1977年大阪生まれ。15歳で単身英国に渡り、トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージックでダリル・ランズウィックに、修士課程をPRS奨学生としてロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックでエドウィン・ロックスバラに、博士課程をキングス・カレッジでジョージ・ベンジャミンに師事した。
藤倉は数々の著名な作曲賞を受賞し、すでに国際的にその名を知られている。1998年にポーランドのセロツキ国際作曲コンクールで最年少優勝に輝き、イギリスのハダースフィールド国際音楽祭作曲コンクールでも優勝。2003年に武満徹作曲賞第2位、2004年にロイヤル・フィルハーモニック作曲賞、2005年に国際ウィーン作曲賞(クラウディオ・アバド作曲賞)、2007年にドイツのパウル・ヒンデミット賞をそれぞれ受賞している。
藤倉はさまざまな分野の優れた音楽家たちによって支えられているが、なかでも、作曲家で指揮者のペーター・エトヴェシュは、彼のメンターとも言うべき存在で、ロンドン・シンフォニエッタでBlue Touch Paperの企画を進めるにあたって貴重な助言を与えてくれた。18ヵ月にも及ぶこのプロジェクトは作品《Fifth Station》に結実し、2004年2月、マーティン・ブラビンズの指揮でロンドン・シンフォニエッタによって初演された。この作品はさらに、クラングフォールム・ウィーンやアスコ・アンサンブルによっても演奏されている。
エトヴェシュはさらに、2005年10月のドナウエッシンゲン現代音楽祭で、藤倉の《トロンボーン、オーケストラ、ライヴ・エレクトロニクスのための「Vast Ocean」》をヒルヴァーサム放送管弦楽団およびハインリヒ・シュトローベル記念財団実験スタジオを指揮して世界初演した。
ピエール・ブーレーズもまた、藤倉の作品を評価し、2005年9月にはルツェルン音楽祭で音楽祭の委嘱による新作、《Stream State》の世界初演を指揮した。《Stream State》はその後すぐ、2006年のうちにドイツ、オーストリア、イタリア、日本でも演奏された。
BBCプロムスへの初登場は2006年8月で、BBCコンサート・オーケストラのためにBBCが委嘱した作品、《Crushing Twister》がチャールズ・ヘーズルウッドの指揮によって演奏された。同年、藤倉の作品はシカゴ交響楽団の“Music Now”シリーズでも取り上げられた。
世界を代表するアンサンブルやオーケストラの多くが藤倉に作曲を委嘱し、演奏している。アンサンブル・モデルン、アスコ・シェーンベルク・アンサンブル、ニュー・アンサンブル、アンサンブル・ルシェルシュ、クラングフォールム・ウィーン、オケアノス、BBC交響楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、I.C.E、BIT20、ルツェルン祝祭アカデミー管弦楽団、ウィーン放送交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、メルボルン交響楽団、東京フィルハーモニー管弦楽団などが挙げられる。2007年には、アンサンブル・アンテルコンタンポランから創設30周年記念に向けての作品《time unlocked》を委嘱され、フランス放送管弦楽団とIRCAMの共同委嘱によるエレクトロニクスとオーケストラの作品《swarming essence》も受けている。
2008年4月、藤倉の大曲、メゾソプラノと大編成アンサンブルのための "...as I am..."が、Lore Lixenbergの歌、スザンナ・メルッキ指揮アンサンブル・アンテルコンタンポランにより、シテ・ド・ラ・ミュジクで初演された。
今後の委嘱作品には、ピアニスト小川典子のためにフィルハーモニア管弦楽団(マーティン・ブラビンス指揮)が委嘱したピアノ協奏曲(名古屋フィルハーモニー交響楽団との共同委嘱、ティエリー・フィッシャー指揮)のほか、読売日本交響楽団のためのオーケストラ作品、アルディッティ弦楽四重奏団のための弦楽四重奏曲(ウィグモア・ホールの委嘱)、アール・レスピランのためのアンサンブル作品、イェレミアズ・シュワルツァーのためのリコーダー協奏曲、ロンドン・シンフォニエッタのためのコントラバス協奏曲、IRCAMとのヴィオラ独奏と電子音楽のための作品、ドナウエッシンゲン現代音楽祭のための木管三重奏(ムジークファブリーク)と電子音楽(ハインリヒ・シュトローベル実験スタジオ)の作品などが決まっている。 |