賞、エコー・クラシック賞という3つの著名な賞を受賞。2005年のグラミー賞では2部門でノミネートされ、2006年10月、3年連続でエコー賞を受賞した。
2004年5月、ニューヨーク・タイムズ紙は次のように評した。「この輝かしい若きイギリス人ヴァイオリニスト、ダニエル・ホープの現代音楽への試みは賞賛に値する。彼が次に何をするか決してわからない。作品では役者たちと協力して音楽と言葉を結びつけ、インド音楽とジャズの世界を切り開いた・・・大胆な激しさと、現代音楽の動ずることのない王者ならではの辛辣さで演奏する。」
これまでに共演した指揮者には、クルト・マズア、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、ロジャー・ノリントン、ユーディ・メニューイン、ミシェル・プラッソン、ケント・ナガノ、ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス、サカリ・オラモ、アンドリュー・リットン、ジェフリー・テイト、エリアフ・インバル、ウラディーミル・フェドセーエフ、ジョン・アクセルロッド、トーマス・ヘンゲルブロック、ハンス・グラーフらが挙げられる。また、イスラエル・フィル、ベルリン放送響、フランス国立管、ドレスデン・シュターツカペレ、ロイヤル・フィル、ヨーロッパ室内管、デトロイト響、コンチェルト・ケルン、ダラス響、ウィーン放送響、フィルハーモニア管、BBC響、BBCフィル、バーミンガム市響、モスクワ放送響、トゥールーズ管、ウィーン室内管、ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管、ハレ管、ハノーファー北ドイツ放送フィルなど、その他多くの著名オーケストラと定期的に共演している。世界中の主要なホールで演奏を重ね、ベルリンのフィルハーモニーホール、ライプツィヒのゲヴァントハウス、ブエノスアイレスのコロン劇場、パリのシャンゼリゼ劇場、アムステルダムのコンセルトヘボウ、ロンドンのバービカン、ウィグモアホール、クィーン・エリザベスホール、ロイヤル・アルバート・ホールなどに登場している。
ダニエル・ホープは、制作のコンセプトを重視するプロジェクトにも時間の一部を割いている。さらに脚本も手掛け、ラジオやテレビの司会者としても人気がある。オスカー賞の女優クラウス・マリア・ブラウンダーと親しい交友があり、それが『War and Pieces』や『Mozart Unplugged!』など非常に大きな成功を収めた一連のプロジェクトへと繋がった。この他にもホープが創作した、言葉と音楽の結びつきによる企画には、ミア・ファローとの『An Audience with Beethoven』、室内楽とテレジエンシュタットのゲットーからの詩による『Forbidden not forgotten』、ホウィットブレッド賞作家クリストファー・ホープの脚本、ダニエル・ホープとジャズピアニストのユリ・ケインの演奏、ジョナサン・ムーアの指揮による舞台『Music to die for!』などがある。これらプロジェクトの多くは、ダニエル・ホープが副音楽監督を務めるアメリカ・ジョージア州のサヴァンナ音楽祭で初演されている。
また、ヴァイオリンを弾きながら指揮も行い、ヨーロッパ室内管(バッハのヴァイオリン協奏曲を録音)や、カメラータ・ザルツブルク、古楽アンサンブルのコンチェルト・ケルンなど、多くの室内オーケストラを弾き振りしている。さらに、様々なジャンルのミュージシャンたち、ジャズ・ヴォーカリストのボビー・マクファーリン、ベースのエドガー・メイヤー、元ポリスのドラマーのスチュワート・コープランドらとも共演している。グラミー賞にノミネートされたプロジェクト『イースト・ミーツ・ウェスト』にはラヴィ・シャンカールに影響を受けたヴァイオリン作品が収められ、ワーナー・クラシックよりCDがリリースされている。
ロンドンのハイゲート校の生徒だった1992年から98年には伝説的ロシア人ヴァイオリン教師のザハール・ブロンに師事し、ロンドン王立音楽院を最高位賞DipRAMとARAMを受賞して卒業。10歳でイギリスのテレビに出演、コントラバス奏者ゲーリー・カーと共にショスタコーヴィチの作品を演奏した。翌年には、ユーディ・メニューインに招かれてドイツのテレビでバルトークのデュオを演奏、これを皮切りに長年にわたるメニューインとの交流が続き、60回以上も共演を重ねた。1999年3月7日デュッセルドルフのメニューイン卿の最後のコンサートでは、ホープはシュニトケのヴァイオリン協奏曲を演奏した。
ロンドンのイヴニング・スタンダード紙の“クラシカル・パフォーマー2001”に選ばれ、ロンドンのオブザーヴァー紙は、「ジャクリーヌ・デュ・プレ以来最もエキサイティングな英国人弦楽器奏者」と評した。
2002年4月、名門ボザール・トリオの歴代最年少メンバーとなり、ヨーロッパと北米の全ての主要会場をツアーしたほか、2005年にはアンサンブル結成50周年記念を祝った。先日ボストン・グローブ紙はこの新しい編成について、「現在の顔ぶれは、これまでで最強だろう」と書いた。2007年トリオはグラミー賞
にノミネートされた。ホープは2007-08シーズン終了までこのポジションを続ける予定である。
ホープは主要な音楽祭にも登場、ザルツブルク、BBCプロムス、ルツェルン、タングルウッド、ラヴィニア、コルマール、シュレスヴィヒ=ホルシュタイン、シュヴァルツェンベルクのシューベルティアーデ、アメリカのヴェイル、フェルトキルヒ、ウィーンのクラングボーゲン、グシュタード、バース、シュパヌンゲン、サン・セバスティアン、メクレンブルク=フォアポメルン、ケルンテンの夏などに出演している。室内楽のパートナーには、メナヘム・プレスラー、ユーリ・バシュメット、セバスティアン・ナウアー、トーマス・アデス、リン・ハレル、クリスティアン・ベザイディンオート、カティア&マリエル・ラベック、タベア・ツィンマーマン、アリアンナ・ズーカーマン、マーク・パドモア、ピーター・ウィスペルウェイ、フィリップ・アントルモンらが挙げられる。
ホープの現代音楽への献身は、数々の著名な作曲家との緊密な交流を通して注目を集めている。アルフレッド・シュニトケとは1994年3月ロンドンのロイヤル・アカデミーで行われた“Schnittke at 60”の企画で共に携わった。2003年3月には、新たに発見されたシュニトケのソナタ1955をロンドンのサウス・バンクで世界初演し、ワーナーからリリースされたCD”イースト・ミーツ・ウェスト”に収められた。この他、クルターク、グバイドゥーリナ、ペンデレツキ、タネジ、ハルフテル、H.K.グルーバーら現代作曲家とコラボレーションを重ねている。
1995年4月には、武満徹のヴァイオリン協奏曲「ノスタルジア」を録音、クルト・ヴァイルおよびシュニトケの協奏曲と共に、1999年2月ニンバス・レコードからリリースされた。2枚目のCDにはショスタコーヴィチ、シュニトケ、ペルト、ペンデレツキの作品が収められ、2000年3月に同じくニンバスより発売された。BBCミュージック・マガジン誌のスティーヴン・ジョンソンは、「これほど惹き付けられるショスタコーヴィチのソナタは、デイヴィッド・オイストラフの演奏からですら聴いたことがない」と評した。
2004年から06年にかけてワーナー・クラシックに録音を行い、いずれも8つの賞に輝いた。その中にはポール・ワトキンス指揮BBC響とのアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲(新校訂版)の世界初演と、ベンジャミン・ブリテンの協奏曲が含まれており、2004年春にリリースされた。これは、彼がアルバン・ベルク財団から特別に許可されて1996年10月ウィーンで行ったベルクの協奏曲校訂版の世界初演に続くものであった。ロンドンのサンデー・テレグラフ紙のマイケル・ケネディはホープの録音について、「極上の演奏である。ダニエル・ホープがここで聴かせるベルク以上に優れた演奏を今までに聴いたとは思えない。技術的に完璧なだけでなく、心に強く訴える感動的な内容があり、それが心ゆくまで表現されている。」と評した。ワーナーからはさらに、サカリ・オラモ指揮バーミンガム市響とのジョン・フルド作曲『Apotheosis-in memoriam Joseph Joachim』の世界初演、サー・ロジャー・ノリントンの指揮、セバスティアン・ナウアーのピアノ、カメラータ・ザルツブルクとのモーツァルト集、マキシム・ショスタコーヴィチ指揮BBC響とのショスタコーヴィチの2つの協奏曲、ホープ自ら弾き振りしたヨーロッパ室内管のバッハの協奏曲などがリリースされている。
若手作曲家たちへ作品の委嘱にも積極的に続けている。2002年9月ベルリンで初演したヤン・ミュラー=ヴィーラント作曲によるヴァイオリン協奏曲『Ballad of Ariel』、英国人作曲家ヒュー・ワトキンスの作品があり、ロクサンナ・パヌフニクはホープのためにヴァイオリン協奏曲『Abraham』を作曲、2005年3月サヴァンナ・ミュージック・フェスティバルで初演された。さらに、ボザール・トリオを代表してピアノ三重奏のための作品をジョルジュ・クルターク、マーク−アンソニー・タネジ、ユリ・ケイン、ヤン・ミュラー−ヴィーラント、マウリツィオ・カーゲルらに委嘱している。
今シーズンは、ボストン響、シカゴ響、トロント響、アトランタ響との初共演や、ロンドン、ニューヨーク、パリ、バルセロナでのリサイタル、ドイツ・グラモフォンとの専属契約による初録音としてヨーロッパ室内管とのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲のレコーディング、メゾソプラノのアンネ・ソフィー・フォン・オッターとバリトンのクリスティアン・ゲルハーへルとのテレージエンシュタット・プロジェクトなどを予定している。
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