ファンタジーと情熱あふれる演奏
ヨーロッパの伝統を受け継ぐ貴重な名手
ファンタジーと情熱あふれる演奏が魅力の、貴重なヨーロッパ産ヴァイオリニスト。生粋のパリジャンで、幼い頃からミルシテイン、シェリング、シゲティに高く評価され、グリュミオーにも師事。1979年カラヤンに指名されて大成功を収めて以来、コンチェルトや室内楽に活躍を続けている。今回は、小山実稚恵(ピアノ)とのデュオも予定。
CD=ドイツ・グラモフォン/ユニバーサル ミュージック、東芝EMI
●プロフィール
1949年パリ生まれ。10歳でパリ音楽院に入学するが、2年間在学した後は個人教授について音楽教育を受けた。14歳の時モントルー音楽祭でリサイタルを開き、シェリングに認められる。ミルシテイン、グリュミオーにも師事。1979年カラヤンに招かれてパリの特別祝賀コンサートに出演し、直後にコリン・デイヴィス指揮ベルリン・フィルとも共演。以来、ヨーロッパの主要オーケストラと定期的に協演し、著名な国際音楽祭にも出演。リサイタルも各地で開いており、室内楽でも高い評価を得ている。ドイツ・グラモフォンとEMIレーベルに録音し、フランス・ディスク大賞とグラモフォン賞を受賞している。
●コンサート評から
「オーギュスタン・デュメイはイザイ、デュモア、彼の師たるグリュミオーと続く高貴なベルギー楽派の正当な継承者として我々の前に立っている。しかし、こうした先駆者のだれか一人でも、果たしてこのシューマンとブラームスのソナタをもっと説得力をもって演奏できただろうか。2人のソリストからこれほどの深いダイナミックに満ちた演奏が聴けて満足としか言いようがない。シューマン「イ短調ソナタ」は外部楽章で協奏のうねりがごく自然に流れ、演奏家によってはしつこく執着する見せかけの苦悩とも無縁、中間楽章アレグレットは問いただす様な表現が素晴らしい。ブラームス「ニ短調ソナタ」は4楽章ともぐっと前に押し出した演奏で、断固とした力にあふれていた。ラヴェル「ツィガーヌ」が1時間にわたるこの大コンサートを高らかに締めくくった。 (BBC ウィグモア・ホール)
タリー・ポーター (ザ・ストラッド 2000年4月号)
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