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ヴァイオリン&チェロ
ルノー & ゴーティエ・カプソン
Renaud & Gautier Capuçon / Violin & Cello
クールさとパッションアルゲリッチも信頼する兄弟デュオ待望の再来日!

 フランスから久々に弦楽器の大器が登場した。ルノー(ヴァイオリン)とゴーティエ(チェロ)のカプソン兄弟は共に20代、ソリストとしての研鑽はもちろん、偉大な指揮者たちのもとオーケストラに加わることで高いアンサンブル能力を磨いてきた。貴重な経験によって培ったオールマイティーな音楽性ゆえに今や多くの指揮者やソリストたちから共演者として引っ張りだこの逸材である。2005年1月の来日では、ピアノのアルゲリッチとベートーヴェンの三重協奏曲を共演、クールさとパッションを遺憾なく発揮して聴衆の心を掴んだ。今回はピアノを交えず、ヴァイオリンとチェロのデュオを予定。極めて優れた音楽性と若々しく真摯なステージがさらにまたファンを魅了することだろう。
  CD=ドイツ・グラモフォン/ユニバーサルミュージック/ヴァージン・クラシックス (ルノー・カプソン)
     ヴァージン・クラシックス/東芝EMI(ゴーティエ・カプソン)

●プロフィール

ルノー・カプソン (ヴァイオリン)

 1976年生まれ。パリ高等音楽院でジェラール・プーレ、ヴェダ・レイノルズに師事し、1等賞で卒業。さらにトーマス・ブランディス、アイザック・スターンの薫陶を受ける。「2000年の新しい才能」と賞され、シャルル・デュトワ、ダニエル・ハーディング、ベルナルト・ハイティンクらの指揮のもと、ベルリン・フィル、パリ管、バーミンガム市響などと次々に共演。室内楽にも熱意を注ぎ、アルゲリッチ、バレンボイム、バシュメットらと共演している。2005年フランス・カンヌ音楽賞ソリスト・オブ・ザ・イヤー受賞。

ゴーティエ・カプソン (チェロ)

 1981年生まれ。パリ音楽院でアニー・コシェ=ザキーヌとフィリップ・ミュラーに師事。トゥールーズのアンドレ・ナヴァラ・コンクールで優勝するなど、数々の著名なコンクールで入賞を果たしている。2001年に行ったチョン・ミョンフン指揮ヨーロッパ室内管弦楽団とのヨーロッパ・ツアーは高い評価を受けた。また室内楽にも力を入れ、エレーヌ・グリモー、ジェラール・コセ、ミシェル・ダルベルトらとも共演している。2001年フランス・カンヌ音楽賞タレント・オブ・ザ・イヤー受賞。


●コンサート評から

 今回の呼び物はアルゲリッチのピアノと、グルダ作品として唯一演奏されたチェロ協奏曲だったが、注目株はフランスの気鋭、カプソン兄弟の演奏だろう。ヴァイオリンと管弦楽のための「アダージョ ホ長調」と「ロンドハ長調」で聴いた兄ルノーの独奏は、一大流派をなすアメリカの故ディレイ門下の合理的な演奏とは異質。主題は反復ごとに明度を微妙に変え、弱々しい楽想は生々しい息を感じさせる。極めてセンシティヴな演奏だ。さらに眼を見張ったのが弟ゴーティエのチェロ。反射神経の鋭い若者ならではの超速のパッセージもみごとだが、技巧だけでなく、様式を把握する分析力、的確な音色と奏法を繰り出す音楽性を持ち合わせた逸材だ。(中略)ガットの弦のように硬質な渋い音でビートを刻むロック風の冒頭楽章、楽器を持ちかえたかと疑うほど、やわらかい弓使いでうっとりさせたメヌエット楽章など、幅広い表情を楽しませた。(1月27日 すみだトリフォニーホール)

白石 美雪 (朝日新聞 2005年2月10日)


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